1月に出会った植物の花や鳥の写真を整理してみました。1月は一年で最も花の少なくなる時期です。今回は温室植物などを中心に90品種ほど撮影できました。毎月恒例の記録として8回に分けて投稿させていただきます。
今回も、12月の花のアルバム同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
湯島の白梅
メキシコの山地原産のユーフォルビア・プルケリマを改良してつくられました。学術上の標準和名はショウジョウボクですが、流通名である本種の名前が一般的です。
冬を代表する観葉植物の一つです。その美しい赤と緑のコントラストはクリスマスムードを高めることもあり、人気があります。
赤や白などに色づいた部分は花と間違えられがちですが、これは苞(ほう)と呼ばれ、本当の花のまわりにつくられます。花は苞の中心にある黄色い部分です。
野生種は軽い霜に当たっても枯れないぐらいの耐寒性がありますが、園芸品種は日本国内では沖縄以外で地植えはできません。
<ポインセチア (猩々木) トウダイグサ科トウダイグサ属>
1/23 柏の葉公園
常緑性の低木で熱帯アフリカに約10種類の仲間が知られています。分類体系によっては、同じ科のルエリア属に入れられることもあります。
葉は深い緑色で表面に艶々とした光沢があります。茎の頂点から花茎を伸ばして表面に細かい毛の生えた白い苞(ほう)と呼ばれるものがいつくか付き、その間から花がにょっきりと伸び出てきます。
日本の自然環境下では主に春~秋にかけて花を咲かせますが、温室など一年を通して高い気温がキープできるところでは季節に関係なく花を咲かせます。
<ホワイトキャンドル キツネノマゴ科ウィットフィルディア属>
1/11 あけぼの山農業公園
カナリア諸島が原産地で、17世紀末に欧州に渡りました。日本には明治時代末期に伝わり、大正時代から幅広く栽培されるようになりました。
園芸品種は様々な花色・花姿がありますが野生種は白か黄色の一重咲きです。園芸品種の花形は一重、丁字、八重、ポンポン咲きなど変化に富んでいます。
<マーガレット(木春菊)キク科モクシュンギク属(アルギランセマム属)>
1/11 北柏ふるさと公園
日本では、冬鳥として北海道から南西諸島まで全国的に渡来します。湖沼、河川、海岸に生息し、群れを形成して生活します。
繁殖期のオスは黄色のくちばし、緑色の頭、白い首輪、灰白色と黒褐色の胴体とあざやかな体色をしています。
メスはくちばしが橙と黒で、ほぼ全身が黒褐色の地に黄褐色のふちどりがある羽毛におおわれています。
<マガモ(真鴨) カモ目カモ科 体長50-65cm>
1/23 柏の葉公園
台湾、中国に分布する常緑性の低木です。日本に渡来したのは1681~1687年(天和・貞享年間)のこと。別名のヒイラギナンテンの名前の通り、尖った葉が特徴的です。
初夏にでき始める果実は直径7~8ミリの球形で水分を含みます。秋にはブルーベリーのように黒紫色に熟し、表面に白い粉を吹きます。
遠目で見れば葉の雰囲気はナンテンに似ており、葉の縁にヒイラギのようなトゲがあることから、和名がつきました。
<マホニアチャリティー(柊南天) メギ科メギ属>
1/23 柏の葉公園
大きな赤い果実をつける本種は、果実と常緑の濃緑色の葉を観賞する縁起植物として、千両(センリョウ)と並び庭木として愛されています。
よく似た両者ですが、本種の方が実が大きいため、より額の多い名前が付けられました。江戸時代から実色が違ったり、葉に斑が入ったり縮れたりするものなど園芸化が進んだ古典園芸植物です。
<マンリョウ(万両) サクラソウ科ヤブコウジ属>
1/23 柏の葉公園
カトレアの中でも小型に品種改良された本種は、カトレアとその近縁属(ソフロニティス、レリア、ブラサボラ等)を交配し人工的に作り出された品種です。
本種は、温室がなくても、花を楽しむことができる品種です。花色もバラエティーに富み、香りも豊かなランです。不定期ですが、年に2回開花することがあります。
<ミニカトレア ラン科カトレア属>
1/23 柏の葉公園
本種の仲間は、モウセンゴケと同様、葉の表面から消化酵素を含む粘液を出し、その粘着力で獲物を捕らえるスミレに似た可愛らしい花が咲く食虫植物です。
寒地性、暖地性、熱帯高山性の3つのタイプがありますが、寒地性タイプは、暑さに弱く、栽培が難しいため、ほとんど流通していません。
<ムシトリスミレ(虫取菫) タヌキモ科ムシトリスミレ属>
1/16 市川鑑賞植物園
日本原産の常緑低木で、本州の福島より南~沖縄まで広く分布します。ヨーロッパには1838年に入ってきたという記録が残っており、今では世界で広く栽培されています。
冬、球状にまとまった白っぽい花がたくさん咲き果実が付きます。果実は翌年5月頃に黒く熟します。
漢字で書くと「八つ手」です。ちなみに「八つ」は数を表しているのではなく「多い」という意味のようです。
<ヤツデ(八つ手) ウコギ科ヤツデ属>
1/11 あけぼの山農業公園
ツバキ属の園芸品種は、主にヤブツバキ、ユキツバキ、サザンカ、トウツバキの種内変異および種間雑種から成立しています。
本種は昭和初期からサザンカとして扱われてきましたが、現在ではサザンカとは別種のユチャから生じた品種と考えられています。
花は白色の小輪で、11月に咲き、葉は極端に大型で表面に光沢がほとんどありません。園芸品種としてはサザンカの仲間とみなしますが、植物分類学的には別物のようです。
<ユチャ「田毎の月」 ツバキ科ツバキ属>
1/11 あけぼの山農業公園
本種は、熱帯アジア地方に広く分布する着生ランです。株姿はバンダによく似ており、葉を左右に展開しながら上に向かって成長します。
バンダよりも肉厚で幅広の葉をもつものが多く、花は、多くが半下垂から下垂して咲きます。ブドウの房に似た蕾がつき、きつねの尻尾のようにふさふさと可愛い花をたくさん咲かせます。
<リンコスティリス・ギガンテア ラン科リンコスティリス属>
1/16 市川鑑賞植物園
ブラジルが原産です。高さは45センチほどになります。葉は暗い緑色で、銀色の葉脈が目立ち、対生します。裏面は紫色です。
花は、茎上部の葉腋から出る花茎につき、 径10㎜程度の筒状花です。花色は白色~淡青色地に紫色の筋模様が入ります。本種の場合、花を観賞するためでは無く、観葉植物として栽培されます。
<ルエリア・デウォシアナ キツネノマゴ科ルイラソウ属>
1/16 市川鑑賞植物園
まるでロウ細工のような黄色い花を咲かせる中国原産の落葉低木です。中国では、ウメ、スイセン、ツバキとともに、「雪中の四花」として尊ばれています。
果実は梅のような香りは無く、また、果肉もなく食用にはなりません。また、強い毒性を示す「カリカンチン」と呼ばれるアルカイド系の毒があるといいます。
名前は中国名「臘梅(ラーメイ)」を日本語読みしたものです。
<ロウバイ(蝋梅) ロウバイ科ロウバイ属>
1/11 あけぼの山農業公園
1月の花のアルバム①~⑧ 全86品種の花、野鳥、昆虫を最後までご覧いただきありがとうございました。
次回は「2月の花のアルバム」を2024年3月上旬に投稿予定です。次回もご覧いただけると、とても嬉しいです。