藍瓶というものがございます。
染色に使う藍をいい感じに発酵させるものです。
中の藍菌が元気だとより綺麗な青がでるのですが、これがなかなか難しいヤツで、温度やらphなどのお世話が欠かせないのです。
その藍が発酵すると熱が発生するんですね。
瓶の上がなんともホカホカに・・・言うなれば天然床暖房。
そんな楽園を猫が見逃すはずがありません。
ちび丸さんは、その上で丸くなるのが日課となりました。
お客さんのお出迎えもせずに、日がな一日ごろごろごろごろ・・・。
その日も、ちび丸さんは意気揚々と藍瓶の上へ飛び上がりました。
ですが悲しいかな、そこには着地すべき蓋がなかったのです。
それはもう、スローモーションを見ているようだったと目撃者(夢屋ママ)は語っております。
落ちる・・・落ちるちび丸。
茫然と見つめる夢屋ママ。
暴れる・・・ってかむしろ溺れるちび丸。
はっ!・・・我に返る夢屋ママ。
救助したときは世にも珍しい青い猫・・・にはなってはいませんでしたが、石灰にまみれ、悪臭をはなっておりました。
その後、ちび丸が風呂に入れられたのは、言うまでもありません。
おおいにプライドを傷つけられ(自爆)、雀の部屋にひきこもるちび丸。
田中さん「ねぇねぇ姉やん、どうしたん?大丈夫?」
ちび丸「じゃっかしぃわ!」
怒鳴られて落ち込む田中さん。「なんでやん・・・。」
夢屋ママ「あ、ついでに田中さんも洗おうか。」
田中さん「なんでえぇええぇ~~~~!?」
こうして猫たちの衣替えは、不本意ながら早々と終わったのでした。