名塩御坊 教行寺

西宮市北部にある蓮如上人創建の寺 名塩御坊教行寺のブログ
〒669-1147 兵庫県西宮市名塩1丁目20番16号

祖父の書斎☆

2020年08月04日 20時23分00秒 | 教行寺・寺務関連

住職の娘です。

 
梅雨明けから蒸し暑い日が続きます。
 
今日は、朝からお寺でゴソゴソ…
ノビノビした雑草を住職がバーナーで焼いているのを横目に、亡祖父の書庫に未だ放置されている物品を断捨離しました。
また改めてゴミの分別もしないといけないのですが、それは夫にお願いしようと思います(笑)
 
 
午前には、大阪大学適塾記念センターの先生方にお越し頂きました。
祖父の書斎にある物で、適塾記念センターに寄贈させて頂けそうな物があるか見て頂いています。
適塾を開いた緒方洪庵の妻・緒方八重(旧姓・億川)が名塩の出身ということもあり、医史学、特に蘭学者について調べていた祖父は関連する書籍などの史料を集めていました。
祖父一代で集めた書籍ばかりで、正直、私たち素人では、それらの内のどれが貴重な史料なのか判別できません。
ご縁を頂いた適塾記念センターへ、書斎の確認をお願いしている次第です。


↑『緒方洪庵と適塾』(大阪大学出版会)という本を頂きました。
↓上記の本の中に書かれている緒方洪庵の妻・八重とその実家の億川家。


こちらの本は、どなたでも手にとって読んでもらえるように本堂に置いておこうと思います(^人^)
 
 
お昼休憩の後、書斎に戻って掃除機かけや拭き掃除…改めて、書斎が広々と感じられました。
ふと綺麗になった机に目を向ければ、本や資料を積み上げて、黙々と1人パソコンに向かっていた祖父の背中が見えた気がします。
 
岡大医学部で生理学の教授をしていた祖父ですが、人生で書いた文字数は、医学論文よりも医史学関連のほうが多かったのでは…というような書庫の内容になっています。
特に、人生の後半は確実に仕事<趣味(医史学)っぽいイメージの人です。
生来「遊ぶ」というセンスのない人で、ハメも外さず無難に岡大を退官。
定年退職後に寺に戻ってきても、夏には一枚1000円のシャツとステテコ着の身着のまま、かなり独立独歩な生活を送っていました。
私のイメージでは、境内の雑草を抜いているか、畑をしているか、寺の史料を整理しているか、医史学のことを調べてまとめているか、スーパーに買い物に行っているか…合間の休憩にテレビの時代劇を見ている人でした。
たまに学会で旅行に行っても、蘭学者のお墓の写真を撮りに行ったり、その土地の景勝地や郷土資料館に足を運ぶのがメイン。
思い返しても頑固で表裏なく面白みのない性格でしたが、そこがネタになるような人でした。
物心ついた頃から一緒に住んでいたので、思い出はつきません。
 
祖父のいなくなった書斎を眺めれば、祖父の人生が感じられます。
 
合掌
 
 
 


 

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