YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

マタロ、セルベール、サボーナ、ピサの旅~ホテル捜しに街を彷徨う

2021-08-08 08:34:18 | 「YOSHIの果てしない旅」 第4章 西ヨーロッパ列車の旅
△サボーナの浜辺(PFN)
・昭和43年8月8日(木)晴れ(ホテル捜しに街を彷徨う)
*参考=イタリアの1リラは、約60銭(10 Centesimoは6銭)

 チェックアウトして旅券を戻して貰おうとしたら、マネージャーが居ないので20分位待たせられた。待っている間、私はブローチと話をした。折角彼女と友達になったのに別れの時が来た。残念だし、何か寂しかった。しかし私は旅人、行かなければならなかった。彼女と話をするのもこれが最後、お互いの住所を交換し、手紙を書く事を約束し合って別れた。
 セルベールを午後1時04分、マルセイユ行き2両編成のジーゼル列車に乗った。マルセイユからミラノ行きTEE国際急行列車に乗り換えた。Savona(イタリアのサボーナ)に到着したのは、既に午後8時をとっくに過ぎていた。
宿泊捜しにあちこちのホテルを当たったが皆、断れた。困り果ててしまったが、それでも何処かに泊まらなければと思い、あるホテルで再度、宿泊出来るか尋ねた。フロント係の人は、気が良さそうなおじさんであったが、やはり満員で断られてしまった。しかし私は満員でもなおも食い下がり、そして粘った。おじさんは根負けしたのか、「800リラ(480円)で階段の下の余り良い部屋でないなら空いている」と言うので、泊まる事に決めた。私にとって良い部屋でない方が、安いから良かった。おじさんに案内されて行ったが、確かに階段下で部屋は狭かった。しかし真っ白なシーツ、枕、そして清潔そうな毛布が用意されていた。
 何処のホテルでも満員であっても1つや2つ空いているものなのだ。フロント係りのおじさんにチップとして、タバコ1個を渡した。480円のホテルであれば高くはないと思った。
 今夜の宿が決まって良かった。お休み。