先回の続きです。⇒ 12月の花のアルバム ② 2024-1-11
12月に出会った植物の花や鳥の写真を整理してみました。12月は花が少なくなる季節でもありましたが、木の実や紅葉などを中心に、84品種ほど撮影できました。毎月恒例の記録として6回に分けて投稿しています。
今回も、11月の花のアルバム同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
七つの水仙 / ブラザーズ・フォー
ヤブツバキの突然変異種を園芸種として創出したもので、葉の先が3つに割れ、金魚の尾ひれのように見えます。江戸時代にすでに存在していたことがわかっています。
花は筒咲き~平開咲きの中輪です。ツバキ類は常緑なのに一部の葉が紅葉することがあります。かといって落葉はせず、暖かくなるとまた緑色に戻るようです。
<キンギョバツバキ(金魚葉椿) ツバキ科ツバキ属>
12/13 あけぼの山農業公園
南ヨーロッパにおよそ15種類が分布する草花で、日本には17世紀の中頃に渡来したとされます。古くから供花・仏花として広く利用されているからか、なんとなく仏壇のイメージがある花です。
年々種類が豊富になり、オレンジ黄色系、シックな色あいなど色幅が豊富です。また、一重咲きのほか八重咲き種も流通しています。
別名はカレンデュラ、ポットマリーゴールドで、和名の由来は花の姿が金の盃に似ていることから付けられました。
<キンセンカ(金盞花) キク科キンセンカ属>
12/20 アンデルセン公園
ブナ科コナラ属の落葉高木で、山地などに生え、雑木林の景観をつくり出す代表的な樹種としても知られています。
葉は先端の尖った細長い楕円形。縁はノコギリ状にギザギザしていますが、クリとは違ってギザギザした部分が白くなっています。環境が良ければ秋になると綺麗に黄葉します。
樹皮からしみ出す樹液にはカブトムシなどの昆虫がよく集まり、実はドングリとよばれ、材は薪や家具、シイタケ栽培の原木など様々に利用されてきました。
<クヌギ(橡) ブナ科コナラ属>
12/1 あけぼの山農業公園
メキシコや中米を原産とするキク科の球根植物です。一般的なダリアは生長しても1m程度にしかなりませんが、本種は5m程度の草丈にまでなります。
その貫禄ある花姿から、「ダリアの王様」と呼ばれることも。他の花々を見下ろすように咲き乱れる姿は、圧倒的な存在感があります。
花色は、ピンクや紫色で、直径20cmの大輪の花が茎の頂上に咲きます。その花姿はダリアの王様にふさわしい気高さがあります。
ダリアの花言葉には「移り気」「裏切り」といった一見ネガティブな印象の花言葉がついていますが、本種の花言葉には「乙女の真心」「乙女の純潔」と、そういった花言葉はありません。
<コウテイダリア(皇帝ダリア) キク科テンジクボタン属(ダリア属)>
12/1 あけぼの山農業公園
全長61cm、翼を広げると98cmほどで、首が長く、脚、くちばしも長いサギの仲間です。全身白色で、繁殖期には2本の長い飾り羽を頭に持ちます。
海岸、河川、池沼、水田など浅い水辺で餌をさがします。水に囲まれた林を最も好み、集団になって繁殖します。「グワァー」などと聞こえる太い声を出します。
白いサギ類では最も数が多いとされてきた本種ですが、繁殖地が減ってしまい、地域によっては絶滅危惧種に指定されています。
<コサギ(小鷺) 鳥綱ペリカン目サギ科コサギ属>
12/13 北柏ふるさと公園
メキシコを中心に約20の野生種が知られています。野生種はメキシコの高原が故郷、夜が長くなると花芽を作る「短日植物」で秋以降に花を咲かせます。
夏咲き品種の場合は3月から4月前後に種まきすることで、7月から8月に花を咲かせられます。 秋咲き品種の場合は6月から7月前後に種まきをすると10月から11月に開花します。
近年は、それほど日の長さに影響されずに開花する早生品種が主流になり、春にタネをまいて夏から開花を楽しむケースがふえています。
<コスモス(秋桜) キク科コスモス属>
12/13 北柏ふるさと公園
セージはサルビアとも呼ばれ、地中海を原産とするシソ科のハーブの一種です。セージは宿根草から1年草まであり、本種を含むさまざまな色が存在することが特徴です。
本種はコバルトブルーの美しい花を夏の終わりから秋にかけて咲かせる宿根草のサルビアです。冬は地上部分が無くなりますが、春に芽吹き、大きく育てると1m以上になります。
株は大きくなりますが、花のひとつひとつは小さいのと葉が細いので、繊細な雰囲気もあります。性質が強いため、環境に合えば植えっぱなしで毎年開花する丈夫な宿根草です。
<コバルトセージ シソ科サルビア属>
12/13 北柏ふるさと公園
主として葉を観賞する東南アジア原産のシソ科の植物で、日本では園芸的には一年草扱いとされます。暑さに強く観賞期間が長いこと、群植すると特に見栄えがするので公共花壇などによく利用されます。
葉形や葉色、葉の大きさ、色合いなど様々な品種があり、園芸品種は100を超えています。生長期は、4月~6月と9月~10月で、花に負けない華やかな株姿で、鮮やかな色彩の葉を楽しめます。
<コリウス(金襴紫蘇) シソ科コリウス属>
12/13 北柏ふるさと公園
高原や山地のやや湿った草原や開けた森林、河川敷の草原に見られる多年草です。伝統園芸植物の一つで、江戸時代の元禄年間から栽培の記録が見られ、現在は300品種を超えるまでに至っています。
春に芽を出し、浅く切れ込みの入った長楕円形の葉を根元から数枚広げます。4月から5月に、中央から1本の花茎を出して、花径2~5cmの数輪の花を咲かせます。6月ごろには葉が黄ばんで枯れ、夏から秋は休眠しています。
<サクラソウ(桜草) サクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)>
12/27 自宅
古くから関東地方で栽培されてきたサザンカ系園芸品種です。木は立ち性で非常に花つきが良いのが特徴です。
濃いピンク色で大輪系の半八重咲き。少し上向きにカップのように咲きます。四国や九州に自生するサザンカから生まれた品種群です。
<サザンカ「七福神」 ツバキ科ツバキ属>
12/1 あけぼの山農業公園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「12月の花のアルバム③」10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「12月の花のアルバム ④」に続きます。