入学式の朝、今日はカンペキな一日になると自信満々の美津未だったけれど、電車を乗り間違え、満員電車に巻き込まれ、完全に迷子に……。
駅で深く落ちこむ美津未に声をかけてくれたのは、同じ高校の制服を着た志摩だった。
地方の小さな中学校から、東京の高偏差値高校に首席入学した岩倉美津未。カンペキな生涯設計を胸に、ひとり上京してきた田舎の神童は、勉強はできるけれど距離感が独特でちょっとズレている。だから失敗することもあるけれど、その天然っぷりにクラスメイトたちはやわらかに感化され、十人十色の個性はいつしか重なっていく。知り合って、だんだん解り合って、気づけば互いに通じ合う。誰もが経験する心のもやもや、チリチリした気持ち。解り合える切っ掛けをくれるのは、かけがえのない友達。ときどき不協和音スレスレ、だけどいつのまにかハッピーな気分になれるスクールライフ・コメディ!
「ワゥッ!」
『早めに登校できた朝は気持ちいいなぁ。英語は小テストだからもう一度おさらいして…』
『そうだ!佐藤さんが持ってきた花の水も替えてあげよう』
『ん~!いい滑り出し、いい日確定!』
『ねぇ、なんで演劇部入らないのぉ?』
(ダメダメ!デリカシーがなさ過ぎる!)
〈テスト終了のタイマーの音〉
『ハッ!』
「は~い、後ろから集めて~」
「小テストでこんなに落ち込む人初めて見た」
「あたしも」
「みつみ!」
「次の教室こっちだよ」
『分かりません…』
『うっ!』
「大丈夫?」
「岩倉さん、ちょっと体調悪いみたいで」
「今日はもう保健室で休んでなさい」
『自分のためにやってることでも知っててくれる友達がいるのはうれしかったなぁ』
「いい友達なんだね」
『うん』
「いいなぁ」
『あ、じゃあ私たちもそうしよう!どうなっても志摩君の行きたいとこ行っておいしいもの食べよう!』
「約束ね」
『うん』
(友達…なのですが…)
「約束ね」
(小指がピリピリするのは…なぜなんでしょうか…)
主人公・岩倉美津未を演じるのは、京アニファンなら言わずと知れた黒沢ともよさん。もぅ、まんま黄前ちゃんです。それだけでこのアニメに対する自分の思い入れが違うのですが、加えてこのアニメ自体のストーリーもいい感じに仕上がっていて体感時間が絶妙に短く感じてしまいます。単なる学園ラブコメでは無く、ギャグアニメでも無い。美津未に触れ合ってやわらかく感化されていくのは、個性豊かなクラスメイトだけじゃない。観ている視聴者までもその魅力に惹き寄せられる。
アニメーション制作はP.A.WORKSさん。相変わらずのハイレベルな風景作画がこの物語りを一層、魅力的に仕上げてくれます。
OPテーマは爽やかに弾けるようなメロディで、青春を謳歌するキャラクターたちが踊りだしたくなるのも解ります。
EDテーマは逢田梨香子さんが担当。充実した一日を過ごした帰り道に、ついついスキップしたくなるような楽曲に仕上がっています。
ちょっぴりドキドキ。でも最後は、ほんわか___
さて、物語りもそろそろ終盤へ。
起伏の少ないアニメなのに、どうしても目が離せなくなる。その訳は、高校生の日常感とどこにでも居そうなヒロインたちのお話だから?
ちょっぴり笑えて、共感出来る。とても魅力的なアニメです。
おお、黒沢ともよさん×P.A.WORKSさんですか!!
間違いなく、青春時代を上書きされそうな作品ですね!!
これも、要チェックや!
声がまんま、黄前ちゃんでイメージが重なってしまいます。
特にこれと言った特色もないアニメなのですが、見やすいアニメに仕上がっていると感じます。