7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として約10回に分けて投稿します。
<本日のバラ イントゥリーグ> 2023/5 近所のお宅
系統:F(フロリバンダ) 作出:1980年 William A.Warriner(米)
赤紫色の花は半剣弁平咲きで、花弁数は少ないが開いても花形が美しいバラです。また、ブルー・ローズ香の強香があり数輪の房咲きです。
キク科アザミ属の多年草で、本州、四国、九州の日当たりのよい場所に自生します。
日本には100種類近いアザミがあるそうですが、互いによく似ていて見分けは困難です。一番普通に見かけるのが本種です。
深く切れ込んだ葉の縁には棘があり、花色は赤紫色や淡紅色のほか、白色もあります。
<ノアザミ(野薊) キク科アザミ属>
7/3 あけぼの山農業公園
中国原産での落葉性のつる性木本。平安時代には日本に渡来していたと考えられます。
夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな美しい花をつけ、気根を出して樹木や壁などの他物に付着してつるを伸ばします。
近似種にアメリカノウゼンカズラがありますが、本種に比べ、花は4㎝程度と小ぶりで、花数が多いのが特徴です。
<ノウゼンカズラ(凌霄花) ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属>
7/3 あけぼの山農業公園
アジサイの仲間で、本種の原種は全国の山地で見かけることができます。枝先に円錐状の形の花がつき、白の小さな花が多数ついている形状です。
円錐形の花序(花房)を持つため開花時の趣は一般のアジサイと少し異なり、開花期もアジサイより遅くなります。
私たちが花と思う花弁のように白く円錐花序を彩るのは、しべが退化した装飾花の萼片です。
名前は、ウツギに見た目がよく似ていることと、昔は和紙をすくための糊として本種の樹液を使っていたことが由来です。
<ノリウツギ(糊空木) アジサイ科アジサイ属>
約250種の野生種があり、主に南北アメリカの熱帯から亜熱帯に分布していますが、日本にもクマツヅラ一種が自生しています。
春から秋にかけての長い間花を咲かせる一年草です。羽状や楕円形の葉をつけた茎先に、桜に似た小さな5弁の花を咲かせます。
その姿から、「美女桜」という和名がつきました。花色は白、赤、ピンク、紫、青紫、紅紫などがあります。
<バーベナ(美女桜) クマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)>
7/3 北柏ふるさと公園
花壇苗で有名なドイツのウェストホフ社で育種している、強健で人気あるバーベナの園芸品種です。
本種は形の良い半球状の綺麗な草姿に仕上がる一重咲きのバーベナです。
株の上部にも花がまんべんなく付き、株が空けずにどこからみても美しいバーベナです。
花径1.5cmぐらいの花びらが集まって花径5~6cmぐらいの1つの花になっています。
<バーベナ・エストレラ クマツヅラ科バーベナ属>
7/3 あけぼの山農業公園
本種は形の良い半球状の綺麗な草姿に仕上がるバイカラー咲きのバーベナです。開花期も長いので晩秋まで楽しめます。
名前に似合わずピンクのバイカラーがかわいいです。小さな花が寄り集まって毬状に花を咲かせます。
<バーベナ・ハリケーン クマツヅラ科バーベナ属>
7/3 あけぼの山農業公園
植物のなかでも、もっとも古いものの一つです。およそ1億4000万年前にすでに地球上に存在していたといわれています。
塊茎はレンコンとして食用にされますが、主に食用にされる系統と、花を楽しむ系統があり、花を楽しむ系統の塊茎は、あまり太らず食用には向きません。
スイレン(睡蓮)の花と同様、日中に花びらが開き午後になると閉じます(蓮と睡蓮では時間が少し違います)。これを3日繰り返して花の寿命は終わりです。
スイレン(睡蓮)とよく似ていますが、見分け方は、ハスは葉や花が水面から立ち上がり、スイレンは葉も花も水面に浮かんだままという点が違います。
<ハス(蓮) ハス科ハス属>
7/3 あけぼの山農業公園
本種はテイカカズラの園芸品種で、葉は小さく、新葉にピンク色と白の不定形の斑が入る姿が美しい植物です。
斑は成長とともに変化し、新芽が出たときは濃いピンク色で、次第に薄くなり、さらに進むと緑色の地に白の斑点となり、やがて緑一色になります。
前年の夏に花芽ができるので、花後すぐに剪定をすれば小さい白色の花を見ることができます。花は咲き進むとクリーム色に変化します。
<ハツユキカズラ(初雪葛) キョウチクトウ科テイカカズラ属>
7/3 あけぼの山農業公園
アジア大陸からヨーロッパにかけて,温帯と亜寒帯に広く分布します。中国東北部の湿地ではきわめて普通に自生しています。
1科、1属、1種なので、この花しかありません。1m50cmほどあって非常に背が高く、湿地を好みます。
夏に葉腋(ようえき)から高さ1~1.5mの直立する花茎を出し,先に散形状の集散花序をつけます。開花時には赤紫色で後に緑色となります。
<ハナイ ハナイ科ハナイ属>
7/9 つくば実験植物園
東アジアの温帯~冷帯にかけて分布するバラ科に分類される落葉性の低木です。北海道から東日本など日本海側の海岸の砂地に多く自生しています。
5月~8月になると、野生のバラの仲間では最大級の直径6~10cmほどにもなる花を咲かせます。紅紫色や白色をしており、豊かな香りを漂わせることが特徴です。
その後、赤く熟した実がつきます。この実が、ナスやナシに似ていることから、本種の名前で呼ばれるようになったそうです。
<ハマナス(浜茄子) バラ科バラ属>
7/9 つくば実験植物園
本州、四国、九州、沖縄の海岸に生える高さ20~50cmの多年草で、海岸植物らしく葉が暑くつやつやしているのが特徴です。
7月〜10月頃に開花する花は、茎の先に集散花序を出して、多数の花が密に付きます。花は径1.5cm程の紅紫色の5弁花で、先端が歯牙上に浅く切れ込みます。
本種の名前は、海岸の崖や砂地に多く生育していることから名付けられました。また、夏の時期に開花期を迎えることから「ナツナデシコ(夏撫子)」という別名があります。
<ハマナデシコ(浜撫子) ハマナデシコ科ナデシコ属>
7/9 つくば実験植物園
アフリカの南部が原産です。乾燥した暑い地方に生え、高さは2メートルほどになります。
葉は短い葉柄を持った卵形で枝に対生します。葉には白色の短細毛が密生し、ベルベット状の感触を持ちます。
10~3月頃、枝先の葉が立ち上がり苞となり、散形花序に白色の筒状花をつけます。花冠は5裂し、長い蘂が花冠よりも外に突き出しています。
<バルレリア・アルボステラータ キツネノマゴ科バルレリア属>
7/9 つくば実験植物園
北海道を除く日本、中国やフィリピンに自生するやや大型の野草で、白い地下茎を伸ばして毎年育ちます。
6月下旬から7月にかけて、茎の頂点から15cm前後の花穂を伸ばし、花びらを持たない白い小花をたくさん咲かせます。
花が咲く頃、花穂のすぐ下の葉っぱの付け根に近い部分から先端にかけて白い斑が入ります。白い斑の入る面積はまちまちですが、たいがい先端の方は緑色を残したままになります。
<ハンゲショウ(半夏生) ドクダミ科ハンゲショウ属>
7/3 あけぼの山農業公園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「7月の花のアルバム(6)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「7月の花のアルバム(7)」に続きます。