どう見ても時代劇映画の主役向きではない俳優が図々しく主演など演じているので、よもや観ることなどあるまいと思っていたのだが、東映京都で撮影しているし、入江悠監督が東映京都のスタッフにリスペクトしている発言を読んで、ほかにこれといって観たい番組もなかったので所沢の映画館に出かけてみた次第。
すると思いのほか面白く、時代劇の要である殺陣をカット割りでごまかさずワンシーンで収めているところがよく、迫力ある活劇になっていた。クライマックスの一揆のシーンの集団の描き方も京都の狭い路地を埋め尽くすことで増量感を演出、何よりも松明の光の使い方が秀逸だと感じた。
暗い森の山が鳴動しその奥に灯がぽつぽつとともり始めたかと思うとそれが次第に増えて、一気に光の列となって動き出すという一揆の始まりのシーンは、クライマックスへの導入として見ごたえがあった。惜しむらくはフィニッシュが長すぎたかな。
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