夢屋だより

那須高原・古民家のカフェ夢屋より、カフェの新着情報・染め織りの記録、その他つれづれ日記などをupします。

酢豚のパイナップルくらい。

2009年09月18日 | ゆるゆる日記

今日も稽古が休みだったので、家でぐだぐだ課題でもやるかと思っていましたが、祖母が友達のコーラスクラブの発表会を見に行くと言うので、ついて行くことにしました。

天気も良いし・・・ね。

別に課題から逃げた訳ではありませんよ。

そのコーラスクラブは、なんと平均年齢70数歳。なかには92歳のおばあさんもいます。すごい!

何かに打ち込むというのはやっぱり健康にいいですね。みなさんとても楽しそうに歌っていらっしゃいました。

発表会といっても内輪のちいさなものなので全員誰かの知り合いという感じのため、客席の平均年齢もきっと70歳くらい。右を見ても左を見てもおじいさんおばあさん。雀さん明らかにアウェイ。

その後、雀と祖母とお友達3人で中目黒の町を散策。普段は絶対に入らない婦人服のお店に入ったり、喫茶店でおしゃべりしたりと、祖母の年代の目線で遊ぶのはかなり面白い体験でした。

そこで感じたこと。・・・世の中の人たち、セカセカしすぎ。

祖母の歩調で歩いていると、脇目もふらずカツカツ追い越していく人の多さにびっくりします。

つまり、雀もいつもあんな感じで歩いているんだな。

新しい世界をかいまみた、おばあちゃんたちとのデートでした。


にしても安易なネーミング。

2009年09月14日 | ゆるゆる日記

久しぶりに稽古もバイトもない日が出来たので、友達と池袋散策に行ってきました。

まずは前回の劇団の照明さんに教わった、演劇用品の専門店を友達に紹介するために東通りへ。

このお店、とっても奥まったところにあるし小さいのに、色々な物が安く手に入るという知る人ぞ知るお店です。

雪駄なんてどこでかえばいいのか分からないし、ガチ袋なんてほんとにどこにもないし、このお店はそういう演劇に必要なものは一通り揃っていてとてもありがたいです。

前回来たときはただただ珍しくて(お金もなかったし)ずっと見てまわっていました。

棚のてっぺんに箱があって、机や椅子の脚に取り付けるような製品の写真が。「あ~、滑らないようにするやつね・・・」と思って商品名を見てみると『よくすべ~る』

ん?んん?・・・『テーブルや椅子などの家具の移動がらくらくに!』・・・あ、そうか。舞台では動く方が便利なんだ。

とまぁ、およそ普通の店では売られていないような物が山のように積まれていて、見てるだけでも楽しい店なのでぜひ友達に教えようとおもったのですが・・・「日曜定休日」

仕方ないのであきらめて、今度は友達にネコカフェに連れて行ってもらいました。人生初ネコカフェ。受付で手続きをすませ諸注意を聞いて、いざ店内へ。

ね、ねこが・・・ねこがワラワラおる~!

落ち着いた店内にはいくつもソファーが置かれ、マッサージチェアやドリンクサーバー、漫画が詰まった本棚まであるといういたせりつくせり空間。そこに10匹以上のねこがウロウロ。幸せ以外の何物でもないでしょう。

東京に出てきてから5ヶ月、一度も猫を触っていなかったので喜びもひとしお。さっそく手近のキジトラをなでなで。

・・・って、逃げたー!

ヲイ!商売にゃんこだろ仮にも!なんだその愛想のなさは!うちのちび丸を見習いなさい。撫でられてる間中じっとしとるぞ。まったく。別料金で金を取るならもっと愛想良くなさい!

こんなで10分200円ってみんな怒らないのか?と思ってまわりを見回すと、意外にもみなさん猫と戯れていない様子。じっと座って猫を眺めたり、漫画読んでたり。ネコカフェ来てなんで漫画読んでるんだろ・・・漫画喫茶行けばよいのに・・・。

どうやら無理に追いかけないのが暗黙のルールのよう。ルールというか、常連さんの証みたいな・・・。分かるけども!確かに猫はいやがるけども!みんなそれで満足してるのか?!夢屋来てみなさい!コーヒー一杯でいつまででも撫でていられるぞ。

という旨を友達に伝えると、「撫でさせてくれないにゃんこが、寄ってきて一瞬撫でさせてくれたときが嬉しいんだよ」とのこと。

ツンデレ喫茶行ってこーい!


飛ばねぇ豚は・・・。

2009年09月02日 | ゆるゆる日記

いやいやいやいや・・・お久しぶりです。雀の更新を今か今かと待っていた人も、そうでもない人もお待たせしました!雀、演劇界から帰って参りました。

小屋入りとか仕込みとか初日とか色々あったんですが、忙しすぎてブログを書く時間も余裕もありませんでした。ほんとすみません。

今回の芝居は王子のpit/北区域という劇場で打ちました。

町の中に埋もれたような地下にある劇場で、45人収容の小さな小屋です。

舞台は二面が客席に面していて二面が壁、そのうちの一面に扉が一つついているという不思議な構造です。下北沢の「楽園」にちょっと似てるかな。

初めて関わる芝居としては立派すぎるくらい立派な小屋でした。

雀は稽古中は演出助手だったのですが、小屋入り後は舞台監督として悪戦苦闘しました。

まず演助と舞監を兼任するってことは普通ありえないし、だいたい舞台初心者に舞監を任せるというのは危険すぎることです。保育園児に送迎バス運転させるようなものです。

それでも任されたからには何とかしないとと思い、できる限り頑張りました。ちゃんと運転できたかは謎です。最後の方はだいぶ出来ていたと思いますが、幻想かも。なんせ大変でしたが、もっとデキる舞監はもっと大変なのでしょう。

舞監の仕事の中で一番楽しかったのは、「キュー出し」です。

開場前に音響ブースや照明ブース、舞台袖や制作などの各セクションにスタンバイOKの確認をとり、「それでは開場お願いします!」と、開場キューを出します。

まずこれが気持ちいい。大した能力もないのに、やらせてもらって良いのだろうかと不安になるくらいです。

それから客の入り具合を見て、「前説キュー」「消灯キュー」「開演Mキュー」をシーバーで出してゆきます。自分が出さないと全てが止まってしまうという重責感はありますが、それ以上に憧れの舞監の仕事ができるという高揚感でいっぱいでした。

芝居が始まってしまえば雀は暗い袖中に待機して、ハケてくる役者のために扉を開けたり、ライトで蓄光テープにひたすら光をためたりしてます。

この蓄光テープがかなりのくせ者で、光をためて暗闇で光り、暗転中や真っ暗な袖中で役者の通行を助けるのですが、なんせすぐ光が抜ける・・・。暑い袖中で、真っ黒な長袖長ズボンで、おまけに黒手袋までして、1時間40分間ひたすら懐中電灯で光をためる。場所が場所なら軽く殺人犯に見えそうです。

そんなこんなで楽日を迎え、大楽。

やっぱり千秋楽は独特の雰囲気がありました。スタッフも役者も、不思議な高揚感。

本番中、袖で聞いていると役者の演技も結構違う。う~ん・・・これが演劇というものかと感動していると、そろそろ役者がハケてくるタイミング。取っ手をつかんでスタンバイ。

・・・っどーん!

なんか強くね?!いつもより強くね?!ってか痛い!・・・これが演劇というものか・・・。

打ち上げは日をまたいで朝まで続きました。もう二度と揃うことはないかもしれないメンバーが、二ヶ月一緒に頑張ったメンバーが、楽しく飲んでいる光景はとっても幸せになると同時に、なんだか突然寂しくなるものでした。

演劇って生ものだから形には決して残りません。その儚さと確かさを改めて感じて、やっぱ演劇って良いなって思った雀さんです。

誰かが歌った加藤登紀子の「時には昔の話を」が、なんだか耳にずっと残っていました。

気づいたら政権は交代し、台風11号は去っていました。