6月29日(火)『「宇宙戦艦ヤマト」という時代』を劇場鑑賞してきました(三度目w)。
そのラストで上映された2205冒頭6分18秒を視聴することができましたので、公開開始から一週間も経ったことですし、そろそろ内容に触れたいと思います。
ただ、ストーリーの根幹はできるだけ避けて、劇中で示されたガミラス軍の戦術・作戦面に絞って書いてみることにしました。
とはいえ、一度しか観ていない映像の記憶を辿って書いたものですし、私が感じたことをそのまま書いているだけなので、実際の設定とはかけ離れている可能性も大です(笑)
その点は何卒ご容赦下さい。
(デスラー戦闘空母、全然手入れてしてなかったので、真っ白になってました(汗))
さてさて、ではお立合い。
ガミラス軍の戦略目標は、某勢力『B』の掌握する某惑星『G』の奪取。
それを具現化するための戦術目標は、惑星G軌道上及び地上に展開するB軍艦隊の無力化、更には惑星周辺を含めた制宙権の獲得です。
また、上記戦略・戦術目標より更に上位の“絶対目標”として、惑星『G』に上陸済みのガミラス軍最高指揮官〈アベルト・デスラー〉の安全確保があります。
これら目標を達成するためにガミラス軍が採った作戦の第一フェーズは、地上に展開するB軍(駐留艦隊含)と軌道上の艦隊との通信遮断です。
この通信遮断のための電子攻撃(EA)は大規模なものではありますが、軌道上の艦隊に対してのみ行われ、地上に対しては行われていない可能性があります。
惑星Gの地上には極めて大規模なリモート式“人民統制システム”が存在し、地上に対しバラージ・ジャミング(全周波数帯にノイズ電波を放射する)に類する通信妨害を行うと、ノイズ信号により上記システムが誤作動を起こすことが懸念されるからです。
この為、軌道上の艦隊のみをターゲットにEAが実施されたと予想します。
そして、このEAの効果を最大限に高めるべく、極上の『餌』が用意されていました。
2202のラストに登場した蒼い巨大ゲルバデス級――臨時デウスーラ(仮名)――です。
直前までB軍艦隊のセンシング的注目を一身に集めていた臨時デウスーラの「自爆」、更にそれと同時に展開されたEA(電子攻撃)フィールドにより、B軍艦隊は一時的に通信機能とセンシング能力を大きく低下させてしまいます。
尚、ここでの臨時デウスーラの自爆は周囲のB軍艦艇に物理的ダメージを与えたように見えませんでした。
ここでもやはり、地上に爆発影響が及ぶのを避けたのかもしれません。
【閑話休題】デウスーラⅢ世のカラーリング
・B軍はデスラー砲の存在を既に認識しており、それに強い脅威を覚えている。
・蒼い臨時デウスーラはB軍にデスラー砲搭載艦と認識されていた。
劇中で示された以上二点の事実から、本作戦の直前までデウスーラⅢ世も臨時デウスーラと同じ蒼カラーだったのかも?と感じました。
もし「デスラー砲搭載艦は蒼い大型艦(戦闘空母)である」という認識をB軍に予め植え付けていたのなら、それを逆手にとった欺瞞作戦(替玉作戦)は極めて効果的です。
デスラー砲発射時のシルエットが酷似している臨時デウスーラをデウスーラⅢ世のダミーとする一方、本物のデウスーラⅢ世は紅く塗り替えることで通常のゲルバデス級に偽装するという訳です。
B軍はデスラーが乗ってきたことと合せて、すっかり騙されてしまったようですね(もちろんB軍はデスラーが乗ってきた大型艦というだけでデスラー砲搭載艦だと信じた可能性もありますが)。
自らの旗艦に施した民族的象徴色である『蒼』を、偽装工作のために塗り潰してしまうという行いは、一見デスラーのプライドの高さからすると彼らしからぬとも感じてしまいますが、2202後半のヤマトへの奇襲や今回公開された2205冒頭6分での彼の振る舞いを見る限り、今のデスラーなら何の躊躇いもなく『やる』と思います。
本欺瞞作戦を確実なものにすべく、危険を顧みず自ら敵の中枢に乗り込んだ行動力、惑星Gの平和的譲渡の僅かな可能性にかけてプライドを捨ててまで示した外交的媚態、それらからも今のデスラーの姿勢と覚悟のほどが分かります。
「どんな犠牲を払おうと、必要なものは必ず手に入れろ」というデスラー家の教え以上に、兄や甥から託された使命の重さを感じずにはいられませんでした――(冒頭で一瞬だけ兄が映るシーンがあるのですが、個人的には甥の姿も映して欲しかったです)。
さて、本題に戻って、ここからいよいよ作戦第二フェーズです。
欺瞞作戦が奏功し、第一フェーズは完全な成功を収めました。
最も脅威度が高かった軌道上のB軍艦隊は耳目を塞がれ、地上の友軍(地上部隊/艦隊)との通信も途絶しています。
第二フェイズの作戦目標は軌道上及び地上停泊中のB軍艦隊の無力化です。
軌道上の艦隊に対しては、瞬間物質移送機(転送システム)による奇襲が加えられました――いわゆるドメル戦法です。
この時、露払いとしてB軍艦隊に一番槍をつけたのは大型艦上雷撃機であるドルシーラでした。
七色星団海戦(2199)でカリス・クライツェが率いた第三次攻撃隊の苦境と壊滅が示すとおり、本機は艦載機としての攻撃力はスヌーカより高いものの、生存性(機動力及び防御力)は決して高いとは言えません。
故に、軌道上のB軍艦隊が混乱し、奇襲に対してまともな初動対応ができない緒戦に投入されたのだと思います。
また同時に、彼らには臨時デウスーラ自爆によるEAが不首尾に終わった場合、それを一早く察知し、本隊(艦隊)に伝えるプローブとしての役割も期待されていたかもしれません。
惑星Gの重要度、そして何よりデスラーの存在を考えれば、本作戦は絶対に中止できませんので、EAの結果如何により、それこそデスラーが捕縛された場合の奪還も含め様々な作戦オプションが用意されていたと思います。
また、ドルシーラ隊のプローブ的運用については、本隊との距離に起因する通信タイムラグの問題はありますが、超空間通信を使いこなしている彼らのことですから、戦術的距離における通信タイムラグなど、比較的容易に解決可能に思えます。
また、本作戦に対する彼らの並々ならぬ「気合」と「覚悟」を考えれば、野戦型の通信インフラを極秘裏に設置するなど、事前の作戦準備も万端でしょうし(そうした隠密任務に最適な艦もありますしw)。
そして大挙殺到したドルシーラ隊の奇襲により、軌道上のB軍艦隊の混乱は更に拡大しました。
ここで遂に、ガミラス艦隊(本隊)が満を持して戦場に到着します。
B軍艦隊の直近にワープアウトした彼らは、新たな艦載機隊を急速発艦させつつB軍艦隊に突撃をかけます。
本来、ワープアウト直後は最も脆弱な瞬間なのですが、露払い役のドルシーラ隊がしっかりと安全確保の任を果たしているので、混乱したB軍艦隊はガ軍艦隊を押し止められたかもしれない唯一の機会を逃してしまいます。
対照的に、ガミラス艦隊の攻撃は準備万端であっただけに、全く抜け目がありません。
B軍艦隊への攻撃もセオリー通り側面から行われていました。
オリジナル版と同様、B軍艦艇は回転式(旋回式)砲塔を有していないようなので、艦側面に対する火力密度が低い(皆無ではないにしろ)ことをガミラス軍は理解しているのでしょう。
※7月4日追記:さたびーさんから「下からアームで持ち上げて旋回させる方式の砲架があったのではないか」とコメントいただきました。ありがとうございますm(__)m
この攻撃の際、艦隊と共に突撃したガミラス軍艦載機はスヌーカでした。
本機は、状況によっては戦闘機の代用としても使える機動性を持つとガミラスでは評されているようで、バレラスタワー上空の航空戦(2199)にも投入されていましたし、こうした乱戦下でも生存性と対艦攻撃力を両立できるとの判断から主力として投入されたのだと思います。
そして、艦艇と艦載機が同時に殴り込む戦術(「艦機同時攻撃」とでも称するべきか)は、第三次火星沖海戦(2202)でバーガー戦闘団が採った戦術でもありました。
我よりも優勢な敵艦隊に対して、瞬間的に攻撃力を倍増させることで、戦場のイニシアティブを一気に握ってしまおうという戦術なのでしょう(個人的には「バーガー戦法」と名づけたいです)。
敵軍が緒戦の大損害を堪えて粘り強く戦い続けた場合こそ、継戦能力的なリスクも大きい(艦載機隊が搭載弾を射耗すると、攻撃能力が大きく低下する)ですが、敵軍の士気が崩壊して総崩れとなってしまえば緒戦の勢いのまま一気に押し切ってしまえるという大きなリターンが期待できます。
そんなハイリスク・ハイリターンの戦術を縦横に使いこなしているタランやバーガーたち――デスラーに付き従うガミラス軍の練度と士気の高さが垣間見えますね。
そして、ガミラス軍はこのハイリスク・ハイリターンの賭けに勝ち、惑星G軌道上での戦いを一方的な展開で終えたようです。
きっとガミラス軍が継戦能力の限界に達する前に、B軍艦隊の士気と統制が崩壊してしまったのでしょう。
あれ?そういやバーガー、ノイ・バルは?www
残るは地上に停泊しているB軍艦隊です。
軌道上の艦隊とは連絡がつかないながらも、目視を含む地上からの観測で軌道上の艦隊が交戦状態に入ったことはさすがに把握したと思います。
急ぎ、緊急出港/出撃の準備を始めたところに、上空から大量のミサイル群が降り注ぎます。
付近の海底に潜んでいた次元潜航艦群によるミサイル攻撃でした。
画面に映っていたのはUX-01と同型艦の2隻だけだったと思いますが、雨霰と降り注いだミサイルの数からすると、あるいは他にも潜んでいる艦があったのかもしれません。
ただ、UX-01は艦形が小さく、亜空間航行用の装備にペイロードを取られていることもあって、弾薬搭載量は少なそうです。
今後、膨大な戦力を有するB軍艦隊との戦いを考えれば、より大型の新型艦が欲しくもなってきますねw
ではでは、記憶している戦いとそこから感じたことは以上ですが、いかがだったでしょうか?
公開された冒頭は全体でも6分余りなので、実際にガ軍が戦っていたシーンは半分くらいだったかもしれませんが、それでもこれくらいあれこれと考えてしまいたくなるくらい盛り沢山で濃密な映像でした。
更に、私のような素人なりにも「この兵器を用いた意図はこうじゃないか?」と考えてしまいたくなる演出が多かったようにも思います。
前作の「考えるな感じろ」的な演出とはかなり違って「色々考えて楽しんで」と言われている気がしました。
どうですか?観たくなってきたでしょ?w
多くの劇場での「時代」公開は7月1日に終了しましたが、以下の劇場では来週木曜日(7月8日)まで上映しており、件の2205冒頭6分18秒も観ることができますので、ご興味を持たれた方は是非!!
新宿ピカデリー
TOHOシネマズ海老名
イオンシネマ新潟南
なんばパークスシネマ
イオンシネマ綾川
そのラストで上映された2205冒頭6分18秒を視聴することができましたので、公開開始から一週間も経ったことですし、そろそろ内容に触れたいと思います。
ただ、ストーリーの根幹はできるだけ避けて、劇中で示されたガミラス軍の戦術・作戦面に絞って書いてみることにしました。
とはいえ、一度しか観ていない映像の記憶を辿って書いたものですし、私が感じたことをそのまま書いているだけなので、実際の設定とはかけ離れている可能性も大です(笑)
その点は何卒ご容赦下さい。
(デスラー戦闘空母、全然手入れてしてなかったので、真っ白になってました(汗))
さてさて、ではお立合い。
ガミラス軍の戦略目標は、某勢力『B』の掌握する某惑星『G』の奪取。
それを具現化するための戦術目標は、惑星G軌道上及び地上に展開するB軍艦隊の無力化、更には惑星周辺を含めた制宙権の獲得です。
また、上記戦略・戦術目標より更に上位の“絶対目標”として、惑星『G』に上陸済みのガミラス軍最高指揮官〈アベルト・デスラー〉の安全確保があります。
これら目標を達成するためにガミラス軍が採った作戦の第一フェーズは、地上に展開するB軍(駐留艦隊含)と軌道上の艦隊との通信遮断です。
この通信遮断のための電子攻撃(EA)は大規模なものではありますが、軌道上の艦隊に対してのみ行われ、地上に対しては行われていない可能性があります。
惑星Gの地上には極めて大規模なリモート式“人民統制システム”が存在し、地上に対しバラージ・ジャミング(全周波数帯にノイズ電波を放射する)に類する通信妨害を行うと、ノイズ信号により上記システムが誤作動を起こすことが懸念されるからです。
この為、軌道上の艦隊のみをターゲットにEAが実施されたと予想します。
そして、このEAの効果を最大限に高めるべく、極上の『餌』が用意されていました。
2202のラストに登場した蒼い巨大ゲルバデス級――臨時デウスーラ(仮名)――です。
直前までB軍艦隊のセンシング的注目を一身に集めていた臨時デウスーラの「自爆」、更にそれと同時に展開されたEA(電子攻撃)フィールドにより、B軍艦隊は一時的に通信機能とセンシング能力を大きく低下させてしまいます。
尚、ここでの臨時デウスーラの自爆は周囲のB軍艦艇に物理的ダメージを与えたように見えませんでした。
ここでもやはり、地上に爆発影響が及ぶのを避けたのかもしれません。
【閑話休題】デウスーラⅢ世のカラーリング
・B軍はデスラー砲の存在を既に認識しており、それに強い脅威を覚えている。
・蒼い臨時デウスーラはB軍にデスラー砲搭載艦と認識されていた。
劇中で示された以上二点の事実から、本作戦の直前までデウスーラⅢ世も臨時デウスーラと同じ蒼カラーだったのかも?と感じました。
もし「デスラー砲搭載艦は蒼い大型艦(戦闘空母)である」という認識をB軍に予め植え付けていたのなら、それを逆手にとった欺瞞作戦(替玉作戦)は極めて効果的です。
デスラー砲発射時のシルエットが酷似している臨時デウスーラをデウスーラⅢ世のダミーとする一方、本物のデウスーラⅢ世は紅く塗り替えることで通常のゲルバデス級に偽装するという訳です。
B軍はデスラーが乗ってきたことと合せて、すっかり騙されてしまったようですね(もちろんB軍はデスラーが乗ってきた大型艦というだけでデスラー砲搭載艦だと信じた可能性もありますが)。
自らの旗艦に施した民族的象徴色である『蒼』を、偽装工作のために塗り潰してしまうという行いは、一見デスラーのプライドの高さからすると彼らしからぬとも感じてしまいますが、2202後半のヤマトへの奇襲や今回公開された2205冒頭6分での彼の振る舞いを見る限り、今のデスラーなら何の躊躇いもなく『やる』と思います。
本欺瞞作戦を確実なものにすべく、危険を顧みず自ら敵の中枢に乗り込んだ行動力、惑星Gの平和的譲渡の僅かな可能性にかけてプライドを捨ててまで示した外交的媚態、それらからも今のデスラーの姿勢と覚悟のほどが分かります。
「どんな犠牲を払おうと、必要なものは必ず手に入れろ」というデスラー家の教え以上に、兄や甥から託された使命の重さを感じずにはいられませんでした――(冒頭で一瞬だけ兄が映るシーンがあるのですが、個人的には甥の姿も映して欲しかったです)。
さて、本題に戻って、ここからいよいよ作戦第二フェーズです。
欺瞞作戦が奏功し、第一フェーズは完全な成功を収めました。
最も脅威度が高かった軌道上のB軍艦隊は耳目を塞がれ、地上の友軍(地上部隊/艦隊)との通信も途絶しています。
第二フェイズの作戦目標は軌道上及び地上停泊中のB軍艦隊の無力化です。
軌道上の艦隊に対しては、瞬間物質移送機(転送システム)による奇襲が加えられました――いわゆるドメル戦法です。
この時、露払いとしてB軍艦隊に一番槍をつけたのは大型艦上雷撃機であるドルシーラでした。
七色星団海戦(2199)でカリス・クライツェが率いた第三次攻撃隊の苦境と壊滅が示すとおり、本機は艦載機としての攻撃力はスヌーカより高いものの、生存性(機動力及び防御力)は決して高いとは言えません。
故に、軌道上のB軍艦隊が混乱し、奇襲に対してまともな初動対応ができない緒戦に投入されたのだと思います。
また同時に、彼らには臨時デウスーラ自爆によるEAが不首尾に終わった場合、それを一早く察知し、本隊(艦隊)に伝えるプローブとしての役割も期待されていたかもしれません。
惑星Gの重要度、そして何よりデスラーの存在を考えれば、本作戦は絶対に中止できませんので、EAの結果如何により、それこそデスラーが捕縛された場合の奪還も含め様々な作戦オプションが用意されていたと思います。
また、ドルシーラ隊のプローブ的運用については、本隊との距離に起因する通信タイムラグの問題はありますが、超空間通信を使いこなしている彼らのことですから、戦術的距離における通信タイムラグなど、比較的容易に解決可能に思えます。
また、本作戦に対する彼らの並々ならぬ「気合」と「覚悟」を考えれば、野戦型の通信インフラを極秘裏に設置するなど、事前の作戦準備も万端でしょうし(そうした隠密任務に最適な艦もありますしw)。
そして大挙殺到したドルシーラ隊の奇襲により、軌道上のB軍艦隊の混乱は更に拡大しました。
ここで遂に、ガミラス艦隊(本隊)が満を持して戦場に到着します。
B軍艦隊の直近にワープアウトした彼らは、新たな艦載機隊を急速発艦させつつB軍艦隊に突撃をかけます。
本来、ワープアウト直後は最も脆弱な瞬間なのですが、露払い役のドルシーラ隊がしっかりと安全確保の任を果たしているので、混乱したB軍艦隊はガ軍艦隊を押し止められたかもしれない唯一の機会を逃してしまいます。
対照的に、ガミラス艦隊の攻撃は準備万端であっただけに、全く抜け目がありません。
B軍艦隊への攻撃もセオリー通り側面から行われていました。
オリジナル版と同様、B軍艦艇は回転式(旋回式)砲塔を有していないようなので、艦側面に対する火力密度が低い(皆無ではないにしろ)ことをガミラス軍は理解しているのでしょう。
※7月4日追記:さたびーさんから「下からアームで持ち上げて旋回させる方式の砲架があったのではないか」とコメントいただきました。ありがとうございますm(__)m
この攻撃の際、艦隊と共に突撃したガミラス軍艦載機はスヌーカでした。
本機は、状況によっては戦闘機の代用としても使える機動性を持つとガミラスでは評されているようで、バレラスタワー上空の航空戦(2199)にも投入されていましたし、こうした乱戦下でも生存性と対艦攻撃力を両立できるとの判断から主力として投入されたのだと思います。
そして、艦艇と艦載機が同時に殴り込む戦術(「艦機同時攻撃」とでも称するべきか)は、第三次火星沖海戦(2202)でバーガー戦闘団が採った戦術でもありました。
我よりも優勢な敵艦隊に対して、瞬間的に攻撃力を倍増させることで、戦場のイニシアティブを一気に握ってしまおうという戦術なのでしょう(個人的には「バーガー戦法」と名づけたいです)。
敵軍が緒戦の大損害を堪えて粘り強く戦い続けた場合こそ、継戦能力的なリスクも大きい(艦載機隊が搭載弾を射耗すると、攻撃能力が大きく低下する)ですが、敵軍の士気が崩壊して総崩れとなってしまえば緒戦の勢いのまま一気に押し切ってしまえるという大きなリターンが期待できます。
そんなハイリスク・ハイリターンの戦術を縦横に使いこなしているタランやバーガーたち――デスラーに付き従うガミラス軍の練度と士気の高さが垣間見えますね。
そして、ガミラス軍はこのハイリスク・ハイリターンの賭けに勝ち、惑星G軌道上での戦いを一方的な展開で終えたようです。
きっとガミラス軍が継戦能力の限界に達する前に、B軍艦隊の士気と統制が崩壊してしまったのでしょう。
あれ?そういやバーガー、ノイ・バルは?www
残るは地上に停泊しているB軍艦隊です。
軌道上の艦隊とは連絡がつかないながらも、目視を含む地上からの観測で軌道上の艦隊が交戦状態に入ったことはさすがに把握したと思います。
急ぎ、緊急出港/出撃の準備を始めたところに、上空から大量のミサイル群が降り注ぎます。
付近の海底に潜んでいた次元潜航艦群によるミサイル攻撃でした。
画面に映っていたのはUX-01と同型艦の2隻だけだったと思いますが、雨霰と降り注いだミサイルの数からすると、あるいは他にも潜んでいる艦があったのかもしれません。
ただ、UX-01は艦形が小さく、亜空間航行用の装備にペイロードを取られていることもあって、弾薬搭載量は少なそうです。
今後、膨大な戦力を有するB軍艦隊との戦いを考えれば、より大型の新型艦が欲しくもなってきますねw
ではでは、記憶している戦いとそこから感じたことは以上ですが、いかがだったでしょうか?
公開された冒頭は全体でも6分余りなので、実際にガ軍が戦っていたシーンは半分くらいだったかもしれませんが、それでもこれくらいあれこれと考えてしまいたくなるくらい盛り沢山で濃密な映像でした。
更に、私のような素人なりにも「この兵器を用いた意図はこうじゃないか?」と考えてしまいたくなる演出が多かったようにも思います。
前作の「考えるな感じろ」的な演出とはかなり違って「色々考えて楽しんで」と言われている気がしました。
どうですか?観たくなってきたでしょ?w
多くの劇場での「時代」公開は7月1日に終了しましたが、以下の劇場では来週木曜日(7月8日)まで上映しており、件の2205冒頭6分18秒も観ることができますので、ご興味を持たれた方は是非!!
新宿ピカデリー
TOHOシネマズ海老名
イオンシネマ新潟南
なんばパークスシネマ
イオンシネマ綾川
もう一度観る時の参考になります
でもでも、今回は出し惜しみ無しなので、反射衛星砲撃(オールレンジ攻撃)や遊星爆弾(波動砲防御潰し)そして真打ちハイパーデスラー砲を待ち遠しく思います
タランが戦闘機隊と言っていたのに、デウスーラⅢ世から発艦したのがスヌーカだったので、何で?と思っていたのですが、そういうことだったんですね。
今の米軍で言えば、スーパーホーネットみたいな感じで運用されているんですね。2199においてガミラス本星で迎撃機として使用されていたことも含めて、ようやく理解、そして納得することができました。ありがとうございます。
やはり作品の舵取り役である監督の手腕は大切なんだということがこれだけでも分かりますw
バーガーの艦機同時戦術は箱舟でヤマトの戦術を参考に実行してましたね。
自沈からのEAは古代が人工太陽を爆発させてガト8FTに使った戦法。藤堂さんがブラックバードで波動コアを撒いたEAをしてましたがCRSありきなので残念ながらこっちは無理ですね。
ただ簡易増幅器と波動コアを組み合わせたミニ人工太陽爆弾的な「波動マキビシ」は開発リソースさえあればガミラスも地球も作るでしょうね。デザリアム艦隊に凄い嫌がらせになると思うので新型デスラー機雷がそれだったりして。
後どうも古代は『キャプテン・ハーロック』化が進みそうな予感です。
デスラーが用いたのは策は『波動共鳴』を利用したのEMP効果&磁気嵐ですね、これで衛星軌道上のボラー艦隊は艦列が大幅に乱れ、電子、通信の乱れで効果的な反撃が出来なくなりました。