神話
登録日:2009/05/27(水) 16:44:18
更新日:2020/08/15 Sat 09:32:17
所要時間:約 4 分で読めます
▽タグ一覧
アニメ・ゲームの礎 伝承 伝説 俺話 宗教 武器の名前 爆風スランプ 物語 神 神話 神話と厨二病は紙一重
物ごとの起源や意味を、抽象的・フィクション的に語る物語。
地域や習慣、宗教・思想などによって様々な神話があり、数多くの神々や英雄の物語が存在する。
また、スケールの壮大さや印象的な武器・道具などが様々な文学・美術・娯楽作品に影響を与えており、現代の若い世代には特にゲームに登場する用語としてのイメージが強い。
多くの星座名はギリシャ神話に由来する。
体系としては、大まかに分けると西洋神話、北欧神話は人間的な神が多く性格も姿も人間に近い。
これに対し東洋神話、南米神話は非人間的で特に人面蛇体などの異形神で性質も異質。
地域的・文化的に近似している場合は神話も類似的になるケースが多い。
殊にアーリア系、古ゲルマン系は吸収した部族の神を自分達の神話の神に納れる為、何処かしら共通点がある。
しかし、ケルト神話(人間性が希薄で自然・精霊がメイン)や日本神話(人間神とシャーマニズムの融合)のように島国から発生した神話は周囲の影響を受けず、独特なモノになるケースがある。
《主な神話と登場する神》
ギリシャ神話
→ゼウス、ポセイドン、ハデス、アポロン、ヘラクレス、アルテミス、ディオニュソス、アテナなど
ローマ神話
北欧神話
→オーディン、トール、ロキ、フレイ、ベルダンディ、ユミル、フェンリル、ヘイムダルなど
ケルト神話
→ルー、ク・ホリン、ダーナ=オシー、ラナンシー、イプシラスカ、モリガンなど
アステカ神話
→ケツァルコアトル、テスカトリポカ、ウィツィロポチトリなど
日本神話
→アメノミナカヌシノカミ、タカミムスビノカミ、カミムスビノカミ、イザナギ、イザナミ、ホノカグツチ、天照大神、月読命、素戔嗚尊、野椎、アメノタジカラオ、アメノウズメ、イシコリドメノミコト、オオワダツミ、オオカムヅミ、大国主命、コノハナサクヤヒメ、スクナヒコナ、クエビコ、イワナガヒメ、タケミカヅチノオ、アマツミカボシ、猿田彦之命、タケミカヅチノカミ(建御雷神)など
中国神話
→女禍、伏巍、共工、神農
インド神話
→シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマン、ガネーシャ、クリシュナ、ハヌマーン、インドラ、アスラなど
エジプト神話
→ラー、オシリス、イシス、ホルス、アヌビス、セト、トト(ジェフティ)など
クトゥルフ神話(近代の創作物)
→クトゥルー、アザトース、ノーデンス、ヨグ・ソトース、ナイアルラトホテップ(ニャルラトホテプ/Nyarlathothep)、オールド・ワン、ク・リトル・リトル、ハスター、クトゥグア、アトラク・ナクア、ロイガーなど
アイヌ神話
→オキクルミ、チキサニ、キムンカムイ、アベ・フチ、ホヤウカムイ、コロボックル
メソポタミア神話
→ギルガメシュ、エンキドゥ、イシュタル、ティアマト、アヌ、エアなど
《神話に由来するゲーム用語》
天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)=草薙剣
天沼矛
グングニル
ミョルニル
レーヴァテイン
ラグナロク
ミッドガル
ニブルヘイム
戦乙女ヴァルキリー
アル・アジフ(アル=アジフ)
聖杯(正確にはアーサー王伝説)
エクスカリバー(〃)
トライデント
ブリューナク
なお、中国神話に関しては体系化した聖典(日本神話の『古事記』、ギリシャ神話の『イリアス』『オデュッセイア』に相当するもの)が殆ど存在しないため、物語として中国神話を考察するのはかなり難しい。
同様にアイヌ神話も口承で語られていたこと、それを完全に体系化する前に語り手がほぼ消えてしまったため、アイヌ神話に関する研究は進んでいるとは言い難い。
世界各地の神話に共通の構造があるという説がある。
特に神話学者ジョセフ・キャンベルの神話研究『千の顔をもつ英雄』では、
日常から非日常へ
冒険への呼び声
一旦拒否してからの受け入れ
非日常の助け
越境
危険地帯へ接近
非日常での試練
試練への道
ヒロインとの出会い
誘惑
敗北
差別化
勝利
新しい日常へ帰還
帰還の妨害
逃避行
主人公は妨害を逃れながら帰還する。
思いがけない助け
途中で日常の側に残った仲間など外部からの助けによって帰還に成功する。
無名のままの到着
主人公が認められる
新しい日常
というパターンを見出した。これはアニヲタ的にはSTAR WARSシリーズ(映画)のプロットがこの研究を参考に作られたことで重要かもしれない。
さらにその後ハリウッド映画業界では西洋の演劇の伝統である3幕構成と組み合わせたビートシートという技術が発展した。
アクト1(1幕):冒頭から映画全体の1/4まで
アクト2(2幕):映画全体の1/4から3/4まで
脇筋:27%
中間点:映画全体の半分
どん底:68%
第三幕へ:77%
アクト3(3幕):映画全体の最後1/4
フィナーレ:77%
エンディング:最後
が、製作費用が高額化し、ヒットすると確信できないとスポンサーを説得できないため
露骨な形でビートシートに則った脚本を書く例が増え、「ハリウッド映画」と言えばワンパターン化した、
「ベタなプロット」のイメージが定着する弊害も生んだ。
宗教色の薄くなった現代では、元々の意味から転じて根拠無しに広く信じられている社会通念、或いは思想という否定的な意味で使われる事が多い。
例)「アメリカンドリームというものは、最早神話となっている。」
「田舎が良いところだって?そんなの神話だよ、酷いもんさ。」
登録日:2009/05/27(水) 16:44:18
更新日:2020/08/15 Sat 09:32:17
所要時間:約 4 分で読めます
▽タグ一覧
アニメ・ゲームの礎 伝承 伝説 俺話 宗教 武器の名前 爆風スランプ 物語 神 神話 神話と厨二病は紙一重
物ごとの起源や意味を、抽象的・フィクション的に語る物語。
地域や習慣、宗教・思想などによって様々な神話があり、数多くの神々や英雄の物語が存在する。
また、スケールの壮大さや印象的な武器・道具などが様々な文学・美術・娯楽作品に影響を与えており、現代の若い世代には特にゲームに登場する用語としてのイメージが強い。
多くの星座名はギリシャ神話に由来する。
体系としては、大まかに分けると西洋神話、北欧神話は人間的な神が多く性格も姿も人間に近い。
これに対し東洋神話、南米神話は非人間的で特に人面蛇体などの異形神で性質も異質。
地域的・文化的に近似している場合は神話も類似的になるケースが多い。
殊にアーリア系、古ゲルマン系は吸収した部族の神を自分達の神話の神に納れる為、何処かしら共通点がある。
しかし、ケルト神話(人間性が希薄で自然・精霊がメイン)や日本神話(人間神とシャーマニズムの融合)のように島国から発生した神話は周囲の影響を受けず、独特なモノになるケースがある。
《主な神話と登場する神》
ギリシャ神話
→ゼウス、ポセイドン、ハデス、アポロン、ヘラクレス、アルテミス、ディオニュソス、アテナなど
ローマ神話
北欧神話
→オーディン、トール、ロキ、フレイ、ベルダンディ、ユミル、フェンリル、ヘイムダルなど
ケルト神話
→ルー、ク・ホリン、ダーナ=オシー、ラナンシー、イプシラスカ、モリガンなど
アステカ神話
→ケツァルコアトル、テスカトリポカ、ウィツィロポチトリなど
日本神話
→アメノミナカヌシノカミ、タカミムスビノカミ、カミムスビノカミ、イザナギ、イザナミ、ホノカグツチ、天照大神、月読命、素戔嗚尊、野椎、アメノタジカラオ、アメノウズメ、イシコリドメノミコト、オオワダツミ、オオカムヅミ、大国主命、コノハナサクヤヒメ、スクナヒコナ、クエビコ、イワナガヒメ、タケミカヅチノオ、アマツミカボシ、猿田彦之命、タケミカヅチノカミ(建御雷神)など
中国神話
→女禍、伏巍、共工、神農
インド神話
→シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマン、ガネーシャ、クリシュナ、ハヌマーン、インドラ、アスラなど
エジプト神話
→ラー、オシリス、イシス、ホルス、アヌビス、セト、トト(ジェフティ)など
クトゥルフ神話(近代の創作物)
→クトゥルー、アザトース、ノーデンス、ヨグ・ソトース、ナイアルラトホテップ(ニャルラトホテプ/Nyarlathothep)、オールド・ワン、ク・リトル・リトル、ハスター、クトゥグア、アトラク・ナクア、ロイガーなど
アイヌ神話
→オキクルミ、チキサニ、キムンカムイ、アベ・フチ、ホヤウカムイ、コロボックル
メソポタミア神話
→ギルガメシュ、エンキドゥ、イシュタル、ティアマト、アヌ、エアなど
《神話に由来するゲーム用語》
天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)=草薙剣
天沼矛
グングニル
ミョルニル
レーヴァテイン
ラグナロク
ミッドガル
ニブルヘイム
戦乙女ヴァルキリー
アル・アジフ(アル=アジフ)
聖杯(正確にはアーサー王伝説)
エクスカリバー(〃)
トライデント
ブリューナク
なお、中国神話に関しては体系化した聖典(日本神話の『古事記』、ギリシャ神話の『イリアス』『オデュッセイア』に相当するもの)が殆ど存在しないため、物語として中国神話を考察するのはかなり難しい。
同様にアイヌ神話も口承で語られていたこと、それを完全に体系化する前に語り手がほぼ消えてしまったため、アイヌ神話に関する研究は進んでいるとは言い難い。
世界各地の神話に共通の構造があるという説がある。
特に神話学者ジョセフ・キャンベルの神話研究『千の顔をもつ英雄』では、
日常から非日常へ
冒険への呼び声
一旦拒否してからの受け入れ
非日常の助け
越境
危険地帯へ接近
非日常での試練
試練への道
ヒロインとの出会い
誘惑
敗北
差別化
勝利
新しい日常へ帰還
帰還の妨害
逃避行
主人公は妨害を逃れながら帰還する。
思いがけない助け
途中で日常の側に残った仲間など外部からの助けによって帰還に成功する。
無名のままの到着
主人公が認められる
新しい日常
というパターンを見出した。これはアニヲタ的にはSTAR WARSシリーズ(映画)のプロットがこの研究を参考に作られたことで重要かもしれない。
さらにその後ハリウッド映画業界では西洋の演劇の伝統である3幕構成と組み合わせたビートシートという技術が発展した。
アクト1(1幕):冒頭から映画全体の1/4まで
アクト2(2幕):映画全体の1/4から3/4まで
脇筋:27%
中間点:映画全体の半分
どん底:68%
第三幕へ:77%
アクト3(3幕):映画全体の最後1/4
フィナーレ:77%
エンディング:最後
が、製作費用が高額化し、ヒットすると確信できないとスポンサーを説得できないため
露骨な形でビートシートに則った脚本を書く例が増え、「ハリウッド映画」と言えばワンパターン化した、
「ベタなプロット」のイメージが定着する弊害も生んだ。
宗教色の薄くなった現代では、元々の意味から転じて根拠無しに広く信じられている社会通念、或いは思想という否定的な意味で使われる事が多い。
例)「アメリカンドリームというものは、最早神話となっている。」
「田舎が良いところだって?そんなの神話だよ、酷いもんさ。」