
今週初め、クロスパル新潟で先日ご案内した住学主催による「液状化セミナー」を開催してきました。
150名定員のところ会場にも許可を得て160名の方にお越しいただきましたし、テレビ局の取材も入り、大変注目度が高かったと思います。
参加者された方からは、内容のタイミングが良すぎる、こういう事が知りたかった、一歩踏み出せる決意ができたなど大変ありがたいお言葉をいただきました。
私は企画にはオブザーバー的な立場で手は出さないけど口は出すみたいな一番いらんことをしたからなのか、なぜか当日檀上に上げさせられてしまいました。

猫背を大分意識して座っていた記憶だけが残っています。
そして今日は、建築士会を代表して新潟市の災害対策本部会議に出席

↓が私の席。
報道カメラを一斉に浴びる席で胃がねじ切れるくらい緊張しましたが、住宅相談窓口の相談件数や相談で私が感じたこと、加えて課題と感じることを災害本部長である中原市長に報告してきました。
中原市長には私の報告に大変共感していただきましたので、復旧が少し前進したと思いたいです。
今回の被害における復旧作業は沢山の人が関わらないと前進できません。
行政を中心に官民一体となった復旧に向けて新潟一致団結しましょう。
そして、ここからが大事!
会議が終わった午後には被災された方からのお問合せで沈下修正工事のサードオピニオンをお願いしたいという事で伺ってきました。
セカンドオピニオンには岡本さんに入っていただいたのですが、建築士の目線からも見ていただきたいという依頼でした。
そこで見せていただいた見積書に唖然。

左上の黄色いアンダーラインには、土台上げ改装工事と記載してあり、
金額は赤い囲みの通り、¥10,730,765
いっせんななじゅうさんまんななひゃくろくじゅうごえん
沈下修正工事ってすごい費用がかかるのね!
じゃないんですよ。
内訳をよく見ると、沈下修正工事はせいぜい全体の3割、
その他はお化粧直しのためのリフォーム費用なんです。

直接修正に関わる土台上げ工事は¥1,947,065
(それに付帯する解体工事や設備工事、左官工事を加えても合計300万円くらいだろうという印象です)
被災された方からは一切、ついでにきれいに直したいなんて要望を出していないんです。
勝手にお化粧直し工事を含めた20ページにも及ぶ壮大な見積書を作って、何が何だか分からずにハンコを押させようという作戦。
真意は分かりませんが、少なくとも被災された方からのヒアリングからは、そのような印象しか受けませんでした。
ちなみに見積書の沈下修正に関わる工事の項目はわずか6行です。
加えて、今回のお住まいはアンカーボルトが探しにくい工法で基礎も特殊なため見積書に記載の工事がファーストチョイスとは言い切れません。
なぜその方法を選んで、その金額になったのかは丁寧な説明が必要なはずなのに、
希望していない工事の見積を勝手に作る。
だったら見積書は分けて作るべき。
などなど色々不親切なところがあるというか、
詐欺としか言いようがありません。
さっきまで胃がねじ切れる思いをしてきて前進するための報告をしてきたのに唖然と怒りで感情が大渋滞。
普段私はこのブログで批判的な表現は避けてきたつもりですが、注意喚起の意味も含めて是非情報発信したいと被災された方に相談したところ、是非お願いしますと了解をいただいて、今日の記事を書いています。
悲しい思いをされている方をさらに不安にさせたり怒らせたりする必要ってあります?そこの同業者さん!
被災された皆さん、ほんと気を付けてください。
早く復旧させたい気持ちも十分理解できますが、セカンドオピニオン等慎重な検討をお勧めします。
私だったり、住学メンバーだったり、建築士会だったり、各種団体、行政が寄り添います。
新潟を良くしていきましょう。
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