7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として約10回に分けて投稿します。
<本日のバラ 伊豆の踊子> 2023/10 京成バラ園
系統:F(フロリバンダ) 作出:2001年 メイアン(仏)
フランスのメイアン社より、静岡県の河津町に贈られたバラです。
和名では「伊豆の踊り子」ですが、別名カルトドールとも言います。
2001年バガテル国際バラ新品種コンクール 特別賞受賞。
鮮やかな黄色のバラで香りもよく、半剣弁咲きからロゼット咲きのような形に変化します。1本のシュートに4~6輪の花がつき、春から秋まで咲き続けます。
沼や池、そして河川などに生育する浮葉(ふよう)植物です。浮葉植7月から10月ごろ、花茎を伸ばして、白色の花を咲かせます。
浮葉植物とは、葉は水面に浮かび水底に根を張る植物のことです。
6月~10月頃に見頃を迎え、丸い葉が水面に浮かび淡い黄色の花を咲かせます。浮葉植物のため池や河川などに咲きます。
多年草植物のため毎年花が咲きますが、艶のある丸い葉だけでも観賞価値があります。名前はポピーのような黄色い花を咲かせることから名付けられました。
<ウォーターポピー キバナオモダカ科ミズヒナゲシ属>
7/9 つくば実験植物園
北海道から九州まで全国の山地に自生しており、フキ、ミョウガ、ミツバなどと並んで日本原産野菜のひとつです。
食用とするのは土から顔を出したばかりの新芽の部分や、ある程度育ったものの茎や若芽の部分です。本来野菜というよりも、山菜になります。
花は、7月~9月頃、小さな花が球形に集まって伸びやかに咲きます。ひとつひとつの粒が蕾で、そこからはじけるように白い花が開きます。
平安時代から身分の高い宮人の間で食されていたという記録が残っていますが、本格的な栽培が始められたのは江戸時代後期、現在の武蔵野市周辺だったといわれています。
<ウド(独活) ウコギ科タラノキ属>
7/9 つくば実験植物園
北米東部原産で、キク科の耐寒性多年草です。
元々、北アメリカ先住民が薬草として利用していたことから、インディアンのハーブとも言われています。
日本には昭和の初めごろ(1926年)渡来しました。ハーブとして利用され、ハーブティでは風邪に効果があると言われています。
花の中心部がクリのイガのように球状に大きく盛り上がり、そのまわりに細長い花弁が放射状に広がります。
<エキナセア(紫馬簾菊) キク科ムラサキバレンギク属(エキナセア属)>
7/3 あけぼの山農業公園
中央アメリカから南アメリカに分布しています。池や沼に生え、高さは45センチほどになります。
葉は心形です。新しい葉は黄色っぽく、古くなると黄金色になります。
7月から10月ごろ、花茎を伸ばして、白色の花を咲かせます。
<エキノドルス・グランディフロルス・アウレウス オモダカ科エキノドルス属>
7/9 つくば実験植物園
オニユリの突然変異で黄色い花を咲かせます。自生地の対馬では盗掘などにより、野生状態ではほとんど見られません。
花期は7月から8月で、花は漏斗状です。花被片は強く反り返り、長さ7~10cmで黄色、内面には黒褐色の斑点があります。
葉の付け根にムカゴを作ります。種子をつける物が大半であるユリの中にあって、本種の大きな特徴の1つといえます。ムカゴにより容易に増えるため各地で栽培されています。
<オウゴンオニユリ (黄金鬼百合) ユリ科ユリ属>
7/9 つくば実験植物園
日本全国でよく見られる青いトンボ。オスは全体的に青みがかっており、腹の先と目は黒いのが特徴です。
本種はシオカラトンボと色もかなり似ているため、識別がやや難しいようです。本種の尾は根元から先までほとんど同じ太さなのに対し、シオカラトンボの尾は急に細くなっています。
<オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉) トンボ目トンボ科> 全長50-60mm>
7/9 つくば実験植物園
本種は別名では「ハヤザキオオバギボウシ」や「ウノハナギボウシ」とも呼ばれる日本を原産とする多年草です。
日本では北海道・本州・四国・九州に広く分布しており、山地や林縁、草原等の湿り気のある場所に自生しています。
7月頃、白い花を付けます。春先の芽生えや若い葉はウルイと呼ばれ、山菜として利用されます。
<オオバギボウシ(大葉擬宝珠) キジカクシ科ギボウシ属>
7/9 つくば実験植物園
日本全国の道端・空き地・河川敷などで、自然にみられる草花です。元々は夕方に咲く花だったため、ついた名前ですが現在は昼間から咲いています。
南アメリカ原産で、日本には江戸時代始めごろに渡来しました。花が美しいため観賞用に栽培されますが、広く野生化もしています。
花色は赤、オレンジ、黄色、ピンク、白があり、とってもかわいい花ですが、繁殖力が強いので、雑草として扱われてもいるので気の毒な気がします。
<オシロイバナ(夕化粧) オシロイバナ科オシロイバナ属>
7/3 近隣の路傍
尾瀬ヶ原の池沼に生える水草で、花茎を水上へ突き出し、2~3cmの黄色い花をつけます。
ネムロコウホネ(根室河骨)の変種で、ネムロコウホネに比べて雌しべの柱頭が赤くなるのが特徴です。
オゼの名を冠する、維管束植物レッドデータブックに記載のある希少種です。
<オゼコウホネ(尾瀬河骨) スイレン科コウホネ属>
7/9 つくば実験植物園
東南アジア原産のトチカガミ科の1年草。水田や池沼等の水深の浅い場所に沈水して生えている野草です。
本種は雌雄異株で、5月頃長い花柄の先に、幾分黄色味を帯びた白色で2.5~4.5cm程度の3弁花を付けます。
雄花序には10~30個の花がつき、雌花序は1個となります。花後には径1.5cm程度で紡鐘形の果実をつけます。
<オッテリア・コルダタ トチカガミ科オッテリア属>
7/9 つくば実験植物園
トルコやグルジアを原産とする多年草で、草丈20cm、幅40cmぐらいまで育ちます。
乾燥したオレガノは料理によく使用されています。そのほかには薬としても使用され、私達の生活に役立つ植物です。
円形のペールグリーンの葉が特徴で初夏から夏にかけて筒状のピンク花を咲かせます。観賞用として、また、ドライフラワーがきれいです。
<オレガノ・ロタンディフォリウム シソ科ハナハッカ属>
7/9 つくば実験植物園
本州、四国、九州の湖沼、池などの浅いところに群生する常葉性の多年草。環境省レッドリスト2020準絶滅危惧に指定されています。
葉の表面は濃緑で光沢ある辺縁から葉の中心に向かって蝶形の褐色斑があるのが特徴的です。
花期は7~10月初めまで葉柄基部に白色の束状花序が生じます。花は白色5から6年で花弁表面に白毛が目立ちます。
<ガガブタ(鏡蓋) ミツガシワ科アサザ属>
7/9 つくば実験植物園
古く江戸時代に作られたガクアジサイの園芸品種です。よく「ウズアジサイ」と呼ばれますが同一品種になります。
花弁の縁が内側に巻きこんだ独特の丸い花弁は、病気による突然変異から生まれたものですがその独特な形が他にはないことから安定的な人気があります。
<ガクアジサイ「オタフク」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園
古品種で、茎や花房の柄が帯状に広くなる品種です。その状態を石化、又は帯化と呼びます。
開花時期は6月(下旬)〜 7月(下旬)で、花房の形状はテマリ咲き。装飾花の形状は八重。装飾花の色は青です。
<ガクアジサイ「石化八重」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「7月の花のアルバム(2)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「7月の花のアルバム(3)」に続きます。