oceanside

仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

ミーターの大冒険 エピローグ 9 「そして 紫に輝く星雲?」

2021-07-11 20:13:51 | 日記
9 ハニスさん、まだ驚くのは早すぎますよ。ある時、アルカディアはそのガール・ドーニックの著書「ハリ・セルダンの生涯」の中になにやら無造作に書かれていた暗号を拾い出して、彼女の持っていた紫色のシリンダーペンダントを重ね合わせた時がありました。
 そしたら、なにやら謎めいた方程式「セクション33A2D17」という文字が浮かび上がって来たのです。アルカディアはそれを「ウォンダ関数」と名付けました。
 アルカディアの顔の前に突然、ホノグラフが現れて、紫の一点が輝き出しました。それから、回りの青い空間が徐々に輝く紫に侵食され、それからその紫の中から、赤い粒々が現れたと思ったら、それらが結び付き、紫の中心部が赤いコブのようになって行ったのです。

 この現象が起きてから、アルカディアは、それがハリやウォンダ、そしてユーゴが大事にしていた「極素輻射体」と同じ原理の動きだと確信していたみたいです。
 後々、僕に何度もこの現象の意味を説明してくれました。
 方程式「セクション33A2D17」はトランターです。その逆関数が「線の端」を意味するターミナス。
 赤い粒々は、第二銀河帝国の誕生。
 そして、ここターミナスから、今度は、大ブラックホールの先のトランターまで一直線を引いて、それをさらに先に伸ばし、銀河の反対側辺りに目当ての故郷の星があるとふんだのです。

 そればかりではありません。
 セルダン理論の根本は「自ら変移する」こと。
 この銀河の端の向こう十九万九千光年先には、紫に輝く小マゼラン星雲があるではありませんか!

 yactha john s. 『ミーターの大冒険』エピローグ 9「 そして 紫の星雲?」


草・然・丈

2021-07-11 10:26:53 | ポエム的宇宙
Chloe Chua
天才女子ヴァイオリスト
今に生きる我らの誇り

Vivaldi も雲の上から涙を溢すでしょう
我らが協同して
「人類」という福祉を高らかに合掌するのは
大いに許容できます

戦後
荒れ野原に響き渡る明日への飛翔の光
単なる音の調べと言うのには
西郷さんの石段の下の
傷痍軍人のアコーディオンを思い出す

しいて敢えて言うならば
憚りでも百円は痛かった

旨は要するに「旨」
四季とは
はじめもおわりも批評精神の対話に如かず
自問自答終わることなし

草・然・丈は
仏(ほとけ)とは、人に成りたることに如かず
問い続けること
それ
次を迎える人の意気地

令下
心を鬼にして
ガレージのシャッターを抉じ開ける
その形相(ぎょうそう)は大いに許容されて
憚れず

yactha john s. 「 草・然・丈 」

https://youtu.be/dacAUD8YhtA


スペクトラムな水晶体

2021-07-11 07:22:59 | ポエム的宇宙
梅雨明けを仄めかすような
黄色い花の一粒の滴り
朝のはじまりに弾ける
スペクトラムのヒカリたち

ケン・ウィルバーさんも瞑目して
天地の融合を知らせる

人の意識は時代を超えて波飛沫(しぶき)を増幅させ
もうすぐ
きらびやかな宝石たちの夢の調べを奏ではじめるだろう
でも地上はまだまだカオスで充ちている
依然として痛みや綻びが方々で見うけられる

僕も明日の数学の積分の試験を気にせず
躊躇う気持ちの湿気を拭い去り
イエスと共に一匹の羊を担う
透明な水晶体でありたい

試験準備も手につかず
もう気分ははすでに海浜公園の下の
砂地に立って
彼方を目指して風を送っている僕を描く
躊躇う気持ちは微塵もないほど

https://youtu.be/htzN-yq2arA

yactha john s. 「 スペクトラムな水晶体 」