隣家の屋根を壊した保護木のエノキです。
ここには昔、裏門がありました。50年ほど前に保育園を作るとき、古い門を撤去して、車が上がれるように階段を斜面に変更しました。
私の母でさえ、昔のままの姿だと言います。
子供の頃、長い休みにここへ来るときも、大学を卒業して、この地に住むようになってからも、ずっとこの姿でした。廃寺同然だった寺を寺を継いでから40年以上、私を見守ってくれたエノキでした。
昔は、この木の下に家などありませんでした。土地の所有者が逼塞して、売却するまでは、遊水池でした。私の祖父は、それを買い取れませんでした。
まず、枝を払います。
哀れな姿になってしまいました。
またひとつ、大切なものが無くなっていきます。この寂しさは、つまらない思い入れなのでしょうが。