ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

「白い波」、そして石川セリ「遠い海の記憶」のこと

2008年08月01日 | 音楽
 以前、このブログで書いたユキとヒデの「白い波」が聴けるコンピ・アルバムが出ていた(ちなみに、「白い波」のドーナッツ版はネットで3,000円くらい)。「ソフトロック・ドライヴィン」(ユニヴァーサルミュージック1,300円)というソフトロック・ヒッピーズシリーズ(このシリーズ名もすばらしい)の1枚で、昭和40年台の和製ボサノヴァなどが25曲収められている。ユキとヒデ「白い波」のB面だった「長い夜」。安田南が歌った「赤い鳥逃げた?」、これは藤田敏八監督で桃井かおり(ヌードで登場します)のデビュー作だった同名映画の主題歌、さらに西田佐知子「きのうの涙」、まだ夫婦だったマイク真木と前田美波里のデュエット「空には名前がない」など、西暦ではくくれない、まさに昭和40年代和製ポップスのレアモノばかり。とりわけ「白い波」は和製ボサノヴァとしてはかなり完成度が高いことが分かる。まあ、この25曲を全部知っている人は相当ヒップだと思うが、アストラッド・ジルベルトが日本語で歌う「ストリート・サンバ」なんてーのも入っていて、とにかく楽しめるアルバムだ。

 それにしても、このアルバムには「赤い鳥逃げた」などを作曲している樋口康雄の曲がかなり収められているが、この人の楽曲は、例えば石川セリのデビューアルバム「パセリと野の花」などで聴けるように、ニューミュージックといわれた和製ポップスのなかでも、とてもモダンでスケールの広がりを感じさせる曲が多かった。「パセリと野の花」には名曲「八月の濡れた砂」のほか、「鳥が逃げたわ」という「赤い鳥逃げた?」の続編のような曲もある。この人の曲で僕が好きだったのは、やはり石川セリが歌った「遠い海の記憶」。これは、NHK少年ドラマシリーズ「つぶやき岩の秘密」の主題歌だった。アレンジがビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のようだった覚えがある。そういえばこのドーナッツ版もあったはずだが。

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チェリーボーイの夢でアン・マーグレット

2008年08月01日 | 音楽
 北欧出身の女優というとイングリッド・バーグマン、グレタ・ガルボなどが有名だが、アン・マーグレットもスウェーデン出身。実は、中学生の頃、結構アン・マーグレットが好きだった。その頃観た「バイ・バイ・バーディー」、この映画はエルヴィスの入隊がモチーフになってつくられた映画だが、このアン・マーグレットはよかった。映画の中で歌われる「バイ・バイ・バーディー」「ワン・ボーイ」なども、どこか胸がキュンとなる青春ポップスで忘れがたい。そもそも「ラスベガス万才」では、人気絶頂のエルヴィスと唯一競演できた女優で、「セクシー・ダイナマイト」といった映画に出演するなど、ブロンドのセックスシンボル的な人気だったので、ヤンキー娘とばかり思っていたのだ。

 実際、中学時代の夢の中に、なぜか水着姿のアン・マーグレットが出てきて、田舎のチェリー・ボーイは思わずイッてしまったこともあった。それゆえ、お世話になった忘れられない女優なのだが、北欧出身と知ったのは後のことで、その頃、アン・マーグレットは、マイク・ニコルズの「愛の狩人」などに出るようになっていた。

 さて、アン・マーグレット20歳のときRCAからリリースした「オン・ザ・ウェイ・アップ」は、RCA美女ジャズシリーズとでも言うのだろうか、なんといってもこの内容で1,000円という価格がすばらしい。アルバムは、「Fever」など前半アップテンポのロックン・ロールナンバー、後半は「Moon River」などバラードという構成。アン・マーグレットって、こんなに歌がうまかったっけというくらいキュートで、甘酸っぱいあの頃の思い出に浸ってしまうのだった。
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