「にらですよ、おひなさまですってよ・・・ボクはおとこのこだから、かんけーねーです」
今日3月3日は桃の節句です。
春は名ばかり、東京地方、午後から雪の予報が出ています。
最高気温は4度ですって・・・寒い1日になりそうだ~
さて、今朝、ふと思い立って、お雛様を出しました。
20年ほど前に、三越で衝動買いした私のお雛様です。
大きな蛤の中に、陶器でできたお人形が乗ってます。
玄関飾りにぴったりなサイズのとっても小さいお雛様、たしか3000円ちょっとでした!
私は次女なので、家のお雛様は長女の姉のものでした。
当時流行のケースに入った小さなかわいらしいお雛様でした。
でも昔は一人ひとりにお雛様なんて時代じゃないし、すでに家にあるからと、私が生まれたときには、童女が二人、琴と舞の稽古をしているお人形を買ってもらったそうです。
それは1年中出しっぱなしで飾ってあって、かわいらしいものでしたが、大人になってから私のお雛様がわりということを知りました。
人形の影響があったとは思えないけど、私は古典芸能のお稽古事好きな人間に成長いたしましたよ。
何一つ身につかなかったけど!
そのお人形は結構大きなものだったので、実家改修の折に処分してしまい、今はもうありません。
私の実家は階段ハウスで、母が足を悪くした時に、両親はエレベーターのある近所のマンションに間借りして、実家には兄家族が移り住むことになりました。
その際、古い家を大幅に手を加えることになり、ずいぶんいろいろなものを処分しました。
お人形も本当は残したかったけれど、当時私が住んでいた家に置く場所もしまう場所もなく・・・
引き取れないけど捨てないで!と言えるはずもありません。
泣く泣く処分・・・違うな、結構あっさりと処分に同意しました。
今でも未練はあるけど・・・
姉のお雛様は、ちゃんと箱にしまってあったから、箱入りのまま両親のマンションに移りました。
姉が結婚して外国暮らしなこともあり、そのまましまわれてます。
いつだったか、母が、出してもらえないお雛様は箱の中で泣いてるから、ハンカチを入れてあげると良いってことをどこかで聞いてきて、以来、箱の中にハンカチも入ってます。
私が気が向くと、お内裏様とお雛様だけ出して飾ったり、年によってはプラス三人官女だったり、五人囃子を出してみたりとちょこちょこやってましたが、右大臣左大臣はもう何十年も日の目を浴びずに箱の中で泣いています(笑)
あんまりかわいくないんだもん!
それも、もう、ここ数年はやってないなぁ・・・面倒くさくて!
それどころか、我が家のこの小さなお雛様も、ずっと忘れられたまま。
今朝、にらが来て以来初めて出しました。
「はじめて、見ました!」
そうでしょう、かわいいでしょう。
子供の頃は家のお雛様が姉のものだなんて、考えることもなかったし、実家は商売家で年中忙しく、子供は二の次で、のんびりお節句のお祝いなんてやった記憶もありませんから、自分のものがなくて寂しいなんて、まったく思いませんでした。
でもなんとなくお雛様が好きで、大人になり、百貨店でお雛様が並んでいると見に行ったりしてました。
ま、お子様の誕生祝いの立派で高価なお雛様ばかりですから、完全に目の保養でございます。
あるとき、このちいさなお雛様を見つけて、『これなら私にも買える!』と衝動買いしたわけです。
マイ雛の走りですね。
年を経て、昨今のマイ雛ブームで、お子様用の七段飾りや立派な親王飾りではない、お姉さま・オバ様用のシンプルかつお手ごろ価格の親王飾りが商品として出回るようになりました。
それらを見るたび、うっかり購入しそうになる私なのですが、この20年も前に自分で買ったお雛様があるから、手を出さずに我慢できている状況です。
実際、ちゃんとしたマイ雛を手に入れても、我がコンパクトハウスには飾る場所もしまう場所もありませんから、このちびこいので十分なのです。
「さくらもち、たべましょうね!」
う~ん、そうだね、せっかくだからふたりでお祝いしようね!
今朝だしたばかりだけど、明日にはしまわないとね!
「どうしてですか? ずっとだしておけばいいのに」
お雛様は早くしまわないと、婚期が遅れるんだって。
オヨメに行きそびれると、いけないからね!
「・・・だれのお話ですか・・・?」
うふふ、内緒!