YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

アムステルダムの旅~外国で散髪して貰う

2021-08-17 14:00:39 | 「YOSHIの果てしない旅」 第4章 西ヨーロッパ列車の旅
△アムステルダム中央駅(PFN)

アムステルダムの旅

・昭和43年8月17日(土)雨(外国で散髪して貰う)
*参考=オランダの1ギルダーは、約99円(1セントは、約99銭)。
 9時間の旅で列車はアムステルダムに定刻通り、午前8時に到着した。欧州の列車は時間がルーズであると本で読んだ事があるが、私の乗った全ての列車は、ほぼ定刻通りに発着し、事故等で遅れた事はなかった。 
 所で、オランダの本当の呼び方は、Netherlands(ネザーランド)又はNederland(ネーデルランド)であり、Holland(オランダ)は、俗称であるとは知らなかった。
 ユースに着くと既に、多くのホステラーが受付に列をなして並んでいた。昼前なのに泊まる人が大勢いた。私も並んだ。1時間ぐらい待って運良く泊まる事が出来た。しかし、宿泊場所はこちらのユースではなく、かなり離れた別の場所であった。地図を頼りに行って見ると、そこの宿泊施設はまだ閉まっていて、入れなかった。泊まれるのが分っているので今日は、安心であった。
 市街をブラブラ歩いていたら床屋が目に入った。その場所は駅から少し離れた裏通り(日本の裏通りと少し感じが違う)、客は誰も居なかった。後何日かで、イギリスの彼女シーラ(Sheila)に会うので、散髪しておいた方が良い、と思った。
店のおじさんは変なのが入って来たと思ったのか驚いた様子、キョトーンとしていた。そして言葉はお互い通じなかった。私は「Hair cut only . ヘアー・カット・オンリー」と繰り返し、手を頭にやって切る真似をしながら言った。おじさんは分ったのか、頷いて席へ案内し、仕事に取り掛かった。
『どんなヘアースタイルにしてくれるのか、いくらするのであろうか』とやって貰っている間、心配で仕方なかった。話しによるとアメリカでは、床屋代はかなり高いと聞いていた。 
しかし、終って見ると取り越し苦労であった。カットスタイルは、自分の気に入った通りであったし、カット料金は1ギルダー75セント(約174円)であった。思ったより安くて良かった。髭剃りとシャンプーなし、20分程で仕上げた。日本ではカットだけの床屋はなく、1時間ぐらい掛けて一通りやるのが基本であった。おじさんは人が良さそうな感じがしたので、チップに日本の絵葉書を差し上げた。外国で初めての散髪であった。