「今夏の東京オリンピック・パラリンピックと コロナ対策(ワクチン)に関する緊急要望」

2021年06月08日 16時27分32秒 | 日記

6月4日、区長に対して「今夏の東京オリンピック・パラリンピックとコロナ対策(ワクチン)に関する緊急要望」を斉藤まり子都議と日本共産党足立区議団で行いました。

要望の内容は以下の通りです。

 

足立区長  近藤 やよい 様              
    
今夏の東京オリンピック・パラリンピックとコロナ対策(ワクチン)に関する緊急要望

     2021年6月4日  日本共産党足立区議団 都議会議員 斉藤まりこ

今夏の東京オリンピックは中止を
 新型コロナウイルスの変異株が猛威をふるう中、東京都では3度目の緊急事態宣言の再延長となりました。PCR検査の拡充は進まずワクチン接種率は、OECD加盟国の中で最低、全世界112位です。米国務省は、日本での新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本の危険度を4段階のうち最も高いレベルの「渡航してはならない」に引き上げました。
 昨年3月に「五輪大会に関わる全ての人々、そして国際社会の健康を守るため」と開催延期を決めたときと比較しても、現在ははるかに深刻な局面となっています。
 こうした中で医療従事者を東京五輪のために医療現場から引きはがし、集めることは現実性がありません。東京五輪・パラリンピックの開幕まで2カ月を切るなか、コロナのもとで実行すれば、救える命も救えない状況になります。
 東京五輪の中止を求めるオンライン署名への賛同者は40万人を超え、どの世論調査でも東京五輪の「延期・中止」が圧倒的な声です。

区内34000人の子どもたちを五輪観戦動員でいのちの危険にさらすわけにはいかない
 また、子どもたちは昨年春の一斉休校以来、通常なら行えるはずの学校行事や、日常生活での友達との交流、スポーツや遊びを含めたさまざまな活動や楽しみが制限されてきました。その子どもたちを、五輪観戦に動員する計画が進められています。対象は都内の90万人、足立区では小学3年から中学3年生までです。すでに教員による実地踏査が行われる中、現場からも不安の声が寄せられています。計画は感染拡大前につくられたものであり、感染リスクは考慮されていません。競技会場までの移動は公共交通機関で、変異株が子どもへの感染を広げることが懸念されるなか、区内20576人の小学生、13603人の中学生の命まで危険にさらしかねない計画を容認することは出来ません。   

ワクチン接種を迅速に
 また、ワクチン接種については、医療従事者、高齢者、基礎疾患者・介護従事者の優先接種に続き、64歳以下の一般接種の方向性を打ち出しました。しかしそこには「エッセンシャルワーカーへの優先接種」の観点が全くありません。「保育ママ・小規模保育所従事者にはキャンセルが生じた分を活用」とのことですが、これだけでは不十分であり、「誰もとりのこさない」対策が必要です。
 よって、以下の点について、緊急に求めるものです。

    記

1、あらゆる力をコロナ対策に集中するため、東京都が開催都市として今夏の五輪中止の決断をただちに下し、関係諸機関との協議に入るよう、開催都市の基礎的自治体の長として、意見をあげていただきたい。

2、東京2020オリンピック・パラリンピック大会の学校観戦については、区(教育委員会)として、ただちに中止・辞退するよう決断していただきたい。

3、ワクチン接種について
(1)保育士・学童保育指導員・教員など、子どもに関わるエッセンシャルワーカーへの優先接種をただちに実施していただきたい。
(2)接種会場に足を運べない要介護高齢者への訪問接種等をただちに具体化し、誰も取り残さない対策を強めて頂きたい。

申入れに先立ち、教育長とも懇談。対応してくれた副区長は「新聞報道で『陰性証明』や『1/2制限』と言われているけど、何の情報も入ってこない」「学校観戦はきびしい」と語ってくれました。

(3)障害者施設などは、施設単位で接種できる体制を早急に講じていただきたい。通所系の施設従事者・利用者は「一般扱い」となっていますが、クラスターのリスク軽減のためにも早急に対応していただきたい。

接種会場での要介護高齢者の付き添いについて、ただちに改善されることになり、これからケアマネさんに区から通知をだすことになりました。副区長からも「大切な指摘をありがとうございます」と感謝されました。要介護高齢者の訪問接種や障害者作業所などでの接種にむけて、医師会と相談し、具体化していくとのことでした。感染者が出ている施設(保育園や学校など)職員の優先接種が全くないことは問題です。区議団と力をあわせ改善を求めたいと思います。

(4)一般区民の接種について
  ①現時点で接種券を受け取っている「優先接種」者でも、8~9月の接種となっており、一般の区民への接種券送付は、殆どが7月以降です。これでは「大規模会場で空きがある」「職域接種・大学等での接種をやると国が示す」などがあっても、接種券がないために受けることができません。接種券送付のスピードを速め、早期に接種ができるようにしていただきたい。
  ②そのためにも、個別接種の拡大とともに、大学等の協力も得て、「いつでも打てる」区内大規模接種会場確保などもはかって頂きたい。
  ③国は「大学等を活用して接種会場とし、学生や周辺の学校関係者への接種も可能とする」と示しています。6大学を有する足立区でも、一刻も早く具体化し、併せて区内の学生等が受けられるようにして、学生生活を保障していただきたい。 

 以上