古畑任三郎の犯人(ふるはたにんざぶろうのはんにん)では、テレビドラマ『古畑任三郎』の犯人を列挙する。概要等については「古畑任三郎」を、各作品については「古畑任三郎のエピソード一覧」を、登場人物については「古畑任三郎の登場人物」を参照。
Contents
1 第1シーズン
2 スペシャル (1)
3 第2シーズン
4 スペシャル (2)
5 スペシャル (3)
6 スペシャル (4)
7 第3シーズン
8 スペシャル (5)
9 ファイナル
10 古畑中学生
11 一瞬の過ち
12 脚注
13 関連項目
第1シーズン[edit source]
小石川 ちなみ(こいしかわ ちなみ)
演 - 中森明菜
職業…少女コミック作家。
代表作は「カリマンタンの城」「アゼルバイジャンの夜は更けて(小説版では「ジンバブエの夜は更けて」)」。漫画家と呼ばれることを嫌い、コミック作家と呼ばれることを好む。人気作家であり才能にも恵まれているが、キャラクターの書き分けは苦手なようで、古畑にキャラが皆同じ顔に見えると酷評された。愛犬は万五郎という名前のゴールデン・レトリバー。生きることに消極的な女性だが、料理が得意など家庭的な面も持っている。
古畑によって殺人を暴かれ、逮捕されたものの、古畑からは励ましの言葉を受けている。第2シーズンにて小清水潔の弁護によって無罪となる。以後も古畑と今泉とは交友が続いており、後にちなみが結婚した際、古畑は式に招待されている。その後渡米したちなみの、アトランタの住居へも招かれている。また、第42回にて古畑が大野もみじに似た女性として彼女の半生を語った。愛車は、赤のポルシェ・911 (964型) 。
中村 右近(なかむら うこん)
演 - 堺正章
職業…歌舞伎役者。
中村右近を襲名しており、彼は六代目にあたる。屋号は中村屋。『なるほど!ザ・ワールド』をはじめ、テレビ出演もしている。食えない性格で役作りに熱心。劇中では義経千本桜の狐忠信を演じ、次に演じる予定の盟三五大切の源五兵衛の気持ち[1]を体験するため現場に留まる。愛車は、ジャガー・XJ・ソブリン (XJ40型) 。古畑と対峙した際手玉に取られた事から、「消えた古畑任三郎」では古畑を「ひどい男だよ」と評している。
笹山 アリ(ささやま あり)
演 - 古手川祐子
職業…精神科医。
笹山神経科クリニックの院長。古畑の性格を見透かし、古畑を涙ぐませた。料理は苦手。愛車は、BMW・7シリーズ (E32型) 。
「消えた古畑任三郎」に於いても、幼児性が抜けない人物であると評し、行方不明になったのも注目を集めるのが目的と判断した。[2]
幡随院 大(ばんずいん だい)
演 - 笑福亭鶴瓶
職業…推理作家。
著書に鮫島警部ならぬ「鯨鳥(くじらどり)警部」を主人公としたシリーズがある。仕事用のFAXをホテルの部屋に入れている。最新作は「虚栄の航跡」であるが、小説のタイトルは適当に辞書を引いて単語を組み合わせているだけ。秘書との浮気が妻にばれたのが事件の発端。ホテルのレストランではとんかつ御膳[3]をよく注文する。愛車は、ボルボ・940・セダン。
米沢(よねざわ)八段
演 - 坂東八十助
職業…将棋棋士。
徹底的な合理主義者で、和服を合理的という理由で若い頃から愛用。タイトル戦に挑戦するほどの実力者だが、若手の台頭により、棋士引退の危機感を抱いていた。下の名前は不明。
井口 薫(いぐち かおる)
演 - 木の実ナナ
職業…ピアニスト。
世界的なピアニストであり、講師として指導も行っている。気が強く、スタンガンで痴漢を半殺しにしたことがある。弟子への指導は厳しく、楽器をケースに入れていないだけでも強く叱責し、周りの関係者全員から恐れられている。愛車は、ロッソ・コルサのフェラーリ・328。
「消えた古畑任三郎」では「楽しかった。私に相応しい相手」と好意的に評価していた。
大宮 十四郎(おおみや じゅうしろう)
演 - 小林稔侍
職業…時代劇俳優。
「消えた古畑任三郎」では、 古畑とは対峙する中である種の信頼関係で結ばれていたと考えており、彼を最初見た時、「こいつはいい時代劇俳優になる」と思ったらしい。撮影スタッフから慕われている。主演映画「あっぱれ侍」を撮影していた。
中川 淳一(なかがわ じゅんいち)
演 - 鹿賀丈史
職業…外科医。
天真楼(てんしんろう)病院の外科部長。三谷が脚本が務めたドラマ『振り返れば奴がいる』の登場人物。犯行のきっかけは自身の浮気だが、本人によると「妻の父は病院を持っているが、愛人の父は病院を持っていない」とのことで、今の妻と離婚をする気はない。
黒田 清(くろだ きよし)
演 - 石黒賢
職業…超能力研究家。
彼曰く「少年時代は本当に不思議な力が使えたが、成人後は使えなくなった」とのこと。自分の生活と地位を守るために、事前にタネを仕込むインチキ超能力で世の中を欺き続けていた。「消えた古畑任三郎」では、超能力が蘇ったと言いながらスプーンを何本も曲げてみせた。小説版での名前表記は『聖』(読みは同じ)。
佐古水 茂雄(さこみず しげお)
演 - 小堺一機
職業…国会議員秘書。
参議院議員・鵜野忠邦(森山周一郎)の秘書。自分も政治家として国会議員になることが念願で、鵜野から後継者指名されることを期待していた。古畑にいじめられた犯人の一人で、「消えた古畑任三郎」では古畑のことを快く思っていない。小説版での名前は「迫坪(さこつぼ)」。
中浦 たか子(なかうら たかこ)
演 - 桃井かおり
職業…歌手、ディスクジョッキー (DJ)。
愛称は「おたかさん」。出演番組に、「ラジオ東京」[4]で深夜1時から4時に放送している「中浦たか子のミッドナイトジャパン」がある。古畑の歌を下手糞と酷評したが、本人の人柄については「御茶目」と好意的に見ている。また、古畑の髪型に関心を示しており、何処のパーマ屋で調髪しているのか気にしていた。事件の後、古畑は何度か面会に来ている。「消えた古畑任三郎」の前に来ていることが分かっており、行方を眩ます前に会った最後の人物ということになる。刑務所では模範囚とのこと。後に被害者となる付き人に運転させている車は、大型セダンのメルセデス・ベンツ・Sクラス。
「赤い洗面器の男」の小咄を最初にした人物。後に三谷が脚本が務める映画『ラヂオの時間』にも登場している。
小暮 音次郎(こぐれ おとじろう)
演 - 菅原文太
職業…警視庁捜査一課警視。
警視庁の刑事で階級は警視。今泉から「ウチの署の神様みたいな人」と言われる。荒っぽい口調で、ヘビースモーカー。現場の最前線で戦う銃のプロで、銃を持たず頭脳で戦う古畑とは対照的だが、集団行動が苦手でいつも単独行動という点は同じである。違法薬物密売ルートに詳しい。「消えた古畑任三郎」では唯一声のみの出演をした。古畑が差し入れに持ってきたモスバーガーに舌鼓を打つも、小暮曰く「モスラバーガー」[5]。逮捕時に古畑の実力を認め敬語で接し、呼び捨てもやめた律儀な人物。
スペシャル (1)[edit source]
二本松 晋(にほんまつ しん)
演 - 陣内孝則
職業…数学者。
傲慢で欲張りな自信家。天才数学者・野田茂男(田口浩正)とコンビを組むことによって数学界の最高峰と言われる賞を受賞する。だが、実際には数学者としての才能は二流であり、実質的には口下手で無愛想な野田のスポークスマン的な役目を果たしているに過ぎなかった。饒舌で取材にも好意的なためマスコミ受けはいいが、数学者の間では無視されている。事件の1週間前に「ファルコンの定理」を解いたアメリカの数学者が、世界中の数学者に検算を求める手紙を送っており、野田には届いたが二本松には届かなかった。
第2シーズン[edit source]
小清水 潔(おしみず きよし)
演 - 明石家さんま
職業…弁護士。
今泉の大学時代の同期で同じゼミに通っていた。猫アレルギーを持つ。弁護士としては優秀で、小石川ちなみの弁護も担当しており、彼女を無罪にした。「消えた古畑任三郎」で24人の犯人の中で、決着までに最も時間がかかった。愛車は、スウェーデン製の自動車・サーブ・900。
宇佐美 ヨリエ(うさみ よりえ)
演 - 沢口靖子
職業…教師。
プライオリ女子学院の生活指導教諭にして寮長。同学院の卒業生。学院の戒律を恐ろしいほど守り、それを生徒にも強要する「歩く規則」的人物。そのため学生からは嫌われていた。戒律によって嘘は絶対につかない。だが一度だけ戒律を破り化粧をしてしまい、あろうことかそれを敵対していた同僚の教師に見られ、それが憎しみとなりついには殺害してしまうが、それ以来は一度も戒律を破ってはいない。獄中でも戒律を守り続け、古畑を慈悲深かったと回想した。
乾 研一郎(いぬい けんいちろう)
演 - 草刈正雄
職業…医師。
若い頃は推理小説を描いていたほどのミステリーマニア。友人の小説家の妻と密かに不倫関係にあった。当初は浮気相手だけを殺すつもりだったが、友人である小説家が探偵に調査を依頼していると知り、2人とも拳銃で殺害した上で、すべての犯行を小説家の無理心中に偽装した。妻子持ちで自称「マイホームパパ」。ビリヤード、ダーツ、チェス、バックギャモンなどのゲームの腕は抜群で、古畑を唸らせた。
林 功夫(はやし いさお)
演 - 木村拓哉
職業…天神大学の電子工学部の研究助手。
観覧車に爆弾を仕掛け、去り際に自分を目撃した警備員を殺害した。爆弾を仕掛けた観覧車に今泉が乗っていたこともあって、一騒動起きる。最後に明かされた些細かつ身勝手な犯行の動機により、古畑が唯一手を上げた犯人。向島の妻が作り、古畑たちに向島があげたフォーチュンクッキーが重要な鍵となり、今泉の命を救う結果となった。古畑に手を上げられるほどに人格は歪んでいたが逮捕後は改心し、刑務所では模範囚と自称している。古畑の事を暴力刑事と思い込んでいた為、滅多に怒らないと知って驚いていた。
佐々木 高代(ささき たかしろ)
演 - 加藤治子
職業…脚本家。
本名は佐々木久子。代表作に「冬の蚊取り線香」(主演: 桃井かおり)がある。最近のドラマは何かと喋り過ぎると苦言を呈している。仲の悪い妹と長らく互いに不満と我慢を重ねながら行動を共にしていたが、「絶対に見破られない凶器のトリック」を思いついたことから殺害した。
獄中では、あくまでジョン・トラボルタが断トツと前置きしながらも、古畑の事を「ケーリー・グラントの様な存在。御茶目でセクシー」と評していた。
千堂 謙吉(せんどう けんきち)
演 - 唐沢寿明
職業…学習塾経営者。
学習塾の経営者だが、クイズ番組「クイズ王」のチャンピオンとして有名になる。しかし実際は、収録前に番組側からヒントとなるナンバーを教えてもらうという不正で王座を守っていた。CM出演もしている。塾講師でクイズチャンピオンなだけあって博識で、自分のことを「古畑の好敵手」と思っているが、芳賀には「物知りというのは関係ない」と一蹴されたものの、弁の立つ相手として古畑にとっては厄介な敵の1人と称された。愛車は、赤いボディに黒いルーフのアルファ・ロメオ・スパイダー。
春峯堂(しゅんぽうどう)のご主人
演 - 澤村藤十郎
職業…古美術商。
シリーズで唯一、名前の設定が無い犯人(作中でも「春峯堂さん」と呼ばれている)。温和で物静かな口調の裏側に残忍で狡猾な性格を秘めている。美術館館長の永井と組んで数々のあくどい事も行っており、同業者からの評判は最悪。歴史的価値などに捕らわれない独自の審美眼を持ち、故に、有罪は揺るがずとも古畑に間違った推理をさせた唯一の犯人。
南大門 昌男(なんだいもん まさお)
演 - 山城新伍
職業…マジシャン。
元著名なマジシャンで高級クラブ「ゴーストキャッスル」のオーナー。若い頃よりプレイボーイとしても有名。指の怪我によってマジシャンを引退し、マジック・ショーを売り物(及び後身育成も兼ねた)にするクラブを開いた。指の怪我もあり、常に手袋をしている。犯行の真の動機を語りたくないためか、「消えた古畑任三郎」では「記憶にない」と古畑の存在をすっかり忘れたかのようにとぼけている。
若林 仁(わかばやし ひとし)
演 - 風間杜夫
職業…雑誌編集者。
文芸雑誌「月刊カドマツ」の編集長。一度は完全犯罪に成功するも、その後短時間で次々と不幸が訪れる。古畑に散々振り回されたあげく、事件が発覚した直後に逮捕されるというシリーズ中で一番不運で間抜けな犯人として描かれている。自身は「もっとちゃんとした犯罪で古畑と戦いたかった」と逮捕時に悔しがり、「自分もその気になってやればもっとできたはずだ」と獄中でぼやいていた。愛車は、ランドローバー・レンジローバー (最初の殺人現場から立ち去る際、パンクした為に山中に放置した) 。
のり子・ケンドール
演 - 鈴木保奈美
職業…未亡人。
ニューヨーク在住。ニューヨークに向かうバスの車内で古畑と出会い、既に裁判では無罪になっている、彼女の友人が犯したという完全犯罪について語る。小説家ネルソン・ケンドールの未亡人。亡くなったネルソンの不倫の実体験に基づいた『カドベリー・イン・ザ・トワイライト』の印税で生きている為に笑われ者となり、外ではサングラスをかけ人目を避る生活を送っている。ポンキッキーズが好き。古畑に語った今川焼きをくれたおばさん同様に古畑に対して「感じのいい人だった」と回想している。
スペシャル (2)[edit source]
二葉 鳳翆(ふたば ほうよう)
演 - 山口智子
職業…フラワーアレンジメント主宰者。
今泉が自律神経失調症のリハビリで通っているフラワー・アレンジメント学校の主宰者。元々看護師をしていたが、送られてくる花に興味を持ち、転身。二葉流華道の家元・二葉鳳水(長内美那子)に師事していたが鳳水が色情を持ち出してきたが為に袂を分かち、踊りながら花を生けるという独自の流派を開いた。
スペシャル (3)[edit source]
SMAP(スマップ)
演 - SMAP
職業…アイドルグループ。
友情で結ばれた5人で、共に同じ孤児院出身であり幼い頃から一緒だった幼馴染同士。
中居正広 - 責任感が強いグループのリーダー。殺人に反対していた。バラエティー番組の司会もしている。事件後1人で責任を全部かぶろうとする。ビーズのペンダントを着けている。
木村拓哉[6] - 挑戦的で派手な性格。仲間との団結に重きを置く。殺人計画を立案し、実際の現場ではロープの固定など主要な作業を担当。刑事ドラマの主役も務めている。古畑に挑戦的な態度で臨んだため、「私はあなたのようなタイプが一番ボロを出しやすい事を経験で知っている」と言われている。
稲垣吾郎 - マイペースな行動が多く、気分屋な性格。直接殺人には参加せずタイムキーパーを担当。舞台俳優も務めている。算数が得意。
草彅剛 - 仲間思いの悩める青年。彼の叔父(通称「丸いおじさん」)はかつてSMAPの5人を世話してくれていた。彼が脅されたことが事件の発端となる。当初は犯行に参加する予定は無く、アリバイ作りを担当していた(被害者が死ねば真っ先に容疑者になるため)が、近くにいたスタッフがその場を外した際に、現場へ向かった。犯行中、被害者から反撃を受け、怪我を負う。
香取慎吾[7] - お調子者のムードメーカーのようで、頭の回転は速い。エレベーターの天井のボルト外しを担当。吾郎とは反対で算数が苦手。
『古畑任三郎 VS SMAP その後』(『SMAP GO!GO!』内作品)でその後(事件から14年後)が描かれている。それによると、2013年の時点で服役中だが、所長の好意で全員が同じ部屋に収容されている。また、全員模範囚と認定されている。仮釈放の1ヶ月前に脱獄計画を立てて準備をしていたが、決行当日に中居が「残る」と言い出し、他のメンバーは中居を説得しようとしたが、最終的には全員が中居に同意したため、計画は中止された。
なお、この14年の間に、古畑とマネージャーの前田さんは恋愛関係になっており、婚約指輪(結婚指輪)を渡しており、家族ぐるみの関係(同棲)をしているような描写がなされている。
スペシャル (4)[edit source]
黒岩 健吾(くろいわ けんご)
演 - 緒形拳
職業…監察医。
研究室で、自作のタレに漬けたアタリメを石綿付きの金網の上に乗せてアルコールランプであぶり、ペトリ皿に盛り付けマヨネーズをトッピングし、それをつまみにビーカーで酒を飲むことを好む。古畑の口頭から逃げる為に肛門におみくじを詰める事を「趣味」と言い切った。助手は春木(栗田貫一)。
第3シーズン[edit source]
気楽家 雅楽(きらくや がらく)
演 - 市川染五郎(現・松本幸四郎)
職業…落語家。
兄弟子は気楽家苦楽(モロ師岡)。師匠は気楽家有楽(梅野泰靖)。人気、実力共に一流の売れっ子落語家だが古典落語には造詣が浅くネタ作りは苦手。ちなみに苦楽が代役として有楽に稽古をつけてもらっていたのは、古典落語の「野ざらし」の中間部である。陰気臭く話術の才能こそ無いものの、古典落語に精通しネタ作りには一級品の腕を持つ苦楽の創作落語の新ネタを自分のものにしようとしたのが事件の発端。また有楽の発言から本名の下の名前が「信雄(のぶかつ)」であることが分かる。
由良 一夫(ゆら かずお)
演 - 真田広之
職業…メディアプランナー。
一度に何件もの仕事を抱える超多忙な男。それ故、常に携帯電話を手に仕事仲間や仕事相手と話している。岩田大介都議会議員(佐渡稔)のブレーンも務める。せっかちな性格で、エレベーターの呼び出しボタンを何度も押す癖がある。提案していた題材は「奥様は48歳」。
荒木 嘉右衛門(あらき かえもん)
演 - 松村達雄
職業…村長。
雛形村の村長。村人から「お館様」と呼ばれている。日本酒を新たな村の特産品として、大手デパートに売り出そうとしていた。村中から援護を受けたが結局古畑に屈し犯行を自供した。
金森 晴子(かなもり はるこ)
演 - 大地真央
職業…歯科医師。
金森歯科クリニックの院長。食べ物など、口に物を入れた後は歯磨きせずにはいられない職業病の持ち主。SMAPのファン。古畑に「アクチノバシラス・アクチノミセテムコミタンス」なる歯周病菌について教えた。唯一、変装して犯行に及んだ人物である。
安斎 亨(あんざい とおる)
演 - 津川雅彦
職業…小説家。
古畑の小学時代の同級生。主に恋愛系の小説家。妻は二回り年下の香織(三浦理恵子)。若林 仁が編集長を勤めていた月刊カドマツを購読している。小石川ちなみの愛犬だった万五郎を古畑から預かっていた。友人として彼の別荘に誘われるも、古畑曰く「あまり仲良くはなかった」友人から招待されたことに疑問を抱く。企画時は、最終回に持ってくる予定だったと劇中で古畑が語っている。
黒井川 尚(くろいかわ なお)
演 - 市村正親
職業…常任指揮者。
甲陽フィルハーモニー交響楽団の指揮者。絶対音感を持っており、「自分が知らない曲はない」と豪語する。
小田嶋 さくら(おだじま さくら)
演 - 田中美佐子
職業…女流囲碁棋士。
テレビの囲碁番組を持っている。夫は囲碁棋士の小田嶋佐吉(小日向文世)で、几帳面な夫と比べて不器用で大雑把。
堀井 岳(ほりい がく)
演 - 福山雅治
職業…化学研究所所員。
かつての事故で下半身不随となっており、常に電動車椅子に乗っている。事故以来人間性が欠けてしまっている。
犯行現場に自ら足を踏み入れることなく犯行計画を立案し、実行した手口から、アバンタイトル時の古畑から「アームチェア・ディテクティブ」になぞられて、「アームチェア・マーダラー」と評された。
臺 修三(うてな しゅうぞう)
演 - 玉置浩二
職業…西洋美術研究家。
スマトラからの帰りの飛行機内で、飛行機に乗っていた浮気相手絡みの事件に巻き込まれる。妻はもえ子(もたいまさこ)。好物はキャビア。古畑は一切捜査に関わらない。
日下 光司(くさか こうじ)
演 - 江口洋介
職業…過激派リーダー。
動物愛護団体SAZ(Save Animals of Zoo =「動物園の動物を守ろう」)の過激派リーダー。SAZに雇われただけに過ぎず動物愛護には全く関心がない。犠牲者(より厳密には死傷者)を出すことのない「経済的な犯罪」の遂行に心血を注ぎ、犯罪をゲームとして楽しむ。犯罪の証拠を古畑に突きつけられたにもかかわらず、本気で逃走を図った唯一の犯人。その後、野球場に盗んだ金を置きに行くが古畑に見透かされていた為その場で逮捕された。
スペシャル (5)[edit source]
黛 竹千代(まゆずみ たけちよ)
演 - 松本幸四郎(現・松本白鸚)
職業…外交官。
南米の某国に駐留する、日本の特命全権大使。部下や古畑からは「閣下」と呼ばれる。他国から軽視されてはならないという主張のもとで大使館を豪華に飾り立て、自らも豪勢な暮らしをしていた。また、自分がこれまで授与された勲章を大事にしており、式典などの重要な場では必ず身に付ける。外務省に中途採用され大使館員となった身ながら、時の外務大臣の令嬢を妻にしたのを経て大出世を遂げた外交官ではあるが、某国の公用語であるスペイン語はごく一部しか話せない。
犯行を暴かれた後、自室にてリボルバーで自殺する。古畑が自殺を許した唯一の犯人であり、後の『ファイナル』でもこの件は古畑が落ち込んだことが今泉の口から語られている。
ファイナル[edit source]
堀部 音弥(ほりべ おとや)
演 - 藤原竜也
職業…製パン会社経営者(専務→副社長→社長)。
パン製造工場を経営する堀部家の次男。世間知らずで子供じみた性格である。2代目社長であり兄である堀部大吉(千葉哲也)のもとで専務という肩書を与えられているが、実際には会社の運営には携わらず遊んでばかりいた。父と兄の相次ぐ死で社長に就任。趣味はラジコンで、社員・古畑・今泉・西園寺と遊んだことがあるが、元々は熱中しやすく、熱が冷めると忘れっぽい性格から、自室にはギターや模型飛行機などの物品が埃をかぶっている。天馬に影響され小学生時代に自由研究で作った完全犯罪ノートを実践し兄を殺害し、最終的に猟銃の暴発事故により絶命。本人は怪我をする程度のつもりであり、自分を被害者と偽装することで容疑者から外れようとしていたのだが、天馬によりノートが改ざんされ火薬の量が死亡する数値に変えられていた。なお、作中で死亡した犯人は黛竹千代と彼のみである。
天馬 恭介(てんま きょうすけ)
演 - 石坂浩二
職業…郷土資料館の館長。
元小学校の教師であり校長で、堀部兄弟の恩師。音弥を裏で操っていた黒幕であり、事実上の真犯人と言える人物。教え子が大勢いるため警察にも影響力を持っており、自身に嫌疑がかかる前は古畑を捜査から外させる旨の発言をしていた。巧妙な言葉で音弥を殺人に導き、最後はノートの数字を書き換えるだけで音弥を殺害した。罪に問われるような「行為」は一切せずは、自らの手を汚すことなく邪魔な人間を抹殺した。そのため、古畑は今回の事件に関しては天馬を罪に問うことができず、古畑に「まさに完全犯罪」「これほど完璧な殺人の計画を私は知らない」と言わしめた[8]。しかし、今回の犯行に繋がった15年前の大吉・音弥の父殺害の事件は突発的な犯行だったため証拠隠ぺいをほとんど行っておらず、15年前の事件を暴かれて逮捕された。
イチロー
演 - イチロー[9]
職業…メジャーリーガー。
向島の腹違いの弟。フェアプレーを好み、嘘をつくことを嫌う。犯行後もその理念を重んじ、わざと犯行現場に証拠品を残し最後までその理念を貫き通した。
大野 もみじ(おおの もみじ)
演 - 松嶋菜々子
職業…脚本家。
一卵性双生児の双子で、妹かえでと共に「加賀美京子」という共同ペンネームで執筆している。
大野もみじ(松嶋菜々子) - 双子の姉。ファッションには疎く、内向的な人物。自分と同じ顔を持ちながら、世渡りの上手いかえでにコンプレックスを抱いている。そしてその現状を何とか変えようと化粧やファッションに勤しみ、自分がかえでに成り変わるが為にかえでを身元交換に誘い殺害する。
大野かえで(松嶋菜々子) - 双子の妹。お洒落で社交的な人物。もみじのことを本心では鬱陶しく思っている。また、他者を弄ぶのを楽しんでいる面もあり、古畑もその対象だった。もみじが提案した身元交換を受けもみじに変装している最中にかえでに変装したもみじに殺害される。
Contents
1 第1シーズン
2 スペシャル (1)
3 第2シーズン
4 スペシャル (2)
5 スペシャル (3)
6 スペシャル (4)
7 第3シーズン
8 スペシャル (5)
9 ファイナル
10 古畑中学生
11 一瞬の過ち
12 脚注
13 関連項目
第1シーズン[edit source]
小石川 ちなみ(こいしかわ ちなみ)
演 - 中森明菜
職業…少女コミック作家。
代表作は「カリマンタンの城」「アゼルバイジャンの夜は更けて(小説版では「ジンバブエの夜は更けて」)」。漫画家と呼ばれることを嫌い、コミック作家と呼ばれることを好む。人気作家であり才能にも恵まれているが、キャラクターの書き分けは苦手なようで、古畑にキャラが皆同じ顔に見えると酷評された。愛犬は万五郎という名前のゴールデン・レトリバー。生きることに消極的な女性だが、料理が得意など家庭的な面も持っている。
古畑によって殺人を暴かれ、逮捕されたものの、古畑からは励ましの言葉を受けている。第2シーズンにて小清水潔の弁護によって無罪となる。以後も古畑と今泉とは交友が続いており、後にちなみが結婚した際、古畑は式に招待されている。その後渡米したちなみの、アトランタの住居へも招かれている。また、第42回にて古畑が大野もみじに似た女性として彼女の半生を語った。愛車は、赤のポルシェ・911 (964型) 。
中村 右近(なかむら うこん)
演 - 堺正章
職業…歌舞伎役者。
中村右近を襲名しており、彼は六代目にあたる。屋号は中村屋。『なるほど!ザ・ワールド』をはじめ、テレビ出演もしている。食えない性格で役作りに熱心。劇中では義経千本桜の狐忠信を演じ、次に演じる予定の盟三五大切の源五兵衛の気持ち[1]を体験するため現場に留まる。愛車は、ジャガー・XJ・ソブリン (XJ40型) 。古畑と対峙した際手玉に取られた事から、「消えた古畑任三郎」では古畑を「ひどい男だよ」と評している。
笹山 アリ(ささやま あり)
演 - 古手川祐子
職業…精神科医。
笹山神経科クリニックの院長。古畑の性格を見透かし、古畑を涙ぐませた。料理は苦手。愛車は、BMW・7シリーズ (E32型) 。
「消えた古畑任三郎」に於いても、幼児性が抜けない人物であると評し、行方不明になったのも注目を集めるのが目的と判断した。[2]
幡随院 大(ばんずいん だい)
演 - 笑福亭鶴瓶
職業…推理作家。
著書に鮫島警部ならぬ「鯨鳥(くじらどり)警部」を主人公としたシリーズがある。仕事用のFAXをホテルの部屋に入れている。最新作は「虚栄の航跡」であるが、小説のタイトルは適当に辞書を引いて単語を組み合わせているだけ。秘書との浮気が妻にばれたのが事件の発端。ホテルのレストランではとんかつ御膳[3]をよく注文する。愛車は、ボルボ・940・セダン。
米沢(よねざわ)八段
演 - 坂東八十助
職業…将棋棋士。
徹底的な合理主義者で、和服を合理的という理由で若い頃から愛用。タイトル戦に挑戦するほどの実力者だが、若手の台頭により、棋士引退の危機感を抱いていた。下の名前は不明。
井口 薫(いぐち かおる)
演 - 木の実ナナ
職業…ピアニスト。
世界的なピアニストであり、講師として指導も行っている。気が強く、スタンガンで痴漢を半殺しにしたことがある。弟子への指導は厳しく、楽器をケースに入れていないだけでも強く叱責し、周りの関係者全員から恐れられている。愛車は、ロッソ・コルサのフェラーリ・328。
「消えた古畑任三郎」では「楽しかった。私に相応しい相手」と好意的に評価していた。
大宮 十四郎(おおみや じゅうしろう)
演 - 小林稔侍
職業…時代劇俳優。
「消えた古畑任三郎」では、 古畑とは対峙する中である種の信頼関係で結ばれていたと考えており、彼を最初見た時、「こいつはいい時代劇俳優になる」と思ったらしい。撮影スタッフから慕われている。主演映画「あっぱれ侍」を撮影していた。
中川 淳一(なかがわ じゅんいち)
演 - 鹿賀丈史
職業…外科医。
天真楼(てんしんろう)病院の外科部長。三谷が脚本が務めたドラマ『振り返れば奴がいる』の登場人物。犯行のきっかけは自身の浮気だが、本人によると「妻の父は病院を持っているが、愛人の父は病院を持っていない」とのことで、今の妻と離婚をする気はない。
黒田 清(くろだ きよし)
演 - 石黒賢
職業…超能力研究家。
彼曰く「少年時代は本当に不思議な力が使えたが、成人後は使えなくなった」とのこと。自分の生活と地位を守るために、事前にタネを仕込むインチキ超能力で世の中を欺き続けていた。「消えた古畑任三郎」では、超能力が蘇ったと言いながらスプーンを何本も曲げてみせた。小説版での名前表記は『聖』(読みは同じ)。
佐古水 茂雄(さこみず しげお)
演 - 小堺一機
職業…国会議員秘書。
参議院議員・鵜野忠邦(森山周一郎)の秘書。自分も政治家として国会議員になることが念願で、鵜野から後継者指名されることを期待していた。古畑にいじめられた犯人の一人で、「消えた古畑任三郎」では古畑のことを快く思っていない。小説版での名前は「迫坪(さこつぼ)」。
中浦 たか子(なかうら たかこ)
演 - 桃井かおり
職業…歌手、ディスクジョッキー (DJ)。
愛称は「おたかさん」。出演番組に、「ラジオ東京」[4]で深夜1時から4時に放送している「中浦たか子のミッドナイトジャパン」がある。古畑の歌を下手糞と酷評したが、本人の人柄については「御茶目」と好意的に見ている。また、古畑の髪型に関心を示しており、何処のパーマ屋で調髪しているのか気にしていた。事件の後、古畑は何度か面会に来ている。「消えた古畑任三郎」の前に来ていることが分かっており、行方を眩ます前に会った最後の人物ということになる。刑務所では模範囚とのこと。後に被害者となる付き人に運転させている車は、大型セダンのメルセデス・ベンツ・Sクラス。
「赤い洗面器の男」の小咄を最初にした人物。後に三谷が脚本が務める映画『ラヂオの時間』にも登場している。
小暮 音次郎(こぐれ おとじろう)
演 - 菅原文太
職業…警視庁捜査一課警視。
警視庁の刑事で階級は警視。今泉から「ウチの署の神様みたいな人」と言われる。荒っぽい口調で、ヘビースモーカー。現場の最前線で戦う銃のプロで、銃を持たず頭脳で戦う古畑とは対照的だが、集団行動が苦手でいつも単独行動という点は同じである。違法薬物密売ルートに詳しい。「消えた古畑任三郎」では唯一声のみの出演をした。古畑が差し入れに持ってきたモスバーガーに舌鼓を打つも、小暮曰く「モスラバーガー」[5]。逮捕時に古畑の実力を認め敬語で接し、呼び捨てもやめた律儀な人物。
スペシャル (1)[edit source]
二本松 晋(にほんまつ しん)
演 - 陣内孝則
職業…数学者。
傲慢で欲張りな自信家。天才数学者・野田茂男(田口浩正)とコンビを組むことによって数学界の最高峰と言われる賞を受賞する。だが、実際には数学者としての才能は二流であり、実質的には口下手で無愛想な野田のスポークスマン的な役目を果たしているに過ぎなかった。饒舌で取材にも好意的なためマスコミ受けはいいが、数学者の間では無視されている。事件の1週間前に「ファルコンの定理」を解いたアメリカの数学者が、世界中の数学者に検算を求める手紙を送っており、野田には届いたが二本松には届かなかった。
第2シーズン[edit source]
小清水 潔(おしみず きよし)
演 - 明石家さんま
職業…弁護士。
今泉の大学時代の同期で同じゼミに通っていた。猫アレルギーを持つ。弁護士としては優秀で、小石川ちなみの弁護も担当しており、彼女を無罪にした。「消えた古畑任三郎」で24人の犯人の中で、決着までに最も時間がかかった。愛車は、スウェーデン製の自動車・サーブ・900。
宇佐美 ヨリエ(うさみ よりえ)
演 - 沢口靖子
職業…教師。
プライオリ女子学院の生活指導教諭にして寮長。同学院の卒業生。学院の戒律を恐ろしいほど守り、それを生徒にも強要する「歩く規則」的人物。そのため学生からは嫌われていた。戒律によって嘘は絶対につかない。だが一度だけ戒律を破り化粧をしてしまい、あろうことかそれを敵対していた同僚の教師に見られ、それが憎しみとなりついには殺害してしまうが、それ以来は一度も戒律を破ってはいない。獄中でも戒律を守り続け、古畑を慈悲深かったと回想した。
乾 研一郎(いぬい けんいちろう)
演 - 草刈正雄
職業…医師。
若い頃は推理小説を描いていたほどのミステリーマニア。友人の小説家の妻と密かに不倫関係にあった。当初は浮気相手だけを殺すつもりだったが、友人である小説家が探偵に調査を依頼していると知り、2人とも拳銃で殺害した上で、すべての犯行を小説家の無理心中に偽装した。妻子持ちで自称「マイホームパパ」。ビリヤード、ダーツ、チェス、バックギャモンなどのゲームの腕は抜群で、古畑を唸らせた。
林 功夫(はやし いさお)
演 - 木村拓哉
職業…天神大学の電子工学部の研究助手。
観覧車に爆弾を仕掛け、去り際に自分を目撃した警備員を殺害した。爆弾を仕掛けた観覧車に今泉が乗っていたこともあって、一騒動起きる。最後に明かされた些細かつ身勝手な犯行の動機により、古畑が唯一手を上げた犯人。向島の妻が作り、古畑たちに向島があげたフォーチュンクッキーが重要な鍵となり、今泉の命を救う結果となった。古畑に手を上げられるほどに人格は歪んでいたが逮捕後は改心し、刑務所では模範囚と自称している。古畑の事を暴力刑事と思い込んでいた為、滅多に怒らないと知って驚いていた。
佐々木 高代(ささき たかしろ)
演 - 加藤治子
職業…脚本家。
本名は佐々木久子。代表作に「冬の蚊取り線香」(主演: 桃井かおり)がある。最近のドラマは何かと喋り過ぎると苦言を呈している。仲の悪い妹と長らく互いに不満と我慢を重ねながら行動を共にしていたが、「絶対に見破られない凶器のトリック」を思いついたことから殺害した。
獄中では、あくまでジョン・トラボルタが断トツと前置きしながらも、古畑の事を「ケーリー・グラントの様な存在。御茶目でセクシー」と評していた。
千堂 謙吉(せんどう けんきち)
演 - 唐沢寿明
職業…学習塾経営者。
学習塾の経営者だが、クイズ番組「クイズ王」のチャンピオンとして有名になる。しかし実際は、収録前に番組側からヒントとなるナンバーを教えてもらうという不正で王座を守っていた。CM出演もしている。塾講師でクイズチャンピオンなだけあって博識で、自分のことを「古畑の好敵手」と思っているが、芳賀には「物知りというのは関係ない」と一蹴されたものの、弁の立つ相手として古畑にとっては厄介な敵の1人と称された。愛車は、赤いボディに黒いルーフのアルファ・ロメオ・スパイダー。
春峯堂(しゅんぽうどう)のご主人
演 - 澤村藤十郎
職業…古美術商。
シリーズで唯一、名前の設定が無い犯人(作中でも「春峯堂さん」と呼ばれている)。温和で物静かな口調の裏側に残忍で狡猾な性格を秘めている。美術館館長の永井と組んで数々のあくどい事も行っており、同業者からの評判は最悪。歴史的価値などに捕らわれない独自の審美眼を持ち、故に、有罪は揺るがずとも古畑に間違った推理をさせた唯一の犯人。
南大門 昌男(なんだいもん まさお)
演 - 山城新伍
職業…マジシャン。
元著名なマジシャンで高級クラブ「ゴーストキャッスル」のオーナー。若い頃よりプレイボーイとしても有名。指の怪我によってマジシャンを引退し、マジック・ショーを売り物(及び後身育成も兼ねた)にするクラブを開いた。指の怪我もあり、常に手袋をしている。犯行の真の動機を語りたくないためか、「消えた古畑任三郎」では「記憶にない」と古畑の存在をすっかり忘れたかのようにとぼけている。
若林 仁(わかばやし ひとし)
演 - 風間杜夫
職業…雑誌編集者。
文芸雑誌「月刊カドマツ」の編集長。一度は完全犯罪に成功するも、その後短時間で次々と不幸が訪れる。古畑に散々振り回されたあげく、事件が発覚した直後に逮捕されるというシリーズ中で一番不運で間抜けな犯人として描かれている。自身は「もっとちゃんとした犯罪で古畑と戦いたかった」と逮捕時に悔しがり、「自分もその気になってやればもっとできたはずだ」と獄中でぼやいていた。愛車は、ランドローバー・レンジローバー (最初の殺人現場から立ち去る際、パンクした為に山中に放置した) 。
のり子・ケンドール
演 - 鈴木保奈美
職業…未亡人。
ニューヨーク在住。ニューヨークに向かうバスの車内で古畑と出会い、既に裁判では無罪になっている、彼女の友人が犯したという完全犯罪について語る。小説家ネルソン・ケンドールの未亡人。亡くなったネルソンの不倫の実体験に基づいた『カドベリー・イン・ザ・トワイライト』の印税で生きている為に笑われ者となり、外ではサングラスをかけ人目を避る生活を送っている。ポンキッキーズが好き。古畑に語った今川焼きをくれたおばさん同様に古畑に対して「感じのいい人だった」と回想している。
スペシャル (2)[edit source]
二葉 鳳翆(ふたば ほうよう)
演 - 山口智子
職業…フラワーアレンジメント主宰者。
今泉が自律神経失調症のリハビリで通っているフラワー・アレンジメント学校の主宰者。元々看護師をしていたが、送られてくる花に興味を持ち、転身。二葉流華道の家元・二葉鳳水(長内美那子)に師事していたが鳳水が色情を持ち出してきたが為に袂を分かち、踊りながら花を生けるという独自の流派を開いた。
スペシャル (3)[edit source]
SMAP(スマップ)
演 - SMAP
職業…アイドルグループ。
友情で結ばれた5人で、共に同じ孤児院出身であり幼い頃から一緒だった幼馴染同士。
中居正広 - 責任感が強いグループのリーダー。殺人に反対していた。バラエティー番組の司会もしている。事件後1人で責任を全部かぶろうとする。ビーズのペンダントを着けている。
木村拓哉[6] - 挑戦的で派手な性格。仲間との団結に重きを置く。殺人計画を立案し、実際の現場ではロープの固定など主要な作業を担当。刑事ドラマの主役も務めている。古畑に挑戦的な態度で臨んだため、「私はあなたのようなタイプが一番ボロを出しやすい事を経験で知っている」と言われている。
稲垣吾郎 - マイペースな行動が多く、気分屋な性格。直接殺人には参加せずタイムキーパーを担当。舞台俳優も務めている。算数が得意。
草彅剛 - 仲間思いの悩める青年。彼の叔父(通称「丸いおじさん」)はかつてSMAPの5人を世話してくれていた。彼が脅されたことが事件の発端となる。当初は犯行に参加する予定は無く、アリバイ作りを担当していた(被害者が死ねば真っ先に容疑者になるため)が、近くにいたスタッフがその場を外した際に、現場へ向かった。犯行中、被害者から反撃を受け、怪我を負う。
香取慎吾[7] - お調子者のムードメーカーのようで、頭の回転は速い。エレベーターの天井のボルト外しを担当。吾郎とは反対で算数が苦手。
『古畑任三郎 VS SMAP その後』(『SMAP GO!GO!』内作品)でその後(事件から14年後)が描かれている。それによると、2013年の時点で服役中だが、所長の好意で全員が同じ部屋に収容されている。また、全員模範囚と認定されている。仮釈放の1ヶ月前に脱獄計画を立てて準備をしていたが、決行当日に中居が「残る」と言い出し、他のメンバーは中居を説得しようとしたが、最終的には全員が中居に同意したため、計画は中止された。
なお、この14年の間に、古畑とマネージャーの前田さんは恋愛関係になっており、婚約指輪(結婚指輪)を渡しており、家族ぐるみの関係(同棲)をしているような描写がなされている。
スペシャル (4)[edit source]
黒岩 健吾(くろいわ けんご)
演 - 緒形拳
職業…監察医。
研究室で、自作のタレに漬けたアタリメを石綿付きの金網の上に乗せてアルコールランプであぶり、ペトリ皿に盛り付けマヨネーズをトッピングし、それをつまみにビーカーで酒を飲むことを好む。古畑の口頭から逃げる為に肛門におみくじを詰める事を「趣味」と言い切った。助手は春木(栗田貫一)。
第3シーズン[edit source]
気楽家 雅楽(きらくや がらく)
演 - 市川染五郎(現・松本幸四郎)
職業…落語家。
兄弟子は気楽家苦楽(モロ師岡)。師匠は気楽家有楽(梅野泰靖)。人気、実力共に一流の売れっ子落語家だが古典落語には造詣が浅くネタ作りは苦手。ちなみに苦楽が代役として有楽に稽古をつけてもらっていたのは、古典落語の「野ざらし」の中間部である。陰気臭く話術の才能こそ無いものの、古典落語に精通しネタ作りには一級品の腕を持つ苦楽の創作落語の新ネタを自分のものにしようとしたのが事件の発端。また有楽の発言から本名の下の名前が「信雄(のぶかつ)」であることが分かる。
由良 一夫(ゆら かずお)
演 - 真田広之
職業…メディアプランナー。
一度に何件もの仕事を抱える超多忙な男。それ故、常に携帯電話を手に仕事仲間や仕事相手と話している。岩田大介都議会議員(佐渡稔)のブレーンも務める。せっかちな性格で、エレベーターの呼び出しボタンを何度も押す癖がある。提案していた題材は「奥様は48歳」。
荒木 嘉右衛門(あらき かえもん)
演 - 松村達雄
職業…村長。
雛形村の村長。村人から「お館様」と呼ばれている。日本酒を新たな村の特産品として、大手デパートに売り出そうとしていた。村中から援護を受けたが結局古畑に屈し犯行を自供した。
金森 晴子(かなもり はるこ)
演 - 大地真央
職業…歯科医師。
金森歯科クリニックの院長。食べ物など、口に物を入れた後は歯磨きせずにはいられない職業病の持ち主。SMAPのファン。古畑に「アクチノバシラス・アクチノミセテムコミタンス」なる歯周病菌について教えた。唯一、変装して犯行に及んだ人物である。
安斎 亨(あんざい とおる)
演 - 津川雅彦
職業…小説家。
古畑の小学時代の同級生。主に恋愛系の小説家。妻は二回り年下の香織(三浦理恵子)。若林 仁が編集長を勤めていた月刊カドマツを購読している。小石川ちなみの愛犬だった万五郎を古畑から預かっていた。友人として彼の別荘に誘われるも、古畑曰く「あまり仲良くはなかった」友人から招待されたことに疑問を抱く。企画時は、最終回に持ってくる予定だったと劇中で古畑が語っている。
黒井川 尚(くろいかわ なお)
演 - 市村正親
職業…常任指揮者。
甲陽フィルハーモニー交響楽団の指揮者。絶対音感を持っており、「自分が知らない曲はない」と豪語する。
小田嶋 さくら(おだじま さくら)
演 - 田中美佐子
職業…女流囲碁棋士。
テレビの囲碁番組を持っている。夫は囲碁棋士の小田嶋佐吉(小日向文世)で、几帳面な夫と比べて不器用で大雑把。
堀井 岳(ほりい がく)
演 - 福山雅治
職業…化学研究所所員。
かつての事故で下半身不随となっており、常に電動車椅子に乗っている。事故以来人間性が欠けてしまっている。
犯行現場に自ら足を踏み入れることなく犯行計画を立案し、実行した手口から、アバンタイトル時の古畑から「アームチェア・ディテクティブ」になぞられて、「アームチェア・マーダラー」と評された。
臺 修三(うてな しゅうぞう)
演 - 玉置浩二
職業…西洋美術研究家。
スマトラからの帰りの飛行機内で、飛行機に乗っていた浮気相手絡みの事件に巻き込まれる。妻はもえ子(もたいまさこ)。好物はキャビア。古畑は一切捜査に関わらない。
日下 光司(くさか こうじ)
演 - 江口洋介
職業…過激派リーダー。
動物愛護団体SAZ(Save Animals of Zoo =「動物園の動物を守ろう」)の過激派リーダー。SAZに雇われただけに過ぎず動物愛護には全く関心がない。犠牲者(より厳密には死傷者)を出すことのない「経済的な犯罪」の遂行に心血を注ぎ、犯罪をゲームとして楽しむ。犯罪の証拠を古畑に突きつけられたにもかかわらず、本気で逃走を図った唯一の犯人。その後、野球場に盗んだ金を置きに行くが古畑に見透かされていた為その場で逮捕された。
スペシャル (5)[edit source]
黛 竹千代(まゆずみ たけちよ)
演 - 松本幸四郎(現・松本白鸚)
職業…外交官。
南米の某国に駐留する、日本の特命全権大使。部下や古畑からは「閣下」と呼ばれる。他国から軽視されてはならないという主張のもとで大使館を豪華に飾り立て、自らも豪勢な暮らしをしていた。また、自分がこれまで授与された勲章を大事にしており、式典などの重要な場では必ず身に付ける。外務省に中途採用され大使館員となった身ながら、時の外務大臣の令嬢を妻にしたのを経て大出世を遂げた外交官ではあるが、某国の公用語であるスペイン語はごく一部しか話せない。
犯行を暴かれた後、自室にてリボルバーで自殺する。古畑が自殺を許した唯一の犯人であり、後の『ファイナル』でもこの件は古畑が落ち込んだことが今泉の口から語られている。
ファイナル[edit source]
堀部 音弥(ほりべ おとや)
演 - 藤原竜也
職業…製パン会社経営者(専務→副社長→社長)。
パン製造工場を経営する堀部家の次男。世間知らずで子供じみた性格である。2代目社長であり兄である堀部大吉(千葉哲也)のもとで専務という肩書を与えられているが、実際には会社の運営には携わらず遊んでばかりいた。父と兄の相次ぐ死で社長に就任。趣味はラジコンで、社員・古畑・今泉・西園寺と遊んだことがあるが、元々は熱中しやすく、熱が冷めると忘れっぽい性格から、自室にはギターや模型飛行機などの物品が埃をかぶっている。天馬に影響され小学生時代に自由研究で作った完全犯罪ノートを実践し兄を殺害し、最終的に猟銃の暴発事故により絶命。本人は怪我をする程度のつもりであり、自分を被害者と偽装することで容疑者から外れようとしていたのだが、天馬によりノートが改ざんされ火薬の量が死亡する数値に変えられていた。なお、作中で死亡した犯人は黛竹千代と彼のみである。
天馬 恭介(てんま きょうすけ)
演 - 石坂浩二
職業…郷土資料館の館長。
元小学校の教師であり校長で、堀部兄弟の恩師。音弥を裏で操っていた黒幕であり、事実上の真犯人と言える人物。教え子が大勢いるため警察にも影響力を持っており、自身に嫌疑がかかる前は古畑を捜査から外させる旨の発言をしていた。巧妙な言葉で音弥を殺人に導き、最後はノートの数字を書き換えるだけで音弥を殺害した。罪に問われるような「行為」は一切せずは、自らの手を汚すことなく邪魔な人間を抹殺した。そのため、古畑は今回の事件に関しては天馬を罪に問うことができず、古畑に「まさに完全犯罪」「これほど完璧な殺人の計画を私は知らない」と言わしめた[8]。しかし、今回の犯行に繋がった15年前の大吉・音弥の父殺害の事件は突発的な犯行だったため証拠隠ぺいをほとんど行っておらず、15年前の事件を暴かれて逮捕された。
イチロー
演 - イチロー[9]
職業…メジャーリーガー。
向島の腹違いの弟。フェアプレーを好み、嘘をつくことを嫌う。犯行後もその理念を重んじ、わざと犯行現場に証拠品を残し最後までその理念を貫き通した。
大野 もみじ(おおの もみじ)
演 - 松嶋菜々子
職業…脚本家。
一卵性双生児の双子で、妹かえでと共に「加賀美京子」という共同ペンネームで執筆している。
大野もみじ(松嶋菜々子) - 双子の姉。ファッションには疎く、内向的な人物。自分と同じ顔を持ちながら、世渡りの上手いかえでにコンプレックスを抱いている。そしてその現状を何とか変えようと化粧やファッションに勤しみ、自分がかえでに成り変わるが為にかえでを身元交換に誘い殺害する。
大野かえで(松嶋菜々子) - 双子の妹。お洒落で社交的な人物。もみじのことを本心では鬱陶しく思っている。また、他者を弄ぶのを楽しんでいる面もあり、古畑もその対象だった。もみじが提案した身元交換を受けもみじに変装している最中にかえでに変装したもみじに殺害される。