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KAN 世界でいちばん好きな人  言えずのI Love You  ビリージョエルカヴァーMy Life

2011-06-14 | VOCAL
KAN 世界でいちばん好きな人




いい歌ですにゃ♪ KANさん。

 気になったところ(社会的に)、歌詞抜粋・・・



確かなことはわからないけど すごく不安がつのる

明らかなように伝わる あやふやに囲まれて



日本がずっと平和なまま 続いていくとは限らない
だから今この普通の日々を 大切に生きる 



遠くで起きてる戦争は いつ終わるのかも分からない

僕は誰とも争わないし 誰も憎む根拠もない

ただ落ち着きを取り戻すため ちらつくテレビを消そう



 KAN My Life      「KANさんが尊敬しているビリージョエルのカバー」

 上手い。かっこいい。


  KAN 言えずのI LOVE YOU

 ・・きゃわいい人ですにゃ♪

 吾輩、今井美紀に提供「雨にキッスの花束を」「新しい街で」の作曲と「愛は勝つ」しか知らなかったけど、名曲多いそうですね・・

 コメントされてる方によると、

~~KANさんとミスチル桜井さんは古くからの大親友♪

桜井さんがこの曲のことをリスペクトして

『Over』でオマージュしているのは

本人も公言する周知の事実です~~


 ーーだそうで。

 声とかお顔とかいろいろ雰囲気も共通点ありますにゃ。
「愛は勝つ」の単純さ(思い出ある曲で好きですが)が有名になり過ぎたせいで、正当に評価されていない模様。
 「雨にキッスの花束を」は昔から才能あると思ってたし、聴いとけばよかったかにゃ。やさし~い感じで好きになりました。


 桜井さんと親友ということで・・・うわさのap bank fes にもご出演。
 その元の「未来バンク」理事長の田中優氏は、原発推進、洗脳のからくりなどを、とくと教えてくれますにゃ。



さみしくとも明日を待つ/スキマスイッチ   猫になれ 螺旋 回想目盛 君のこと全部 君の話 view

2011-06-14 | VOCAL
さみしくとも明日を待つ/スキマスイッチ



  スキマスイッチ 奏

 スキマスイッチ 猫になれ.flv



  失恋系↓↓

    スキマスイッチ 螺旋

 スキマスイッチ 回想目盛


 スキマスイッチ - 君のこと全部


  皮肉系↓↓

 スキマスイッチ / 君の話

  スキマスイッチ / view




  オーガスタシアター / スキマスイッチ 夏雲ノタビ ダイジェスト

アンペア設定をダウンで取り戻す豊かな生活 ナマケモノ倶楽部より / 不破元委員長・原発問題国会質問

2011-06-13 | 原発利益共同体 ・ 軍事体制
 電気をナマケよう!

 「アンペアダウン」 とは、各家庭のアンペア設定を1ランク下げようという提案のこと。


  「家族が一度に使う電気」を想定して設定されているのがアンペア。

  家の中にあるブレーカーに、「○○A」と書いてあるのがそれ。


  携帯電話の料金プランを変更するように、誰もが毎日の暮らしから始めることができる創造的で、未来志向のスロームーブメントです。



  家庭のピーク電力を下げると、日本の電気の6割を担う火力発電所のピーク電力とCO2排出量を下げることに繋がります。


  アンペアを1ランク下げると、電気の基本料金が100~300円/月 オトクに。



  電気をナマケテ、手仕事、地域に伝わる生活の千絵を現代風にアレンジして、私たちの生活力、文化力を上げていきましょう。


 (ナマケモノ倶楽部HPより、適当に抜粋)



 ※沖縄、四国、中国、関西は、電気料金形態が異なるため、アンペアの設定がありません。
   「でんきをナマケる」という趣旨でご参加ください。


  電気といえば、不破哲三元委員長・現日本共産党社会科学研究所所長が1976年から国会質問で原発のずさんさなどを、反対の意思を持って問題追求をしてきたことなど分かりやすく薄い冊子にした「科学の目で原発災害を考える」というものがあります。


  目次より抜粋。


 ・最初の実用化が核兵器だった・・・・・・・・p.6

 ・動力炉も戦争目的で開発された・・・・・・・・8


 ・原子炉の構造そのものが「不安定」・・・・・・9

 ・使った燃料の後始末ができない・・・・・・・・12

 ・日本共産党は最初から安全性付記の原発建設反対してきた・・・・・・・15


 これまでの国会質問から
 
 ・形だけの審査体制。使用済み核燃料の危険性(1976年)・・・・・・17

 ・スリーマイルの事故の教訓もそっちのけ(1980年)・・・・・・・・19

 ・東海大地震の予想震源地でなぜ原発増設を認めるのか(1981年)・・22

 ・国際条約違反を承知で「推進機関」に規制を任せる(1999年)・・・26

 ・大災害でも司令塔を立てられない日本の体制・・・・・・・・・・・・・30

 ・専門家といっても何の専門家なのかが問題・・・・・・・・・・・・・・31


 福島原発災害から何をくみ取るべきか

 ・利潤第一主義がここまで徹底していた・・・・・・・・・・・・・・・・33

 ・ルールなき資本主義 と歴代日本政府の責任・・・・・・・・・・・・・35
 
 資料 「原子力問題にかんする決議」(1961年)から・・・・・・・・38 


 目次だけでうんざりしますが、読まれたい方は、最寄の日本共産党事務所まで・党HP・しんぶん赤旗HPも見てくださいにゃ。

    

警告どおり計画どおり 原発’88 佐野元春MOTO 「国のための準備」 youtube

2011-06-09 | 忌野清志郎 と 反原発ソング
警告どおり 計画どおり



1988/8/18 発売。 Moto Singles 1980-1989 収録。 いまみちともたか(バービーボーイズ)やREDSのメンバーとレコーディングが行われたこの曲は、佐野元春の強い希望で、佐野のキャリア上、唯一のピクチャーレコードとし­てのリリース(カセット、CDも同時発売)、そして結果的には最後のレコードメディアとなった。 ウィンズケール(1957年、英)、スリー・マイル・アイランド(79年、米)、チェルノブイリ(86年、ソ連)の名を挙げながら、真実はどこにあるのか、いったいこのま­までいいのかを強く問い詰める詞。 忌野清志郎やTHE BLUE HEARTSの原発ソングは発禁になったが、この曲は、原発を否定するのではなく、その運営や行政、メディアに警告を発している内容であり、問題無く発売された。



タグ:
警告どおり 計画どおり 福島原発 メルトダウン



 youtubeコメント欄より:

 当時、Motoは「この歌は反原発ソングじゃない。原発事故の真­実を報道しないメディアを糾弾する歌だ」と言っていましたよね〜­、たしか。


 こちらも。↓↓

  佐野元春 and the hobo king band 「国のための準備」 


   忌野清志郎 斉藤和義 空がまた暗くなる


  「明日なき世界」忌野清志郎 佐野元春


 他、当ブログ内に関連動画多数あり。jcp movie、BLOGOSの吉井英勝会見、不破原発国会質疑 田中優氏の原発金権の仕組みyoutube 等等にもご注目。

 左翼万歳。お花畑大好き       ←失笑ネトウヨ族の方方

夏の月/杏里(ANRI) / 日米関係 原発の源流 読売のクロスオーナーシップ / 憲法96条 他

2011-06-08 | その他の政治経済
夏の月 / 杏里(ANRI)




日米関係 原発の源流 ②   6/8(水)付しんぶん赤旗(を適当に抜粋)

 米・原子力戦略に従い、札束で学者の頬をひっぱたくがごとく日本への原発導入に積極的に動いたのは、中曽根康弘衆院議員(後首相)や、当時、読売新聞社主で日本テレビ社長だった正力松太郎氏(後に政府の原子力委員会初代委員長)など。

 第5福竜丸事件(1954年、ビキニ水爆実験で死の灰を浴びた事件)を契機に、原水爆禁止の世論と運動が全国に燃え広がる中、”総理大臣への野望”を抱いていた正力氏は、政治的求心力を得るため原子力に着目。

 新聞とテレビをフルに使って「原子力の平和利用」キャンペーンに打って出ます。

 
 正力氏は55年5月、米国から、世界初の原子力潜水艦ノーチラス号を製造したジェネラル・ダイナミックス社のホプキンス会長らを「原子力平和利用使節団」として招聘。

 同年11月から「引き続き巨費を投じて米国務省と協同で原子力平和利用大博覧会を全国で開催」し、「それを読売新聞と日本テレビの全機能を上げて報道し、世論の一変を期した」のです。(正力氏の証言「原子力開発十年史」65年)

 正力氏の腹心、柴田秀利氏(後の日本テレビ専務)は、米政府の情報員とたびたび接触。
 その中で柴田氏は「日本では昔から、”毒は毒をもって制する”という諺がある。・・・原爆反対をつぶすには、原子力の平和的利用を大々的に謳い上げ」ることが必要だと提案したことを明らかにしています。(「戦後マスコミ回遊記」85年)


 (つづく) ~~ ~~ ~~ ~~ ~~ ~~ ~~ ~~ ~~ ~~ ~~~


  読売新聞とか、産経新聞とか、読む気いたします?
 オーナーが系列会社を多重に牛耳ることになるという仕組み「クロスオーナーシップ」 (新聞社>キー局>ローカル局という力関係が働く)問題もありますが。


 一面のこの記事の下方には、憲法96条改悪へ 議連発足   民・自などの超党派の改憲派議員「改憲しやすく」狙う  という記事。


   ~~~憲法96条1項(憲法改正の手続き)~~~  とは、

  憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。
  この承認には、特別の国民投票または国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
  

  というものですが、改憲の発議要件を、「3分の2以上」から「過半数」に変え、9条改悪などに向けたハードルを下げることが目的です。

  ちなみに、欠陥憲法だという『新憲法制定議員同盟』の会長は、いまも原発推進(上記記事でもご登場)の中曽根氏 だそうです。
  
  ちなみに議連顧問の一人、安倍晋三元首相は、「敗戦の大きなショックとマインドコントロールによって、不磨の大典として、長い間宗教的ともいえる信仰の対象になってきた」
 と、9条をなじったそうですが、そんなにアメリカのお役に立ってしょうも無い地位のおこぼれに与りたいんですかねぇ・・
 「君、ヒトラーにちょっとヒゲでもつければ似てるよ」などと、おだてられたりしたのかにゃ?
 さてはマインドコントロールされてるにゃ??
 ・・まぁ、富国日本と自尊心を重ね合わせる哀れな感情論でしょうかね?
 皆さん揃いもそろって、なにが楽しいのか知らにゃいけど、そうとしか解釈できませんにゃ。 




  では、他に今日の新聞赤旗で気になったというか、お知らせしたい記事を見出し風に乱して箇条書きにしてみまちた。
  今日はなんだか、いっぱいお知らせしたい記事が散乱していたので。



  その前に、ひとこと党の宣伝♪

   
 ●党員数40万人、読者数約180万、10ヵ国に特派員自主独立の党
 
 党員数40万人。支部数2万4千。全国の職場、地域、学園で活動する日本共産党。

 『新聞赤旗』 ― 読者数は約180万人。海外10ヵ国に特派員。台所から世界まで、多彩な情報を届ける。

 日本の国のことは日本国民が決める。自主独立の党。アメリカいいなりの政治の改革をめざす。

 ●清潔な財政、企業団体献金、政党助成金はうけとらない
 
 支持者、党員のみなさんからの清潔な財政で党を運営。企業団体献金、政党助成金はうけとらない。


   

 では、6/8赤旗より。

 ・仏・世論調査  原発廃止 77%
 ・ドイツ原発撤廃へ  人間の保護を第一に置く


 ・十代の失業率、10%(日本です)


 ・「大連立」のテーマは「比例定数の削減」「税・社会保障一体改革(改悪)」 
 9日、比例定数削減に反対する大集会が、なかのZERO大ホール(東京中野区)で6時半から。
 主催は、労働組合や市民団体でつくる実行委員会。 日本共産党の市田忠義書記長があいさつします。



 ・義援金理由に、生活保護打ち切り 福島南相馬市  収入扱いしないで   政府答弁とも食い違い


 ・福島第1原発 敷地外でプルトニウム検出 事故で放出

 ・原発ゼロへ緊急行動 7月2日(土)11時より明治公園 呼びかけ人9人の中に女優の根岸季衣さんも。
 

 ・米原子力空母「ジョージ・ワシントン(GW)」8日、横須賀入港   放射性廃棄物 積み出し 搬出やめよ 
 神奈川県と横須賀市の原水協、県平和委員会、新婦人の県本部、米・原子力空母の配備を阻止する三浦半島連絡会の5団体は、 7日、
 米・海軍横須賀基地で8日に予定されている、米原子力空母「GW」の定期整備に伴う放射性廃棄物の搬出作業の中止などを求めるよう、県に要請しました。 これまで県から回答は無い。



 ・子どもたちに事実を  7日、参院環境委員会で市田忠義氏が迫る
  文部科学省の原子力教育支援事業、「安全神話」に基づく原子力教育について、抜本的に見直すよう求めました。
 
 


 ・明野廃棄物最終処分所(山梨県北杜市)改善 山梨県が却下  漏水検知システムが異常を感知


 ・八王子市 高尾山 圏央道トンネル工事  自然保護団体により、地下水位低下が発覚  生態系に影響が出る危険     


瞳がほほえむから 今井 美樹 / 山本太郎ツイッター 反原発発言でドラマ降板 / ブログ推奨☆彡

2011-06-06 | 原発利益共同体 ・ 軍事体制
瞳がほほえむから   今井 美樹




ついでに、ネコ型しんぶん赤旗 6/6(月)付けより。


 蕨(わらび)市長に頼高氏再選

「あったか市政」市民が評価  埼玉 自民推薦候補を大差で破る


 5日投開票され、2期目頼高英雄氏(47)が、保守系の前市議の三輪一栄氏(64)を破って再選を果たしました。

 一期目の安心安全・活力・子ども、高齢者、障害者にやさしい「あったか市政」の成果と今後のビジョンが幅広い市民の支持、共感を得ました。

 蕨市は、日本共産党員が首長を務める全国9自治体の一つです

 地元の自民党前衆議院議員らが支援した三輪氏陣営は「共産党だからダメ」との攻撃を続けましたが、
 保守層からも「的外れで失礼だ」などの反撃の声があがり、頼高氏の勝利となりました。


  開票結果

当 頼高英雄  47無現  19365票
  三輪一栄  64無新  10622表   (投票率 53,53%)



   こんな叩き文句しか言えないんですね。攻撃ネタがなかなか見つからないからって。嘘ばら撒く橋下知事よりかわいいもんですけどね。 もうひとつ。↓↓ 芸能面。


  
  聞いて聞いて欄 (読者の広場)より。


 ~~共産党を知らせて
 「赤旗」紙面の心に留まった文章などを、特に、一般マスメディアにしか触れていない人にブログやツイッターなども使い、届けたいですね。
 携帯メールと同じくらいの手軽さですよ。 日本共産党のことを、皆で小分けして知らせましょう。
 たとえば、原発の不完全さや危険な面をずっと指摘し追求してきた真実を知ってもらい、原発ゼロにの声を広げる力にしては と思います。 (63歳)~~




 「読者の広場」といえば、一昨日の投書で、俳優の山本太郎さんが、原発について発言したところ、番組を降板させられたということを書かれている方がいました。

 調べてみたところ、

 http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201106020020.html 朝日コムの記事↓↓


  山本太郎ミュージカル原発セリフを検討   2011年6月2日


~~~福島原発事故後の反原発発言で所属事務所をやめるなどの騒動になった俳優山本太郎(36)が1日、ミュージカル「太平洋序曲」(6月17日~7月3日、横浜市・神奈川芸術劇場)の公開げいこに参加した。今回の騒動発覚後、山本がマスコミの前に姿を見せるのは初めて。山本は同ミュージカルでジョン万次郎役などを演じ、原発事故をせりふに入れることも検討されている。

 駆け付けた報道陣に対し山本は「すいません。ここで話すと、全員に話さなくてはいけなくなるので」とコメントは控えた。だが、けいこでははつらつとしていた。ジョン万次郎、士官などの役を掛け持ちし、太鼓に歌、演技に動き回った。演出の宮本亜門氏(53)は「太郎君は一本気で、何が大切で、何が正しいのかを考えている。万次郎役は合っている」。

 万次郎は命の危険を顧みず米国から帰国し、黒船来航で日本に危機が迫っていることを訴える。この万次郎と、山本が俳優生命に不利となりかねない反原発発言を繰り返す姿が重なる。山本がやめた事務所の先輩で主演の八嶋智人も「役がすごく合っている。太郎も気合入れて臨んでいて、鬼気迫るものがある」と話した。

 山本は4月にツイッターで「原発発言はCHECKされ必ず仕事干される(中略)だからって黙ってテロ国家日本の片棒担げぬ」と宣言し、反原発デモに参加。5月25日にマネジャーから原発発言が原因で夏のドラマを降板になったことを聞いたとつぶやき、ネット上で騒ぎとなり、同29日に「迷惑をかける」と事務所を退社した。
 山本はツイッター以外は無言を貫き、ツイッターも退社宣言後は更新していない。宮本氏は「太平洋序曲」の最後に現在までの歴史を振り返る場面で、今回の原発事故をせりふに入れることを検討している。~~~


 
 また、権力構造の一片が垣間見られましたね・・・

 芸能ついでに、6/6「月曜インタビュー」欄より。↓↓


 ~~~歌舞伎役者の市川亀治郎さんが、井上ひさし作の芝居「雨」(新国立劇場公演)で、別人になりすまし、大金を得ようとする主人公を演じます。
 井上作品には「現代社会への風刺がある」という亀治郎さんに、胸のうちを聞きました。

 亀治郎さん「ひとりの男が、権力によってある者に仕立てられていく、その怖さ、というものを感じさせる芝居ですね。徳(役名)にとっては(鉄くずなどの)”拾い屋”でいた方が幸せなんですから」~~~


 井上ひさし氏は、共産党支持者だったので、以前がん闘病と芝居に欠ける熱意の記事を、当ブログでもアップしましたが。



 
 

侵略戦争美化教科書 ~訂正プリント・間違い500以上指摘~ 子どもたちに渡さない   赤旗日刊紙

2011-06-06 | 海外通信/外交/平和運動

  赤旗日刊紙2011年5月12日(木)3月、日本の侵略戦争を美化する教科書が文部科学省の検定で合格しました。 これから8月にかけて、各地の教育委員会が教科書を選ぶ採択の手続きに入ります。
 侵略美化の教科書を採択するなとの声が高まっています。関係者に聞きました。


 侵略戦争美化教科書  子どもたちに渡さない ①


   憲法9条への挑戦 

自由社と育鵬社の教科書がねらうのは、戦後日本に定着した憲法9条を基礎にした考え方、戦争や武力による威嚇の放棄への挑戦です。侵略戦争を正当化し美化して描くことで、軍事力に否定的な価値観を取り除こうとしています。

 太平洋戦争の開戦は、日本が自らの権益の拡大のために武力で南進したところに直接的な原因がありました。 1920年以降の欧米列強には、第一次世界大戦をうけて『権益の独占をやめる』『民族自決的な考え方も容認する』という合意がありました。日本はそれを破り、英米と対立しても中国における権益を独占し、ドイツと手を組んで東南アジアの植民地を独占しようとしました。19世紀型の侵略を遅れて行おうとしたのです。
 

 世界の流れ無視
 
 自由社や育鵬社はそうした世界の流れを無視しています。
『経済封鎖で追い詰められた日本は、アメリカとの戦争を決意して、真珠湾を攻撃した』(育鵬社)、『自尊自衛のための戦争』(自由社)というのは当時の政府・大本営が戦争を正当化するために強調した論理です。
 自由社版歴史では韓国併合後、『学校も開設し、日本語教育とともにハングル文字を導入した教育を行った』と書いています。


 本質を覆い隠す
 
 しかし、植民地支配は、基本的には民衆を圧迫し、利益を奪う、本国による収奪がポイントです。それでも統治の戦術として植民地の民衆のためになることをやらないと維持できません。秩序を維持するための教育も必要です。日本は、韓国で旧来の伝統的な教育システムを破壊して、列強の価値観を植え付けるために学校の普及を行いました。
 そこを誇らしげに強調して、植民地支配の本質を覆い隠すのは間違っています。

 育鵬社版歴史では、アジア太平洋戦争中に、アジア諸国が当時の日本の政権に協力した事例として、インド国民軍、ビルマ独立義勇軍、インドネシア義勇軍を取り上げ、アジア解放の戦争であったかのように描いています。



 歴史のねじまげ
 
 東南アジアの人たちは欧米列強の支配に対して、立ち上がろうとしました。日本は『独立を応援する』という大義名分で戦争を始めました。しかし、実際は東南アジアの資源や労働力を収奪していきました。

 その本質がわかるのは1943年の御前会議の決定です。戦略的にビルマとフィリピンは独立させ、インドネシアやマレーシア、ブルネイ、シンガポールなど広大な地域を『帝国領土』とすることを決めました。戦争遂行に必要な石油や鉄、銅、アルミニウムを安定的に獲得することをねらったものです。

 ビルマの独立を認めたのも、それによって隣国のインドで反英運動が盛り上がることを期待しただけです。だから当初日本と行動したビルマのアウンサンらも、後に日本側に宣戦布告するのです。


 アジア侵略の戦争を、アジア解放といいくるめるのは歴史のねじまげです。





  侵略戦争美化教科書  子どもたちに渡さない ②
      明治大学教授(日本近現代史) 山田 朗さんに聞く(下) .


憲法 加害の歴史描かず


 自由社と育鵬社の教科書には日本軍がアジアで行った加害の歴史がまったく描かれていません。
 いまの中学生には戦争や植民地支配の意識が希薄になっています。それは、家庭での記憶の断絶があります。父母や祖父母にも戦争体験がない。なかでも、加害体験は当事者が子どもや孫に語れない体験です。
 加害の歴史を書くことを『自虐』といって否定し、教科書に載せないということは、次世代に引き継がなくていいという意思表示です。
 中国や韓国では、戦争や植民地支配が自分に連なる歴史として家庭で語られます。日本の家庭で教えられなければ、アジアの若者と大きな認識の違いがうまれてしまいます。
 

  特攻隊など賛美

 2社の教科書では、戦争末期のひめゆり隊や特別攻撃隊、戦艦大和などの悲劇を英雄のように描いています。育鵬社版では『われわれの生命は講和の条件にもつながっている』として亡くなっていった特攻隊員の遺書が紹介されています。
 非戦闘員まで動員し、若者にそこまでさせてしまった国家の指導者たちのあり方こそ反省されなければなりません。それまでの兵器では戦えなくなり、本来、戦争をやめなければならないのにやめず、多くの若者の命を犠牲にした。人間が爆弾となって体当たりした特別攻撃隊など絶対にほめたたえてはいけないのです。
 自由社も育鵬社も太平洋戦争を『大東亜戦争』と呼んでいます。この呼び方をいま使うことには注意が必要です。価値観を色濃く含んだ名称のため、何の説明もなく使うと客観的なものではなくなるからです。



  大東亜戦争とは

 『大東亜戦争』とは、1941年に政府や大本営で決定された『大東亜共栄圏』をつくるための戦争という意味です。戦後、GHQ(連合国軍総司令部)の指令で公の場で使わないことを決めました。しかしそれは占領中のことで、独立後に使うことは可能だったのです。

 名称が復権しなかったのは、後ろめたかったからです。『大東亜戦争』『大東亜共栄圏』がもたらしたマイナス面を多くの日本人が意識したからこそ、使われなかった。いまでも日本政府はアジア太平洋戦争について、『先の大戦』と呼んでいます。政府もどう呼称していいのかわからないのではないか。 『大東亜戦争』ではまずいと考えている。

 これは、多くの国民の意識を表すものとしてとらえるべきだと思います。あの戦争を支えてしまった、もうこりごりだという国民の意識です。 そう考えた人たちが戦後の憲法9条を支えてきたんだと思います。
 大事なことは戦争から何を学ぶのかということです。『いいことがあった』では学んだことにはなりません。一番大きな教訓は、多くのアジアの人々が犠牲になり日本人も亡くなった戦争がどうして起こったのか知り、それを繰り返さないことです。
 



  侵略戦争美化教科書  子どもたちに渡さない ③
                  【元教師の立場から  大谷 猛夫さん】


  『独り善がり』な教育

「今回、自由社と育鵬社の歴史教科書を改めて読んでみて、そのひどさを実感しました」というのは、元中学校の社会科教師の大谷猛夫さん(68)です。
 現職教員時代は、南京事件や日本軍『慰安婦』問題、731部隊など、戦争中の日本によるアジアの人たちへの加害の実相を授業で積極的に取り上げてきました。実際に被害を受けた人たちに直接会って証言を聞き取り、教材にしてきました。


  『相手悪い』誘導

 そんな大谷さんからみて、自由社版や育鵬社版の歴史教科書が生徒たちにあたえる影響はどうなのか?。
 「自由社版も育鵬社版も、分裂前の扶桑社の歴史教科書が下敷きになっていますから、基本は同じです。まず、『満州事変』についてですが、中国が日本を排撃したので、日本人を守るためにしかたなく攻めていったというトーンで書かれています。
 日中戦争の始まりについては自由社版も育鵬社版も、盧溝橋事件の1ヵ月後に上海で2人の日本人将兵が射殺された事件を取り上げています。
 「これはほかの教科書にはありません。日本側が挑発したという見方もあるからです。あえてこれを取り上げているのは、これも相手が悪いから戦争になったのはしかたがないと思わせるためでしょう」
 日中戦争について自由社版の申請本には『日本は戦争を仕掛けられた』という記述もありました。
 「さすがにこれは検定で『日中戦争について誤解する恐れがある』と意見がつき、削除されました」



  戦争関連以外も

 戦争をめぐる記述以外にも、さまざまな問題があります。神話を史実と混同した書き方をしていること、民衆の姿が描かれず、支配者の歴史だけになっていること。

 大谷さんは「驚いたのは日本国憲法についての記述です」といいます。

 自由社版はGHQがつくった憲法を日本政府が『やむをえず受け入れた』と書いています。他社の教科書では、日本の民間の案なども参考にGHQが草案をつくり、これをもとに日本の国会で審議して憲法が公布されたということが書かれています。
 大谷さんはいいます。「この教科書で忠実に教えれば、生徒は日本の戦争は悪くなかった、やむをえなかったと思ってしまう。一方で被害を受け、抵抗した朝鮮や中国の民衆のことはまったくでてきません。これでは独り善がりな日本人を育ててしまい、東アジアの人たちとともに進んでいこうという人間を育てることはできません」

 大谷さんはいま、中国人戦争被害者の要求を支える会の事務局長として、戦後補償を求める中国人被害者の支援をしています。
 「戦争の実相を知ることで、次に何をしなければならないかを子どもに考えてもらいたい。それが真に戦争の反省をする国をつくることにつながると思います。

(つづく)


 
 
  侵略戦争美化教科書  子どもたちに渡さない ④


  世界に通用しません

 「この指導書見てください。アメリカと戦争がはじまったときの日本の国民の気持ちを問う問題で、『スカッと晴れやかな気分になった』が回答なんですよ。信じられない」―。
 自由社の歴史教科書の教員用指導書を示して憤るのは、横浜市港北区の三山弘美さん(43)です。
 中学2年の男の子の母親です。同区では2010年度から自由社の教科書が使われています。市教委が採択したあと、子どもに使わせたくないと『歴史教科書問題を考える港北の会』結成に参加。世話人を務めています。



  指導書に狙いが

 教員用指導書を読むと教科書のねらいが一目でわかると三山さんはいいます。
 日本軍の進撃を東南アジアの人たちがどのように迎えたかという問題では、『歓迎し、協力した』が答えです。 日中戦争について『盧溝橋事件は停戦協定を結んだのに、なぜ戦火が拡大してしまったのでしょうか』という問題の答えは『中国が停戦違反をして攻撃したから』。 日本がこの事件を機に中国への派兵を決定し、中国各地を占領した事実と正反対です。

 「徹底して『あの戦争は正しかった』と教える教科書です。戦争の反省に立ったところがまったくなく、世界に通用しません」
 

 三山さんは在日韓国人3世です。祖父や祖母は創氏改名で日本名に変えさせられました。当時の話を祖母はしませんでした。「思い出すのもつらかったんだと思います。私も在日韓国人であることを隠してきました。 『慰安婦』にさせられた人たちがつらい過去を明らかにして毎週水曜日に日本大使館前に座り込んでいるのは日本に謝ってほしいからです。政府が謝罪し、反省しないといけないのに逆行している」
 

  多くの間違いが

 自由社版には△神話上の人物を初代天皇とする △開戦の時系列が違う ―など事実の間違いが500以上指摘されています。生徒に、7ヶ所の写真の訂正プリントが配られるなど間違いだらけの『欠陥教科書』です。

 「息子は『(小学校)6年のときに勉強したことが教科書に出ていないね」と話しています。朝鮮との交易や戦争の悲惨さを教えず、『日本はすばらしい国』と強調する書き方は怖い。子どもを戦争に行かせたいのかなと思います」と三山さん。

 三山さんたちは、8月の採択で自由社と育鵬社の教科書を採択させないため、区内すべての中学校区で学習会を開催。港北区に住む3人の教育委員に懇談を申し込んでいます。長女の小学校の保護者会でも母親たちに訴えました。

 三山さんはいいます。「自分の子どもにも未来の子どもたちにも、使わせたくない。戦争の被害を二度と繰り返さないために次の世代に事実を伝えることが日本のおとなの責任だと思います」


(おわり)




   

橋下知事の共産党攻撃  狙いは国保 広域化の推進 ~新聞赤旗日刊紙より~  国歌押し付け国家主義

2011-06-05 | 橋下維新の会 ・地方政治 / 共産叩かれ記
 大阪府の橋下徹知事は、いっせい地方選中の演説などで、日本共産党を『うそつき集団』と誹謗中傷しました。
 知事が共産党をうそつき呼ばわりするのは、国民健康保険を府内統一化すれば国保料があがると批判していることに対してです。

 知事は20日の記者会見でも「共産党はうそ八百言ってる」「共産党だけはうそつき集団」と中傷し、「財源を国からいくら入れると決めればいいだけ。広域化と国民保険料が上がる下がるは別の話」と述べました。

 これほど府民をあざむく話はありません。

 いま多くの市町村が一般会計から国保会計に国の基準(法定額)以上の公費を繰り入れています。

 知事と市町村長で国保の府内統一化が協議された昨年7月22日、「繰り入れをやめて保険料率は統一で決めるということをやれば、繰り入れをやっている団体はみなさん保険料はあがる」と言っているのはほかならぬ知事自身です。 『国が財源を入れればいいだけ』というのもなんの根拠もない話です。

 
 現在の国保の財政悪化と保険料高騰の原因は、国保会計への国庫負担が50%から25%に削減されたことにあります。民主党政権も昨年5月の『通達』で、市町村の法定外繰り入れをやめ、その分は保険料の引き上げを行うよう指示しています。

 そもそも橋下知事は、社会保障である国保を『受益と負担にもとづく相互扶助制度』とし、加入者がもっと負担すべきとの立場です。実際、府の国保への独自支出は加入者1人当たり2007年度582円だったものを2010年度は508円に削減。広域化で府の繰り入れはしない、国に対しても削減した予算の復元は求めないという立場です。
 日本共産党へのうそつき呼ばわりは、府民の批判をかわし、国保の負担をさらに加入者に押し付けることがねらいです。

 
 (しんぶん赤旗日刊紙より)


 
  国歌強制 国家主義の知事らしい行動ですにゃ。
  恐ろしや~ 右翼知事・・・         

  あれやこれやと、やりたい放題。これほどひどい構想を持ち、しかも偽証人物だったとは。

 府民に公務を任された特別地方公務員であり憲法を守る義務がある大阪府知事が、日本国憲法をも堂々と無視します・・にゃ。。。

 彼の頭の中では、国家=自分なのか?
 国家 < 自分か?  思想・信条・良心の保持を保障する憲法 < 自分の条例 らしいからにゃ。。


  次回は、またパクリで、 ~侵略戦争美化教科書 子どもたちに渡さない~ の巻です。 

マイ リトルラバー "Destiny" "Now And Then~失われた時を求めて~" "Hello, Again" 小林武史と田中優

2011-06-05 | 女性VOCAL
My Little Lover Destiny



My Little Lover Now And Then~失われた時を求めて~


Hello, Again ~昔からある場所~ My Little Lover




小林武史氏とakkoのマイラバの後は、斉藤和義の「ずっとウソだったんだぜ」←原発推進派批判ソングや、
 
 APbankミスチル桜井和寿・小林武史・坂本龍一3氏を指導した、「未来バンク事業組合」理事長 田中優氏のyoutube映像など。当ブログ4月18日にも、田中優ブログTV 「戦争のメカニズム」の映像はありますが。

 原発は、すべて金儲けのためで、あらゆるからくりで人々を騙し、地球環境・命を壊してきた、これからも壊し続けるんですね・・・
 日本でも昔、被曝でいちばん影響を受ける胎児が殺られて、ある年代の出生率が落ちたりしてるらしいです。田中優氏の年代だったかにゃ。
 坂本龍一氏は、六ヶ所村・核廃棄物処理所の反対運動もされてるそうですね。


 まぁ、↑のみなさま、忌野清志郎さんも(は公言してましたが)、間違いなく某核心政党に投票してるでしょうけど・・・ 

世界は変えられる いまこそ【活憲】の時代  伊藤千尋  ベネズエラの憲法活用、非情な国日本・アメリカ

2011-06-01 | 海外通信/外交/平和運動
 世界は変えられる、 いまこそ【活憲】の時代 ①  伊藤千尋     【学習の友】2010 10 No:686
 今また、憲法改正への布石が、こそこそと敷きつめられようとしていますにゃ・・・ 賛成2/3から1/2へ!? その記事は後日・・?
 とりあえず、コピーさせてくれた人ありがとうございます(笑) ここからも、どなたでもコピペして広めてくださいにゃ。
 

  
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 ベネズエラ
 
 ― 貧困をなくす現場から

【王様と物もらいの国】と言われたベネズエラで今、住民が話し合い、補助金を最も貧しい家の屋根の修理に使っている。】

 この夏、南米のベネズエラを訪れた。アメリカの影響を急速にしている中南米の中でも、その先頭を走る国だ。 『21世紀型の社会主義』を掲げて、市民参加で新しい社会造りを実現している。 

 この国はかつて『王様と物もらいの国』と呼ばれた。石油の埋蔵量は世界第二位だが、石油の利権を得るのはほんの一部の金持ちだけで、ほとんどの国民は貧しいままの状態に置かれてきた。それが変化したのは大統領選に勝ったチャべスが1999年に政権に就いてからだ。貧しい人々のための政府を掲げ、公約通りに実行している。

 スラムに入った。二階建ての目立つ建物がある。 このスラムのコミュニティー・センターだ。以前は警察署だったという。かつてはスラムの住民を取り締まる場だったが、今は住民の自主的な活動の中心になったというから痛快だ。
 一階はスーパーだった。街中の商業スーパーに比べて、値段が4割も安い。貧しい住民が買えるように、4割分は政府が補助している。石油の収入を最も困った人のために充てているのだ。

 棚には米や食用油、塩や砂糖などが並ぶ。米の袋を見て驚いた。ビニールの袋の表に憲法が印刷してある(写真)。ベネズエラ憲法第三二六条の『国家の安全』の条文だ。 「国家の安全は、独立、民主主義、平等、平和、自由、正義、連帯、振興、環境保全、人権保障の原則に従い、国と市民社会の相応した関係に基づく」と書いてある。
この国で家庭の主婦は、お米を袋から取り出すたびに、この憲法の条文を目にするわけだ。商品を入れるレジ袋にも「国の主権のために、食料の安全保障を」と赤い文字で印刷してある。

 二階は集会所だ。ここで住民が集まり、スラムの発展のためにさまざまなことを決めるという。国からの補助金をどう使うかで話し合ったときは、住民に等分に配るのではなく、最も貧しい家の屋根を修理する費用に使うなど決めた。貧しい人が自分より貧しい人々を思いやるのだ。

 二階の一角に小さな部屋があった。壁にチャべス大統領と並んでキューバ革命の立役者チェ・ゲバラの写真が掛けてある。ここは「民衆銀行」だった。スラムの住民が何か新しい事業をしたいときや店を開きたいというとき、必要なのは元手だ。しかし、街中の銀行は貧しい住民にはカネを貸してくれない。それをこの民衆銀行が融資する。その金利を聞くと、「街の銀行は年利23%だけど、ここは6%。しかも3年で返せばいい」という。これなら貧しい住民でもやっていけそうだ。これも国の補助があるからできることである。


 (つづく)



 貧困への気配り


 今の世界の悪の元凶、新自由主義の牙城であるアメリカにも、変化は見られる。オバマ大統領は国際的には核軍縮で名をはせたが、国内政策で行ったのが医療保険の改革だ。民営化を絵に描いたようなこの国はかつて、貧しい人々は病気になっても病院に行けなかった。診療代が目をむくような高額だからだ。ふだん民間の保険に入って高い保険料を払っていないと、いざというときに入院させてもらえない。救急車だって、カードを持っていないと乗せてくれない、 『地獄の沙汰もカネ次第』そのままの非情な国である。

 医療保険が整っていないことを問題にしたのは、社会派の映画監督マイケル・ムーアだった。映画[シロッコ]で問うたのが『国はなんのためにあるのか』という素朴な問いかけだ。国民を見殺しにするような政府なんていらない、と主張した。それを大統領選の公約に採り入れたのがオバマだ。

 これまでのアメリカでは何事も資本主義の一本槍だった。医療保険など弱者を思いやる考え方は社会主義に沿ったものだと一蹴されていた。ところが、行き過ぎた民営化の害を受けた市民はようやく、政治はみんなのためにあるというあたり前のことに気付いた。

 そのムーア監督が『キャピタリズム』のプロモーションのため昨年末、来日した(2009年末)。東京での記者会見で彼は、投資家の利益だけを追い求めるアメリカ流の資本主義を口を極めて非難した。 さらに、 「日本の資本主義はアメリカと違い、いったん雇った社員を首にするのは恥だと考えていたと聞く。それが今はアメリカのまねをするようになった。どうかアメリカに追従するようなことはやめてほしい」と45分間にわたって語りかけた。

 今のアメリカでは、せっかく手に入れたマイホームのローンが払えず、家を手放さざるをえない人々が信じられないほど多数いる。それを放置し、ただ金持ちのための政策をするような政府っていったい何だ、とムーア監督は問いかけた。
 オバマ大統領の政府がいきなり弱者中心の政策をあれこれやるわけではない。しかし、少しずつ弱者の視点を採り入れているのは事実だ。あのアメリカでさえ、このように少しずつ変化している。



≪活憲の時代≫

 そのアメリカはイラクで戦争をしてきたが、派兵された兵士には命令を拒否する者が続出した。将校として初めて拒否したのがアーレン・ワタダという中尉だ。名前から推測できるように、日系人である。
 彼は2001年の9・11のさいに、愛国心に燃えて軍人になった。イラク戦争への派遣命令が来たとき、一刻も早く現地に行きたいと考えたが、半年の猶予があった。このため自分が戦いに行こうとしているイラクの予備知識を仕入れようと、現地の事情を調べて愕然とした。アメリカ軍がイラクで行っていたのは、普通の市民を殺し拷問することだったからだ。

 彼は、合衆国憲法が認めた正しい戦争ではないと考えた。同僚にそう話すと、同僚は「軍人は黙って上官の命令に従えばいいんだ。そもそも軍人になったさいに忠誠の誓いをしたのだし」と応えた。これに対してワタダ中尉は反論した。「私が忠誠を誓ったのは合衆国憲法に対してであって、大統領に忠誠を誓ったのではない。大統領が憲法に違反するような不当な戦争をするのなら、抵抗するのが兵士の義務だ」と主張した。 なかなか気骨ある軍人ではないか。いや、軍人である前に一人の市民だという自覚があるからできることだ。

 なにかあれば憲法に立ち戻って考え、それを普段から実践するかどうかが重要なのだ。日本では憲法など自分とは何の関係もないと考える市民が多いが、それは自分を『政府に支配される国民』に身売りするようなものだ。自覚ある市民社会の市民であろうとするなら、このワタダ中将のような、憲法を活かして行動する人間であるべきだろう。このような市民が新しい社会を作る。

 中米のコスタリカは日本とおなじく平和憲法を持っているが、1949年の新憲法で文字通り軍隊をなくした。それでいて60年以上も平和を保っている。ノー天気にボケているわけではない。近隣の三つの国の戦争を終わらせる平和外交を展開したり隣国の難民100万人を引き受けるなど、世界を平和にする努力を行ってきた。この国は国連の場でも【平和国家】として一目置かれている。


 (つづく)




ドイツとの違い


 憲法は社会の基盤となる約束事だ。それさえ自らホゴにするような国は世界から信用されない。『二枚舌』という批判を浴びるのは当然だ。とりわけ、過去に日本から侵略された経験がある周囲のアジアの国からは冷ややかな目で見られるのは言うまでもない。
 同じように第二次世界大戦で負けたドイツは、過去の清算で日本とは違う道をたどった。終戦の日を【民主主義の日】と位置づけ、戦後60年の記念日には首都ベルリンの中心部にユダヤ人を虐殺したことを忘れないための壮大な記念碑をつくった。今のドイツがけっして過去を忘れてはいけないことを内外に示したのだ。こんなことをきちんと行っているから、周囲の国は現在のドイツ政府と過去のナチスを切り離して考えられるようになった。だから欧州連合として他の【侵略された国】といっしょにやっていけるのだ。

 日本の政治家が戦後60年でやったのは靖国参拝だった。アジアの諸国の気持ちを踏みにじるような行為である。憲法を自ら破り、戦争の反省もしないような政府をどこの国が信用するだろうか。アジアに友達がいないから、アメリカに頼ろうとする。こうしてますますアメリカに追随する国になってしまった。

 安保条約は、サンフランシスコ講和条約のどさくさに紛れて、当時の吉田首相がたった一人で秘密裏のうちに調印した。いっしょにいた代表団の人々は国内での討論がないと調印での参加を拒んだ。内容は日本が米軍の駐留を希望し、米国はこれに応えてやるという屈辱的なウソだ。これこそ紛れもないアメリカの【押しつけ】条約である。
 1960年の新安保から半世紀。もういい加減、アメリカのくびきから自らを開放する時期だ。欧州も南米も、世界は米国から次々に自立している。


 (おわり)  ♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;: ♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;:♪:;;;: ♪:;;


(いとう ちひろ / ジャーナリスト)