朝廷から昇殿を許される身分になった信長と、関白・二条晴良の関係が深まっていたようで…
二条が「これまで話し合うて参った、帝のご譲位についてであるが
帝におかせられては、春宮に一刻も早く譲位し、上皇となられ
古の鳥羽上皇の御代の如く、朝廷を力強きものに致したいとお望みのご様子
あとは、織田殿のご意志次第で、私と実澄卿がそれに向けて
朝廷で準備に入ろうと思うておる。如何じゃ?」と訊ね
信長が「身は、去年から申し上げている通り、それが帝のご叡慮なら
その儀を進めて頂くことに異存はござりませぬ
ただ、一口にご譲位と申しましても
新たな御所造りや儀式に、1万貫は下らぬ費用がかかることゆえ
今日明日にご用立て致すと、お約束は致しかねます」と答えるも
「今や、足利将軍に代わって、世を治めんとする織田殿じゃ
1万貫ごときなど、モノの数ではござるまい」と言われ
信長が「そこは熟慮致し…」と返そうとするのへ
苦虫を噛み潰したような顔で、このやり取りを聞いていた実澄じいさまが
「信長殿はまだまだアチコチに敵を抱えておられる。戦にかかる金もバカになるまい
何も今すぐご譲位をせずとも…と思われておられるのでは?」とカットイン
「実澄卿、善は急げと申しますぞ」という二条の言葉に
「信長殿に訊いておるのじゃ!本心を明かせられよ」とカブせたものの
信長が「帝の叡慮がそこにござるなら…時を移さず行うべきかとも…」と答え
二条はニンマリ、じいさまは「なるほど…」とフェードアウト(苦笑)
その経緯を報告されたらしい帝は「関白には、やや焦りがあると見える」とコメント
実澄が「御意。二条関白は、将軍足利家と深い繋がりもあり、何かと有利な立場でござりましたが
今は、その敵である信長につかねば全てを失いかねませぬ
畏れ多くも、帝のご譲位を利用し、信長を手元に引き寄せたい
…との思惑があるやに見えまする」と答えると
帝は「信長はどうか?」と訊ね
「あの蘭奢待切り取り以来、二条関白と関わりが深くなられたようで
朝廷のことなど万事、関白に相談している由」という実澄の返事に
「信長は、公家たちの暮らしを助けるために、様々な手を打ってくれてはいるが
関白に近づき過ぎると、足利家と同じ道を辿ることになりかねぬ…」と憂いたあと
「万葉好みの、かの珍しき鳥は如何致しておる?
信長のことを最も知っている男じゃと、女官たちが噂をしておる
実澄、かの者と話したいと思う」…って、またまた光秀の悩みが増えそうな気配…(苦笑)
その光秀は「もしや、鼓の上手な近衛様が戻って来ておられぬか?と思うてな」
…と、伊呂波太夫のもとを訪れていて
太夫が「危ない危ない、今、前久様が京においでと判れば
二条関白様が放ってはおきませぬ」と答えると
「では、まだ丹波においでか?前久様の妹君は、丹波黒岩城城主・赤井直正殿に嫁がれた
そこを根城に動いておられるのは知っている」
…と、どうやら丹波制圧のための訪問らしい
って、その辺りの事情を補足しますと…義昭の兄・足利義輝が暗殺されたあと
関白・近衛前久が、三好一族から脅され、次期将軍に足利義栄を推挙した際
義栄が一向に上洛しないことに加え、三好一族が義栄の将軍任官の許しを得るため
悪質な金をかき集めて差し出したことなど、不始末を招いたとして
関白の座にとどまることを疑問視する声が上がり
ついには、幕府から命を狙われる羽目に…(汗)
一方の二条家は、長い間、関白の地位を独占する近衛家を憎んでおり
大和から越前に逃れた覚慶…足利義昭が、将軍になるべく
元服の儀を行うための許可を申請する際に
将軍職を自分たちが決めることで近衛家を見返してやろうと考え
二条晴良が、その申請を取り次ぎ、帝の承認を得たばかりではなく
義昭が将軍に就任するや、幕府を味方につけて
前久が三好一族と共に、義輝の暗殺に関わったなどと吹聴して回り
前久を追い落とし、近衛家の領地を奪おうと画策…(汗)
そんなこんなで、行方をくらましていた前久が
幼少の頃、近衛家で育てられ姉弟のような仲の太夫の一座の芸人…鼓打ちに扮し
密かに京に戻って来た折に、光秀とは面識があったため
前述の「鼓の上手な近衛様」となった訳ですが…「もう一度お会いしたいのだ
太夫には頼み事ばかりで心苦しいが、他に手がない」と光秀
「ご自分で丹波にお行きになるおつもりですか?敵ばかりですよ?」と驚く太夫に
「丹波の国をこの目で見てみたいのだ。むろん礼はする」と告げると
「礼など不要です。その代わり、前久様が京へ戻れるよう、信長様にお頼み頂けませぬか?
今、二条様を抑えられるのは信長様だけ…
十兵衛様から強くおっしゃって頂ければ…
やれるだけ、やってみて頂けませぬか?
丹波くんだりで、近衛家の当主が苦労しているのを見ると…」と懇願されるも
「そのことは、まず前久様にお会いしてから相談しようではないか」と一旦棚上げ
それでも、光秀のことを信頼しているのか?「よろしゅうございます
丹波の園部までお出で頂ければ、お目通りを計らいましょう
私が前久様に話を通しておきます」と請け合った太夫に
「園部か…道に詳しい者はおるか?」と訊ねると
「丹波の裏道に詳しい者が1人いますよ、駒ちゃんの所に…」との返事
…ということで、太夫に続き、またまた架空の人物登場の巻(笑)
太夫が紹介したのは、皆さまのご想像通り「菊丸」で
前回、お駒ちゃんが義昭に会いに行っている時に、東庵先生の家を訪れ
そのまま、手伝いとして居着いていたらしく?
治療に来ていた藤吉郎の母ちゃんに「どうぞ」とお茶を差し出すと
「今、私が飲みたいと思うていたのはコレなのよ~!
先生、ウチにもこういう人が欲しいのよ!どこで見つけて来たの?」と母ちゃん(笑)
東庵先生が「見つけて来た訳ではございません
ブンブンのように勝手に飛び込んで来たのです」と答えるや
「ハイ!私はブンブンです!ブ~ンブ~ン!」と両手を広げ飛び回るマネをする菊丸…
大河ドラマも大詰めに差しかかったにも関わらず
「本能寺」まで辿り着けるのか?って時に、このシーン要ります?イヤ、まぢで…(汗)
ともあれ…「菊丸、まさかここにいるとは思わなかったぞ!太夫に聞いて驚いた!」と光秀
「申し訳ござりませぬ。ご挨拶に伺わねばと思うていたのですが
とてもお偉い方になられていたので、畏れ多くて…」と言う菊丸に
「何を申しておる(笑)ワシはどこまでも十兵衛ぞ!」
…って、帰蝶だけじゃなくて、それ、自分で言っちゃう?(笑)
「太夫から聞いてくれたであろう?また一緒に旅をしよう」
「ハイ、丹波の園部まで…」というやり取りを聞いて
この前は、明智家が美濃を追われて越前に逃げた時で
その前は、斎藤道三に信長の父の怪我の具合を探るよう命じられ
薬草売りに扮して城に入り込み、竹千代さまに出会った時だったと思い出し
なんだかんだで、岡村隆史さんって、オイシイ役だなあと…(笑)
そして更に…「駒さんが向こうにおいでです
お話しなさいますか?」と架空の人物、数珠繋ぎ(苦笑)
っていうか「園部まで…」のあとに「向こうにおいでです」だったから
「えっ!?お駒ちゃん、丹波にいるの?」と思ってしまいました(笑)
光秀とお駒ちゃんの再会の挨拶部分はカットして…(笑)
「先日、枇杷庄へ行き、公方様にお会いして来ました…とても寂しい所で…
お会いした時、涙ぐまれて…私も泣いてしまって…
必ずまた京へ戻ると、諸国の大名たちと力を合わせ、信長様を倒すと…
そのあとも戦の話ばかりで…」と、お駒ちゃんが話していると
部屋の外から菊丸が「あのー、明日、丹波に一緒に行ってくれる芳三さんが
亀山で薬を置いて来る寺の名を確かめたいと言って来てるのですが…」と声をかけて来て
中へ入るよう促したお駒ちゃんが、寺の名前を読み上げるのを書き留めている菊丸の字を見て
武田信玄が死亡したことを知らせるメモを書いたのが菊丸だと知り、光秀ビックリ!
イヤイヤ、竹千代さまに出会った時、その帰り道で織田方の者たちに襲撃された際に
助けてくれた謎の一団のことを考えたんじゃなかったっけ?(笑)
その次に竹千代さまと会った時も、急に菊丸が消えて首をひねってたし
この日まで、菊丸のことをホントに「ただの百姓」だと信じてたことにビックリぽん!(笑)
…てか、このシーンも必要かどうかビミョーですけどねぇ(笑)