日の本の下で  究極の一点 Ⓢ への縦の道

『究極の一点』Ⓢ 
神のエネルギーの実在を『フライウェイ』の体験を通して知り、
伝えるデンパ(伝波)者

『ヘブンリー ブルー』 自己免疫疾患という経験  ⑪

2018年01月26日 | 『ヘブンリーブルー』自己免疫疾患という経験

検査の結果徐々にCRP値(炎症値)は下がってきていたが、

私の四肢の浮腫みや麻痺と痛みに変化はなく、

逆に朝方の体のこわばりは酷くなっていた。

 

特に深夜零時から明け方は痛みが強まり、

寝返りが打てない事による、体のこわばりと麻痺は

頭で命令しても体が全く動かないという絶望的な恐怖を味合わせた。

 

やがて目が覚める度にその事を繰り返すようなると

このままではやがて床から起き上がる事が出来なくなると思え、

痛みが強い日はその怖さで横になる事が出来ずに

夜通し椅子に座って明かしたりした。

 

病院に行く事を決めた時から私は尿療法を止めていた。

今の私には頼るものはもうステロイドを飲むか、

レッスンの終了した*****に全てを委ねるかのどちらかしかなかった。

 

私は自分のこれまでの人生を振り返った。

精神世界やスピリチュアルな世界に私が踏み込んでいったのは、病気が理由ではなかった。

私には尿療法が有り、その恩恵によって

スピリチュアルな事に肉体的な健康を強く求める必要はなかった。

それ故、24年前*****のレッスンを始めたのも健康の維持が目的ではなく

あくまでも、レッスンの先にある超能力的なスキルの習得ができる

可能性に好奇心を抱いたからであった。

 

奇跡や超能力とは何か、神とはどのような存在なのか、そんな事にワクワクしながら

私は聖者、霊能者、神秘家(シュタイナー傾倒者)、チャネラー、占い師など

様々な人たちに会ってきた。

 

時には溺れ、時には騙された。

しかしそれらの経験は当時の私の好奇心を十分満たしてくれた。

 

しかし長年勤めてきた仕事に様々な事で限界を感じ

転職した事がきっかけとして始まった自分の甘さによる経済的な困窮による生活の激変と

同時期の兄の病に対しての自身の無力さは

スピリチュアルな事に費やしてきた時間全てが徒労であったと思えるほど

私の心を打ちのめした。

 

「自分は人生を失敗したんだ」

 

と目の前の現実を認めざるおえなかった。

 

 

 

 

                               ⑫に続く 

 

 


『ヘブンリー ブルー』 自己免疫疾患という経験  ⑩

2018年01月26日 | 『ヘブンリーブルー』自己免疫疾患という経験

「*****による排泄。」

 

妻の言葉に私は納得がいかなかった。

 

二十年以上の時をかけてようやくレッスンが終了してまだ間もなかったし

むしろこれからと思っていた時期の発症は中々受け入れる事の出来ないものであった。

 

当時私は一つの決断に迫られていた。

 

日常動作の出来る事が日に日に少なくなっていた。

服の着替えも被り物はむつかしくなり

ペットボトルの蓋はもちろん、牛乳パックさえ開ける事が出来なくなった。

また痛みで手を上げる事が不自由になり、お茶碗を手で持てなくなったので

台にのせて食べたり、浮腫みで指が赤ちゃんの手のように膨れて

握れないのと感覚の麻痺とがあいまって物を落とす事が増えていった。

 

現状の状態が続けば早晩ステロイド系抗炎症薬を使わなけれならなくのは明白であった。

ステロイドを一度使うと非常に長い期間服用しなければならず

最低でも一年最長なら十年という例もあるほどであった。

また副作用が多岐にわたるステロイド剤は医師の詳細な管理の元

注意して服用しなければ、効果が発揮されず、

少しでも患者の状態に合わない服用をすると

副作用のみに悩まされる可能性もあり

なによりもステロイド剤は根治治療の薬ではなく、

あくまでも症状の緩和の為の薬であった。

 

炎症が進むと日常生活に支障が出る為

生活の質を維持する為に副作用のリスクを考えても使う事で生活が成り立つなら

やむを得えずステロイドを使用するというのが

他に選択肢がほぼない膠原病系疾患患者の実情であった。

 

 知人の知り合いがステロイドの強い副作用で骨が溶けたという話を聞いた。

(骨粗鬆症はステロイド副作用のひとつ)

私は尿療法をするようになってからは、西洋の薬は最小限しか飲まなくなっていた。

実際に鎮痛効果は尿療法の方が西洋薬剤より私にはよく効いたし、

何よりも西洋の薬剤の毒を以て毒を制す的な組成が

常用すれば体に害を及ぼす事は理解していた。

私は何とかしてステロイドを飲まないでこの病を治す方法はないか模索した。

 

一週間事に診察、検査を2回、3回と続けても尿細胞診検査検査では

腫瘍の疑いは晴れず血尿も続いていた。

 

担当医には腎臓癌や大腸がんなどのさらなる精密検査をすることを勧められた。

尿療法を長い年月に渡り続け、酒もたばこも嗜まず、

時には断食もしていた自分が癌に罹る事に

どうしても納得がいかなかった私は思わず先生に

「自分が癌に罹るくらいなら世の成人男性は全員癌になる。」などと暴言を吐いた。

 

白衣を羽織っていなければ女子高校生と言われても信じてしまえそうな担当医は

そんなオッサンの戯言をいなすように、

静かに「それならまずは一番簡単なエコーからにしましょう。」と言って

エコー(腹部超音波検査)をする事を勧めた。

 

診察前には必ず血液検査を受けてその結果の後に診察を受けるのだが、

検査の結果で希望がもてたのは、

CRP値(炎症の度合いを調る為の数値)が少しづつ下がっている事だった。 

 

 「癌由来の症状なら、CRP値は下がらないですよね。」 

 と疑問を正直に聞いてみた。すると先生は

 

 「今は何とも言えないです。

 ただこのまま何も薬を投与しないでCRP値が下がり続ける場合は

 癌の可能性は低いとは思います。

 ただ悪性の癌由来の炎症だった場合はステロイドはあまり効かないのはもちろん

 手遅れになる事もあるので、とにかく癌であることの否定が最優先に必要なのです。

 分かって頂けますか。」

 と明確に答えてくれた。

 

「わかりました。 ではエコーを受けます。」

 

「大腸検査はどうしますか?なるべく早くに受けた方がよろしいです。」

 

「 自分としては、便秘なった事は断食の後くらいしかないくらい

 お通じはいつもよいですし、大腸には自信があるのでちょっと待ってもらえませんか」

 

「わかりました。ではエコーの予約は〇日で良いですか?」

 

「宜しくお願いします。」

 

 先生と会話をしながら初診時の耳の触診の時のように

 何か自然と笑みが浮かんだ。

 

 医者に頭ごなしに言われる事が子供の頃から当たり前であった私には、

 若い女医さんとの対等な意見のやり取りがとても新鮮だった。

 

 先生の顔を見ながら胸の奥に柔らかで暖かい想いがゆっくりと

 落ちてゆくのを感じながら

「この先生となら、きちんと納得のゆく形でこの病と向き合ってゆけそうだ。」

 ともう一人の自分の声が聞こえた気がした。

 

 

                                    ⑪に続く