モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

七座山原生林に花を探して。(2014年4月20日、30日)

2021年04月21日 | 秋田県北の山

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
今日はこれから山に行くので早めにアップ。 ε=ε=へ(+´π`;)ノ)

七座山(ななくらさん)は能代市の東部にある低山(最高峰で288m)。
米代川を挟んできみまち阪公園と向かい合う。

この山の東側斜面は傾斜が急で、天然の秋田杉と広葉樹の混生林に覆われる。
この林は低地には珍しく原生林だとされるが、これは藩政時代に御直山(おじきやま)として保護されたためと聞く。
通常、このような原生林ではスプリングエフェメラルは群生しにくい。
特に林床をササに覆われたら、サッサと姿を消してしまうものだが、
この山の東側斜面はササが少なく、多くの場所がスプリングエフェメラルに覆われている。
かといって、例えば西木(こちら)や西和賀・安ヶ沢(こちら)のような花筵にはならない。
人為的な下草刈りをしていないから当然だ。
疎らながらもいろんな花が混じり合って生え、他では滅多に見られない種類も幾つか有る。
そんなわけなので春限定だが、数年前からちょくちょく訪ねていた。
今年(2014年)は4月に二回来た。
初回、4月20日の林の中はとても明るかった。

カタクリ



トリカブトの芽吹きにびっしりと覆われた斜面を登ると






イチゲやカタクリ、エンレイソウ、ヒメアオキなどの姿が見える。




個々の植物を順次紹介してみる。

カタクリ
 



キクザキイチケ(青紫タイプ)
 
                                              アズマイチゲ

エンレイソウ
 



ハシリドコロ
 
                                            トリカブトの若芽


猛毒植物ハシリドコロも初めは上向きに花を咲かせると知る。

同時期、見られる木の花と実。

ナニワズ 
 
                                           ヒメアオキ


わっ( ̄π ̄;これはナンダ!?



帰り際、林縁の水溜まりで遭遇。
サンショウウオの仲間の卵のうと思われるが、詳細は不明。
どなたかお分かりの方、ご教授下され。m(_ _)m


4月30日、二回目に訪ねたら、樹木の葉が展開し始めたせいか、林の中は薄暗くなっていた。
イチゲやカタクリなどスプリングエフェメラルは花が終わっていた。

樹木と岩のコラボ



今回は大型のスミレがいっぱい咲いていた。

スミレサイシンの花の径は2.5~3センチくらい有り、国内原産スミレとしては最大級。 
葉の形がウスバサイシン(現在はトウゴクサイシン、ウマノスズクサ科)に似ていることから
その名がついたとのことだが、そう
だとしたら何故サイシンスミレではないのだろう。
今回見た中で花が一番でかかった株。径は3センチを優に超えていた。




花色は紫の濃いものから薄いものまで変化に富む。

 



猛毒植物ハシリドコロの図体はでかくなっていた。



花は下向きに咲くようになり、黄花のタイプも有った。

 


この植物もスプリングエフェメラルの一種なので、この後、急速に枯れてしまう。

ここでちょっとお勉強を。 

スプリング・エフェメラルとは、
Spring Ephemeralと書き、『春の妖精』または『春のかげろう』と訳される。
『春植物』と呼ぶこともある。長い名前なので「スプエフェ」と略す人も居る。
カタクリやイチゲの仲間、フクジュソウ、エンゴサク、アマナ、コバイモの仲間などのように
春の限られた期間(雑木林の林床が明るいうち)に
パッと現れ、パッと咲いて、パッと実を結び、パッと消える特異なライフスタイルをもつ小型植物を指す。
だからと言って一年草ではない。
地上部が枯れた後も地下部分(地下茎や球根)は生き残り、翌年の早春に地上部を再生する。
したがって、その生涯はけっして儚いというものではない。
例えばカタクリに至ってはタネから花が咲くようになるまでには十年近い歳月を要し、
その後は何十年にもわたって咲き続けると聞く。
へたをしたら他の草花以上に長命と言えるかもしれない。

今回は猛毒植物のハシリドコロもスプリングエフェメラルのひとつと認識して頂きたく、敢えて挿入した。

今後、新たに咲く花は白など地味なものばかりになってしまう。

ニリンソウ


タチカメバソウ。仄かにコバルトを帯びる株も有った。
 



今回は七座山には登っていない。
登山記録は最下段の「七座山・房住山」カテゴリの最新記事を参考願いたい。

近くの別山の林道を走っていたら、林の藪の向こうにちらと薄い紫の花影が見えた。

藪を掻き分け、確認したところ、シラネアオイだった。
野生品の開花を見るのは今年初めて、しかも4月中にお目にかかれるとは思ってもみなかった。
しかもその隣には白花も咲き出していた。

 



以上。

コメント (4)
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春浅き七座山(2021年4月6日)

2021年04月13日 | 秋田県北の山

今年は春の進行が早い。
例年なら春が遅い県北部、七座山(ななくらさん)辺りでもなんか咲いているだろうと思い、

4月6日、北に向かってみた。行く途中、見えた山々を。

能代市郊外から白神岳と向白神岳



藤里駒ヶ岳



七座山登山口から米代川と七座山の連なり



登山口の案内板がよく出来ているのでそのままマップとして使用させて頂く。

黄破線が今日歩いたルート



今回の七座山(ななくらさん)は花が目当てだったが、
朝9時前の時点ではイチゲもカタクリも花を閉じたままだった。

全開になるのは昼近くだろう。仕方ないので時間潰しに七座山に登ることにした。
直登だと片道30分程度なのであまり時間潰しにならない。
今回は奇岩や巨杉を見ながら、南側の旧道をのんびり歩き、山頂に行くことにした。

権現様と呼ばれる巨岩の上には天然の秋田杉が生えていた。




名も知らぬ巨岩。こちらもやはり上には木が生えている。




岩上に生えた天然の秋田杉の巨木
 



右上の杉の木はどうやって生計?を立てているんだろう。
(ここで言う「生計?」とは通常なら土から得られる筈の水分や栄養の補給、そして自身の生長とのバランス。)

七座山稜線の断崖が見えて来た。







前半の山場、法華の岩屋に到着。
巨大なハチの巣、或いはサルノコシカケ(裏側)を連想した。




法華の岩屋から先は稜線に這い上がる関係で、登りはきつくなるが、
ほどなくして七座山の最高峰、権現倉(288m)山頂に到着。

しかし樹木で景色はほとんど見えない。景色は稜線を北に歩き、展望台に上るしかない。

展望台からの東側のながめ。下の川は米代川。



展望台から森吉山



稜線に花は少なかった。

オオイワウチワ


シュンラン



展望台からは急な東斜面岩壁を鉄製の階段を使い、下山する。

下山に使った階段
 

                                                                                                                     途中で咲いていたエンレイソウ


下山後は花の多い北側の原生林の中を彷徨う(道は無い)。
今はキクザキイチゲが最盛期だが、
ここには一般的な白やうす紫の他に濃色のタイプも多い。




カタクリとキクザキイチゲ



濃色のキクザキイチゲ



今回見た最も濃い娘

 

                                                                                                                           アズマイチゲ(白)とキクザキイチゲ(薄青紫)

白と濃色が隣り合って。




イチゲやカタクリ以外の花を少し。

この山はスミレサイシンが異常に多い処だが、今回は少し早かったようでまだ咲き出したばかり。
また猛毒のハシリドコロも多いが、芽を出したばかりだった。

ハシリドコロ(黄花タイプ)
 

                                                                                                                                   ナニワズ

以上。

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釣瓶落峠は絶景だった。岳岱もなかなか。(2020年10月27日)

2020年11月12日 | 秋田県北の山

(本頁は「男鹿で見た紅葉、人面蜘蛛、薊畑。」の続きです。)

10月27日の朝、男鹿の隠れたる紅葉ポイントで偶然会った友人から、

「男鹿の紅葉を見たら、次は騙されたと思って釣瓶落峠へ行きなさい。今日明日が勝負です。」と言われ、

半信半疑のまま、その日のうちに行ってみたら凄いのなんのって。

の場所はこうだった。




此処は秋田県北の藤里町と青森県西目屋村との県境。
地図で見ると、白神山地でもかなり奥まった場所という感じ。

それでも男鹿から一時間半も走ったら行けるとたかをくくっていたものの、実際は二時間以上かかった。
理由は太良(だいら)峡谷沿いに走る道路の狭さ。
一応、舗装してあるものの、一車線なのだ。

この日は何故か対向車がやたらと多く、お互いに待避所までバックして譲ったり譲ってもらったり。
これを少なくとも十回以上繰り返し、到着したら正午になっていた。
途中の渓谷沿いの紅葉も素晴らしかった。しかし・・・
いかんせん道が狭くてやたらと停めるわけにも行かず、今回は撮影を見送った。

峠が近づいたら道幅が広がり、やっと停めて撮影出来るようになった。
しかし紅葉としては凡庸な感じ。







そしていよいよ峠の一番高いかなと思うあたりに差し掛かった途端、
見えたのが、冒頭写真と以下の風景。




 





 


これは200年以上昔の謎のトラベラー・菅江真澄も見たとか見ないとか。

ワっ( ̄π ̄;ワタシ自身としてはここ40年くらいの間で見た中では最も壮絶な紅葉だった。

県境トンネル付近の斜面も壮絶だった。




 


県境のトンネルを抜け、青森県側に抜けたら、凡庸な紅葉風景に戻っていたので、
一キロくらい下ったところで引き返した。

紅葉を見終わったら、青空なのに雨がパラパラと降って来た。


その後、雨脚は強くなる一方だった。
次に予定していた岳岱(だけだい)に行くかどうか迷ったが、折角来たのだからと向かってみる。
するとラッキー!!
岳岱(だけだい)到着とほぼ同時に雨は止んでくれた。

ここには藤里駒ヶ岳の登山の帰りに三回ほど立ち寄っている(こちら)が、紅葉時期に来るのは今回が初めて。
なおこちらの紅葉はブナonly、傾斜の緩い斜面なので先ほどの釣瓶落峠のそれとは全く雰囲気が違う。







400年ブナ。どなたかが何年経ってもこの木は名前が変わらないと仰っていたが、

言われてみればその通り。400年ブナの名がついてから、既に40年以上経っているようだ。

400年ブナ                               指揮者のようなブナ
 


上右のブナの木を私はいつもオーケストラの指揮者に見立てている。
ベートーベンの田園交響曲が流れて来るような雰囲気だ。




 


ブナと羊歯




ブナと岩石の共同生命体



 


柿の種号はブナ紅葉に擬態してるようだ。


釣瓶落峠、岳岱の帰りに道路端にある滝に寄ってみた。

滝入口の鳥居                              峨瓏の滝

 


峨瓏の滝と書いて、「がろうのたき」と読むそうだ。




今日(10月27日)は登山はしてないが、
随分といろんな素晴らしいものを見た一日だった。



以上。


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初めての田代岳(2018年10月14日)

2020年11月01日 | 秋田県北の山

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

田代岳は秋田県北を代表するお山のひとつだ。

数年前、山づいてから、本来なら早々に登るべきお山だったが、いまだに果たせてなかった。
理由はクマさん。一昨年、近隣の鹿角市で人食い熊が現れ、複数の方が犠牲になられた。
田代岳に人食い熊は現れていないが、それ以降、「県北の山はクマさんが怖い。」
とのイメージが染みついてしまい、寄り付かない状況が続いていた。

がそれではいかん。(`◇´) そろそろ行ってみようと思い、密かに某有名山岳ガイドさんに相談してみる。
すると10月14日、団体登山イベントが有るのでその一行に紛れて登ってみるのはいかが。
とのアドバイス有り。

前日(2018/10/13)、藤里駒ヶ岳山頂から見た田代岳。記録はこちら



いよいよ10月14日。

日頃の行いがよかったのか、この日の秋田県北地方はみごとな秋晴れになった。
大館市早口付近から県道に入り、北上するが、山瀬ダムから先は狭い砂利道になり、それがえらく長い。

すごい山奥にロケット燃料燃焼試験場が有り、荒沢登山口はそのすぐ手前に有った。
団体さんの後を追うべく、独り登山道を歩いて行く。

非合法マップ。今回歩いたルートは黄破線。



荒沢登山口
 


少し歩くと登山道は沢登りになる。岩がツルツル滑ってけっこう難儀した(沢を迂回する道も有った)。

三合目・ブナ岱のあたりから平坦なブナ林になる。
紅葉はこの辺りから始まっていた。

三合目・ブナ岱



五合目から先、登山道脇に、モノレールが突然現れて吃驚。

このモノレールは、なっ( ̄π ̄;なんと山頂まで続いていた。荷物運搬用トロッコが走るみたいだが、一体何故?
この辺で団体さんの一部に追いつき追い越す。
聞くと、この方々は先頭集団で、この後からも続々いらっしゃるとのこと。

トロッコ用のモノレールが出現。                 ブナの紅葉
   


歩き出してから約二時間。

ずっと続いていたブナ林が突然終わり、目の前に広大な湿原が開ける。
登山道も木道に変わった。




木道を進むと、次々と池塘が現れる。

池塘から田代岳山頂を望む。



笹原の斜面を登って山頂をめざす。
振り返ると、池塘を散りばめた湿原の眺めが素晴らしい。







いよいよ山頂。例のモノレールは山頂まで駆け上がっていた。

                                  田代岳山頂避難小屋 

 


山頂では避難小屋の工事が行われていた
(工事は10月29日に終了し、以降、小屋が使用出来るようになったとのこと)。

謎のモノレールは工事の資材を運搬するために使われていたものと判明。
山頂は人で溢れていたので、少し先の方に移動してみる。

すると白神山地の山並みが素晴らしい。

西側、白神山地南部の眺め。

 


白神山地全体の地図も無く、山座同定は困難だったが、この山だけはすぐ分かった。

前日登ったばかりの藤里駒ヶ岳。記録はこちら。 



白神岳方面の眺め 




北側に岩木山が大きい。




南西、男鹿方面の眺め 。




晴天に恵まれ、素晴らしい展望だったが、
南側と南東側は太陽が有る関係か、逆光気味で見えづらかった。

湿原を見下ろす。奥の山々は十和田湖の外輪山。 


山頂で昼餉の後、湿原を少し回ってみる。
池塘の水は真っ青だった(晴天の証拠)。





 

八甲田連峰




岩木山を入れた湿原風景。










このお山、半夏生の日(7月2日頃)には山頂神社で例祭が催されるとのこと。

その時期、湿原には花が多いとも聞く。可能ならばまた来てみたいものだ。


以上。


 

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新緑の藤里駒ヶ岳(2020年5月30日)

2020年06月03日 | 秋田県北の山

(本頁は「白神山地・二ッ森に絶景を見た。」の続きです。)

二ッ森から下りたらまだ朝の8時半だった。これだともうひと山登れるな、今日は天気も好いし、
もう一度、別山から岩木山を眺めてみるかと
隣にある藤里駒ヶ岳(1158m)にも登ることにした。
このお山、地図で見ると二ッ森のすぐ東隣、直線で12キロ程度しか離れていない。

ところが、クルマで行くとなると、ずっと南の方を迂回するので、藤里駒の黒石沢登山口までは約二時間かかった。
よって登り始めたのは11時頃から。

二ッ森山頂から見た藤里駒ヶ岳


一応、マップ。今回は湿原から旧コースを登り、新コースを下りて来た。


田苗代湿原から見た藤里駒ヶ岳は山と言うよりも森という感じ。



疎らだが、湿原にはミズバショウが咲いていた。

ミズバショウ                                                                                           エゾノリュウキンカ
 



旧コースの登り道に花は少なかった。

エンレイソウ                                                                                           オクエゾサイシン
 

タケシマラン


コヨウラクツツジ                                                                                 ムラサキヤシオ
 

山頂が近づくと、白神岳や向白神岳が見えて来た。

白神岳や向白神岳の山並み


これは小岳かな。バックは白神岳。



その左側にアタマが二つに分かれたお山が見えたが、これこそ朝に登った二ッ森だった。

二ッ森


稜線に出たら田代岳。




その左に遠く八甲田連峰。



山頂に着いたらやっと岩木山が見えて来た。

藤里駒ヶ岳山頂から見た岩木山



その姿はさっき二ッ森から見たものより、ちょっとマイルドな感じ。

三度目の登山でやっとその姿を拝むことが出来た。



なお隣のアタマの黒い山が気になる。後で調べたら、尾太(おっぷ)岳(1084m)と知る。

黒いのは針葉樹が生えているせいだろうか。針葉樹の種類は何だろう。

尾太(おっぷ)岳


追記。友人のYukihiro Narita氏から、尾太岳の針葉樹はコメツガだと教えて頂く。

東斜面を覗き込む。



南側の眺め

素波里ダム湖



男鹿半島




森吉山



鳥海山や八幡平も見えたが、二ッ森から見たのとほぼ同じだったので省略。

東斜面のダケカンバ                                                                                   ヒメイチゲ
 

イワナシ


山頂部に花は少なかった。他にはイワカガミの蕾が少し。

下りは新コースを使う。途中から駒ヶ岳の東側の姿が見えるが、ご覧の通り、凄い面相だ。
山形県境にある神室山を彷彿とさせるものがあった。






過去二回の登山でこのコースはよく整備されているとの印象だったが、今回はひどかった。



特に下半分が残雪や倒木で登山道が見えなくなっていた。倒木は雪崩のせいだと思うが、かなりひどかった。
まるでゴジラが暴れた後のような有様で、これを修復するはタイヘンだなと思った。

 


今回、駒ヶ岳本体には花が少ない印象だったが、山麓の岳ノ岱でサンカヨウの群生に遭遇した。

岳ノ岱で見たサンカヨウ


タチカメバソウ



以上。


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