獣医師インディ・ヤスの冒険!

家畜伝染病と格闘する獣医師インディ・ヤスさんのブログです。インディ・ヤスさんはロシア・東欧のオタクでもあります。

イスタンブール騒擾に思う。

2013-06-18 23:45:00 | 国際・政治
 イスタンブールには過去2回訪れたことがある。いずれもイスタンブールのアタチュルク国際空港でのトランジットを利用した4時間弱の散策であったが、空港から電車では30分程度で市街地に行けたので予定便のチェックインまでの時間をつぶすのに都合が良かった。観光地で名高い旧市街の散策は実に面白く、この僅か2回でイスタンブールに魅せられてしまった。そのうち日数をたっぷり取ってイスタンブール観光をしたいと常日頃思ってした。
 イスタンブールは2020年の第32回夏季オリンピックの開催地として東京とマドリードと招致競争を行っている。日本人としては東京招致を望むべきかとも思うが、個人的にはイスタンブールを密かに応援していた。イスタンブールでオリンピックが行われるとイスラム諸国では初めてのオリンピックであり、特に著明なモスクが立ち並ぶ旧市街をマラソンランナーが駆け抜けて行く姿は実に素晴らしいであろうと想像した。
 ところが、先月末からイスタンブールは騒擾状態に入った。報道によるとイスタンブール内の繁華街タクシム広場で大規模都市開発に反対するデモがあり、それを政府が強引に抑え込もうとしたためにデモ隊と治安部隊が衝突、反政府勢力も加わって緊張状態が続いた。しかし、今月17日、トルコ警察はタクシム広場に集まっていた民衆を強制排除し、事態は取りあえず鎮静化したようである。
 インターネットで調べると、タクシム広場は旧市街ではあるが、ブルーモスクやアヤソフィアがある半島側ではなくそこからガラタ橋を渡った側であった。確かにあの辺りは古いイスタンブールの街並みであり、好奇心が騒ぐ一帯であった。
 今回の騒ぎでイスタンブールの五輪招致に暗雲が現れた。イスタンブールより東京が優位に立ったのは間違いない。しかし、勝負はまだまだ続く。これから先に何が起こるか解らない。トルコ共和国の悲願はEU加盟であるが、そのためにイスラム圏最初の五輪をぜひイスタンブールで開いて貰いたい。