番組を観ていて気になったフレーズです。
私がいつも漠然と音楽について感じていることに近い気がしました。
私がお気に入りのアーティストは、「声が楽器」「神から授けられた、神の使者」のような方が多いです。
声の魅力だけではなく、言葉の魅力、生き方が魅力的な方もいらっしゃいますが

番組な中でとても大きな存在感を見せていたのは、アーティストの方々でもなく倉本先生でもなく、大きな深い富良野の冬景色

北海道で生まれ育ったので、雪の景色は見慣れていたはずです。
なのに、なんなんでしょうね。ダイヤモンドダストとかサンピラーとかの特別な景色でなく、ごくごく普通の吹雪や木立がとーっても美しいのです。
窓の外に映る雪の降る音、風の音が聞こえるような気がしました。
知ってましたか?雪も降る時は音がするんですよ

こうして、改めて文章にして頭を整理してみると、どうやら私は番組の音楽よりも、富良野の景色の方に感動していたようです。
辻井君が心の眼で感じ取った富良野の森は、意外にもとても爽やかなイメージでした。
ひょっとしたら彼の眼に森の妖精の姿が見えたのかもしれませんね。妖精のささやきが聞こえたのかもしれません。
私が昨年の夏に、富良野・美瑛を旅したときのことです。
木立の中を車で走っていたとき、私とsUnさんは、確かに妖精の声を聞いたのですよ

ふたりとも年をとってきましたからね、たぶん聞き間違え・幻聴なんでしょうけど、ほぼ同時に聞こえたような気がしたので、聞こえたんです(キッパリ)

どんな声が

言葉で表現するのはむじゅかしいのですが、これが一番近いかも~
風が運ぶ音が音楽になるとしたら・・・・・

私達の何気ないおしゃべりも、音楽になってしまうのかしら

ならば、時と場所をちゃんと考えなくっちゃ。
先日出かけた渋谷の街。あちらこちらから競い合うように音が流れ出し、音の洪水。
人々は、自分の好みじゃない音楽を聞かないために、ヘッドフォンで耳を塞ぎ

音の上に音を重ねる。
静寂の音、小さな音に耳を傾ける感性がちょこっとづつ失われているような気がしてなりません。
老いてくると、否応無しに聴力が落ちます。だから、若くて耳がよく聞こえるうちに、た~くさんの素敵な音に触れるといいですよ。
自分のお気に入りしか受け付けないなんて、勿体にゃーい

(←自戒を込めて)
小さな音を見つけるって、金の粒を探したり、ダイヤの原石を見つけたりする作業に似ていませんか?
そう考えると、音で音を消していることが、とても大きなチャンスを失っているような、素敵な音を見つけたときの喜びは、とっても大きいと思うのですよ
