さて、いよいよ合同報告会当日…「白井大臣がおみえになりました!」の声で
半沢たち各銀行の担当者全員が起立して出迎え
マスコミのカメラのフラッシュが瞬く中を悠々と歩いて自席に立った大臣に
乃原弁護士が、小声で「閣議は無事に終わりましたか?」と訊ねると「ええ」と答えながらも
2名ずつの6行担当者が、前後2列、横3列に並べられたテーブルに着いているはずが
ひとつだけ空いているテーブルを見て「開投銀は?」と質問
乃原弁護士が「到着が遅れているようです」と返すと
「いいわ、さっさと始めましょう」…ということで全員着席
乃原弁護士が司会進行役となり「ご承知の通り、我々帝国航空再生タスクフォースは
取引銀行6行に、予てより債権放棄を依頼しておりますが
本日、この場で賛成意見を確認した上、再建案のめどを
国民の皆さんにお知らせしようと思います」と切り出すと
半沢の部下・田島が「ウチ以外の銀行もみんな放棄するんでしょうね…」と呟き
半沢も「彼らも辛いだろう…ここにいるバンカーなら
帝国航空復活の最善の道は、自力復興だと判っているはずだ
それをアイツらのために放棄しなければならないんだからな」と悔しさを滲ませる内に
「まず、融資額が低い順番で報告を行って貰う。では、大東京銀行」と報告が始まって
後列の、正面に向かって右側のテーブルにいた担当者が立ち上がり
「我々、大東京銀行は、幾度となく検討を行った結果、当行は…」と発言し始めた途端
乃原弁護士が「債権放棄だな?」と横から口を出したせいで?(笑)
「主力、及び準主力銀行の決定に従わせて頂きます」と、おそらく?発言内容を変更したらしく(笑)
「はあ?」と白井大臣、乃原は「決定に従う?
『債権放棄をする』そう言えばいいだろ!」とイライラ(笑)
…が、大東京銀行の担当者は「申し訳ありませんが、ご了承頂きたい」と譲らず
田島が「どうなってるんですか?」と訊ねると
半沢は「ギリギリの抵抗だ。バンカーとしてのプライドがそう言わせたんだ」と説明
もっとも、当の担当者は、そのあとハンカチで口元を覆い、真っ青になっていたけど…(苦笑)
乃原が、いまいましげに「次!白水銀行!」と呼ぶと
白水の担当者も「当行は、主力及び準主力銀行の対応に準ずることと致します」と答え
乃原は「対応に準ずるとはどういうことだ?」と質問
白水の担当者が「取引先の業績が悪化した場合
主力銀行の対応に準ずるのは、金融界の不文律です
主力及び準主力銀行が、仮に債権放棄をしないのに
付き合い程度の我々の銀行が、債権放棄をする訳には参りません」と答えると
「よく言った!」と半沢…が、乃原は「主体性の欠片もない!
そんなことだから、バブルがハジケれば、こぞって大損するようなバカなことになるんだよ!」
…と悪態をつき、さすがの白井大臣もドン引き(苦笑)
更に「次!東京首都銀行!」と語気荒く呼び
担当者が「私どもも主力及び準主力…」と言い始めた途端「もういい!」と怒鳴り
「次!関西シティ銀行!」…の担当者が
「当行も主力及び準主力銀行の対応に準ずることと致します」と答えると
「どいつもこいつも、ふざけやがって!」
…って、前々から、弁護士らしからぬガラの悪さだな(苦笑)と思っていたとはいえ
マスコミが大勢詰めかけ、テレビの生中継も入っている場で
こんな姿を見せることに抵抗はないんでしょうか?(苦笑)
まあ、筒井道隆さんが、新たな境地を切り開かれたとも言える訳ですが…(笑)
そして、ついに…「では、準主力銀行の東京中央銀行」と半沢の番が回って来たものの
その直前に着信があったらしく、スマホに見入っていて返事をせず
「東京中央銀行!おい!お前、聞こえねぇのか!?」と怒鳴られ
田島が小声で「次長!」と促すと、ようやく「はい」と半沢
「なんだ?ビビって声も出ないのか?そりゃそうだよな
みんな、君に従うと言ってるんだよ、責任重大だな
さあ、発表して貰おうか!役員会議での結果を…」と気持ち悪いくらい優しく促され(笑)
「では、ご報告致します。我が東京中央銀行は、この債権放棄を…拒絶します!」(笑)
田島が思わず「ええっ!?」と叫ぶわ、白井大臣は「何バカなこと言ってるの!」と驚くわ
乃原に至っては「なんだと!?」とテーブルを叩き
「おい!お前んトコは、債権放棄を役員会議で決議したはずた!
でたらめを言うのもいい加減にしろ!」とブチギレ(汗)
でも、半沢は「でたらめではありません
私どもの決議には『開投銀が債権放棄に同意した場合に限る』という条件がついております」と返し
白井大臣が「待ちなさい!そもそも開投銀は債権放棄を行う方針のはずでしょ?
第一、開投銀はまだ発言もしていないのよ?
ナンで、あなたは拒否できるの?」と訊ねると
「谷川氏を信じている…とでも申し上げておきましょう」と不敵な笑み(笑)
乃原が「お前なあ…」と呆れたように口を開きかけた時、谷川女史が到着
「遅い!準主力銀行の東京中央銀行まで報告が終わったところだ
さあ、主力銀行の報告をして貰おうか
(半沢に向かって)お前の悪あがきもここまでだ」と余裕を取り戻して促す乃原
谷川女史は「では、ご報告致します
開発投資銀行は、タスクフォースによる債権放棄の要請に対して…
見送りの決断を下しました!」とキッパリ!
半沢の発言の時以上に場内がザワつき、バンカーたちは「よーし!」とガッツポーズ(笑)
谷川女史も半沢にだけ見えるように、左腰の辺りで小さくガッツポーズ(笑)
当然「債権放棄」だと笑みを浮かべていた白井大臣が「なんですって!?」と呆然とする中
半沢は「お聞きの通りです!主力銀行の開発投資銀行
そして、準主力銀行の当行は、債権放棄を拒否致しました!
よって、ここにいる全ての銀行が、債権放棄を拒否するということになります
我々からの報告は以上です」と勝利宣言(笑)
白井大臣が「どういうことなの?」と、すがるように乃原に目をやるも
乃原は「このあとの会見は中止します!」とだけ告げて、マイクを放り投げ
「マスコミを追い返せ!」と席を立ってしまい…
谷川女史が「遅くなってスイマセン、半沢さん」と謝ると
半沢は「間一髪でした、あなたからのメッセージ」と答え
その手のスマホには「貸さぬも親切」というメッセージが…
それを見た田島が「なんだ!知ってたんですか?
『拒絶する』って言った時は、口から内臓全部出るかと思いましたよ」と話しているトコへ
各行の担当者たちが、半沢の周りに集まって来て
「ありがとうございます!」「シビレちゃいました!」とお礼を口にして喜び合っていると
「どういうことかしら、谷川さん」と白井大臣
「あなた、まさか政府の意向に逆らったのですか?そんなこと許されると思ってるのですか?
開投銀は政府系の…」と詰ろうとして、何か思い当たったらしく?急に口をつぐむと
谷川女史が「はい、開発投資銀行は政府系の銀行でした
ですが、先ほどの閣議決定で民営化法案がまとまり、国会で成立する見通しになりました
開投銀は、政府の呪縛から逃れることが出来たんです」と話し
更に、半沢が「閣議は全員一致が原則です
もし、あなたが反対されていたら、民営化はされなかった。感謝します、大臣」と追い討ち
白井大臣が「けど、まさか民営化されたからといって
開投銀が債権放棄を拒否するなんて…」と信じられない様子なのを見て
半沢は「谷川さんが、銀行内を取りまとめて下さったんです
以前から開投銀の組織改革を訴えてました。政府に相手にされなくても、谷川さんは諦めず
上層部を始め、他の銀行員への説得を続けていたんです
やると決めたら貫き通す『鉄の女』と呼ばれるだけのことはあります」と説明し
続けて「大臣、あなたは現場の人間をネジだとおっしゃいましたね
確かに、1つ1つのネジは小さく非力ですが
間違った力に対しては、精一杯、命がけで抵抗します
問題は、あなたがその抵抗を感じられなかったことです。ネジにもそれぞれ役割がある
巨大旅客機に使用されるネジは、2百万個以上です
その1つでも欠ければ、飛行機は飛びません
あなたから見れば、我々銀行員は、しがないちっぽけな存在かも知れませんが
与えられた使命は全力で果たします!
あなたは、総理の椅子だけ見て、足元のネジを軽んじた。これは、その結果です」と倍返し完了(笑)
白井大臣は、髪の毛をかきむしるように頭を抱え、半沢を睨みつけていたのが
「ああ…ヤバい…」と一変…急にうろたえ出し次のシーンへ…
相変わらず、盆栽を手入れしながら、箕部幹事長が
「政治を成し遂げるためには、1本の枝葉も見落とすなと言ったはずだ」とお説教(汗)
白井大臣が「大変申し訳ありませんでした
箕部先生の意向に反した責任を取って、私は大臣を辞任します
すでに、離党届も党本部に提出しております」と頭を下げると
「離党届?そんなものは届いてないよ」と幹事長
秘書の大島さん(笑)…もとい笠松が「それでしたら、こちらに…」
…って、提出せずに保管していたのは、白井大臣のためなのか?
それとも、大臣に推薦した幹事長のためなのか?
ともあれ…「白井君、君は票を集める広告塔だ
何もせず、お飾り人形として、私の言う通り従っていればいいんだ
首の皮一枚、繋がったな」と、今回の失態は水に流してくれそうな雰囲気だったのに
突然、大声で「二度と私に逆らうんじゃないよ!」と怒鳴り
文字通り、飛び上がるほどビックリしました(苦笑)
それは、我が家だけでなく、白井大臣も…もしかしたら江口のりこさんも?(苦笑)
最後に、映された盆栽は、幹事長が切り落とした枝が「首の皮一枚」でぶら下がっていて
箕部先生のモデル?と噂されているアノ方も、こんな風にコワイ方だったのかなあと…?(汗)