ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

漱石の家

2006年01月23日 | アフター・アワーズ
 先週末は熊本だった。
 初日夜は下通りを横に入ったホテルの地下「むつ五郎」で馬肉料理を堪能した。たてがみの刺身やら、心臓だとか臓物のステーキだとか、どれも絶品。メニューには、馬の脳みそもあった。今度は挑戦してみたい。空港で「菅乃家」のお土産用の馬刺しを買って帰ってきた。空港で買うなら、ここのが一番いいみたいだ。

 翌日、二日酔いの頭を休めるため、熊本現代美術館の図書室で休憩。ここはソファで画集などめくりながらくつろげるのでなかなかよろしい。もちろん入場料などいらない。ただし居眠りは禁止。

 昼すぎ小雨の中、夏目漱石の旧宅を保存した「夏目漱石記念館」に行った。上通りをつきあたって左に折れて道なりに行き、坪井川を渡った内坪井という閑静な住宅街にある。敷地は約400坪とかなり広い。ここは熊本時代の漱石の五番目の家だったそうだ。当時の家賃は10円、漱石の給料は100円。だいたい1円がいまなら1万円くらいだそうだから、漱石はかなりよい給料をもらっていたわけだ。現在の玄関と洋間は後に増築されたものらしいが、戦前のちょっとぜいたくな日本の平屋の民家のたたずまいは、やはりいいなと思った。
 
 庭に面した座敷に粗末な漱石人形が座っていて、ひもを引くと机の上の黒猫を漱石先生がなでるという趣向であった。これは、チープすぎていただけない。早く何とかしたほうがいいように思った次第。

 玄関を出て、庭を一周して門を出た。振り返ると、塀から黒ぶちが一匹跳び下りてすっと路地に消えた。小雨が雪に変わるような寒さだった。
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