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仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

ミーターの大冒険 エピローグ 第13話 「反ミュール」

2022-04-29 03:12:33 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 エピローグ 第13話 「反ミュール」

あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガール・ドーニックの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 ジスカルド・ハニスはミーターの巧みな誘導によって、ジスカルド・ハニスがジスカルド・レベントルフ由来の命名であることに気付かされ、オリンサスが今の携わっている図書館改造に真摯に向き合う決心をする。ハニスの外遊が始まろうとしている。が、第2ファウンデーション及びまだ隠されているもうひとつのグループに会合できるかは、未知数であった。
 彼のジャーナリストとしての直感は、まずイオス星のドース・ヴェナビリに焦点が当てられた。
 ドースはハニスを快く歓迎して再会に際してハニスがとるべき次の一手を教授する。ドースに会ったハニスは、「反ミュール」という不思議なグループがトランターのヘイム人の中に入り込んで、第2ファウンデーションの動きにある一定の干渉作用を及ぼして来ていることを明かす。
 ハニスはそれを聞いて、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。
 それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。

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ドース 先ほどお話いたしましたように、我が盟主 からは、あなたの将来いたすであろう尊いご行為のゆえに、あなたには肝心な真理は残さずお話しするように承っております。

 まず第二ファウンデーションについては、あなたの第一ファウンデーション(ハニスは、その政府から敵対分子と目され始めている)と期を一にして、以前の第一発言者プリーム・パルヴァーの最も安定期からの逸脱の時代を経験して来ています。 それというのは、

 あなたがご記憶されておりますように、Rミーター・ダリルの記憶装置から、アルカディア・ダリルの記憶を掘り出して下されば、現在のトランターのヘイム人の中に、「反ミュール」というグループが、徐々に活動をし始め、言うなれば、第二ファウンデーションとの融合に関わって来ているという事実です。

ハニス 反ミュール?

ドース そうです。現在の第25代第一発言者クィンダー・シャンデスは強く意識し始めています。彼は、安楽の世紀が終わりを告げ、最終的逸脱の時代が訪れ、その後、「銀河の大復興期」が突如として到来することを感じ始めているようですよ。しかも、今までのような「心理歴史学」を発展させ、その深化型の「微細心理歴史学」という形という点が重要です。
 彼はセルダン由来の極素輻射体を駆使して、「最終的逸脱の青の時代」が近づいていることを見いだしのです。
 「反ミュール」とは、いい得て妙です。
 あのミュールの「セルダン・プラン」を崩壊させる、その逆の動機で、「セルダン・プラン」を「完成」させるためのグループです。今、やっとこの銀河の表舞台に踊り出て来たということです。
 これを最初から気がついていたのが、ガール・ドーニックであり、ベイタ・ダリルだったのですよ。
 いよいよ、最終的段階に差し掛かっています。
 あなたのお仕事は、ミーターを助けて、この舞台の土台をつくりあげることなのです。
 あなたの政府も、苛立ち始めたのも、同じような理由からです。
 アルカディア・ダリルは、周到にこの準備を用意してくれましたわ。偉大な業績ですね!

 そして、さてさて、彼ら、ガイアの活躍が見ものですね!
 さらに言うなら、「紫色が、黄色とともに輝き出す」時期がいよいよ到来するんだわ!

※ラカーユによって新たに命名されたReticuli 座は、旧来の神話による裏付けがありません。それゆえ、新しい神話は、今を生きる私たち一人一人が、つくる必要があります。

https://youtu.be/G0CRPNRwWU0

yatcha john s. 『ミーターの大冒険』エピローグ 13 「 反ミュール 」


ミーターの大冒険 エピローグ 第14話 「マイコゲンの秘密」

2022-04-28 21:54:42 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 エピローグ 第14話 「反ミュール」

あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガールの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 ジスカルド・ハニスはミーターの巧みな誘導によって、ジスカルド・ハニスがジスカルド・レベントルフ由来の命名であることに気付かされ、オリンサスが今の携わっている図書館改造に真摯に向き合う決心をする。ハニスの外遊は、まずイオス星。そしてそこでドース・ドーニックにからトランターへと導かれた。
 
 ハニスはそれを聞いて、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。彼は今や、通常人間の世界には許されてない限界点を超えようとしている。
 ハニスは、イオス星でドース・ヴェナビリに会い、続いて、かつて天の川銀河の中央、中心都市、トランターに降り立った。果たして、彼らの感応能力によって、ハニスへの干渉のボーダーラインは、どの地点に設定されたのであろうか?ハニスの記憶はどこまで、どのように保持されるのであろうか?ハニスはアルカディアに続いて、単独人としてのボーダーラインに立っている。
 しかし、これらの神妙な邂逅は、いやがうえにも「青の世界から黄色と紫の未来へとシフト」して行くには通らねばならない欠くべからずの通過点なのには違いなかった。


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センター ジスカルド・ハニスさん、ここマイコゲン地区にある、金属という金属全部、あるいは利用可能な機械類、集積回路類は全部ご提供致します。ドースさんからの連絡で、快くご協力致します。なにしろ二つのファウンデーションともう一つのグループが一致して、暗闇からの銀河復興を成し遂げることが、われわれに課せられた唯一の願いなのですから。
 
ハニス リー・センターさん、貴方は何人目のリー・センターさんなのですか?

センター ハニスさん、あなたはそこまでご存じだったとは、驚きですよ。われわれは、現在は、農業輸出星ではありますが、銀河帝国崩壊後は、ニュー・トランターと農業生産物と金属類との貿易で補完関係にあります。
 では、ここマイコゲンの由来もご存じのはずですね。

ハニス いいえ、存じ上げません。マイコゲンの由来とは?
 何か銀河帝国の起源について、この場所と深い関係がありそうなニュアンスですね。

センター 今から1万1千年前の、銀河暦の初まりの1000年期について、なにも伝わっていないという状況のなかで、チャッター・ヒューミンという名前で、かの不死の従僕は、ハリ・セルダンをこのマイコゲン地区に陰ながら誘導して、徐々にではあるが、着実に、ハリの「心理歴史学」を、完成に向かわせていったのです。
 
 私は、100年前の第一発言者のような銀河を出回っての活躍はできないですけれど、いよいよ銀河復興の探索工作に出て行く時期ではないかと考えております。その具体的な行動を託せる次期第一発言者に譲りたいと願っています。
 そうして、第一ファウンデーションとの確執云々などの問題どころに拘ずり合っている場合ではありません。もうすぐ銀河復興に直接的な取り組みをしなければならないでしょうからね。
 それと同じように、極めて最近、様々な起源譚が妙に解き明かされ初めているのですよ。実は、「反ミュール」というグループが、最近われわれに干渉しはじめているのにも、なんらかの訳があるみたいだと感じています。

ハニス マイコゲン地区とは?

センター 正直にお伝えいたします。あなたには、ドースさんから、そうするように依頼され、わたしもそうすべき、と考えておりますので。

 トランター星がこの銀河のセンターを占める段階で、当初からこの星に入植したスペーサーという50もの星のグループの、中心星「オーロラ」に纏わる事実もセルダン理論の構築に大いに作用しました。その起源、オーロラ人の聖地がここマイコゲンなのです。われわれ第二ファウンデーション人の多くは、彼らの血を受け継いでおります。

 また、それにセルダンから300年目には、突如としてミュールが出現して、この銀河を席巻しました。そして彼は、順調に進んでいたと信じられていた「セルダン・プラン」の機能を停止させてしまいました。
 そのことが、皮肉にも逆説的に、その「セルダン・プラン」の真実を浮き彫りにしてしまったのです。
 ですから、今回のドースさんからのご依頼は、新しい時代の始まりのように思えるのです。言うなれば、最終的なその入り口なのです。

 是非とも、あなたハニスさんが、ミーター君やオリンサス・ダムさんとともに、これからの二者、いやもう一者を加えたグループとともに銀河復興の時代を作り出して頂きたいと願うものです。

ハニス なんと、ミーター君のことも、あなた方はご存じなのですね!ミーター君と、新時代の探索機能装置を作りつつあるオリンサス・ダムさんとファー・スター2世号には、いい土産をもって帰れるというものです、センターさん。

https://youtu.be/cUSl1dc_qCc


yatcha john s.


ミーターの大冒険 エピローグ 第12話 「ハニス、イオス星に往く」

2022-04-28 04:48:21 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 エピローグ 第12話 「ハニス、イオス星に往く」

あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガールの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 ジスカルド・ハニスはミーターの巧みな誘導によって、ジスカルド・ハニスがジスカルド・レベントルフ由来の命名であることに気付かされ、オリンサスが今の携わっている図書館改造に真摯に向き合う決心をする。ハニスの外遊が始まろうとしている。が、第2ファウンデーション及びまだ隠されているもうひとつのグループに会合できるかは、未知数であった。果たしてハニスの目論見は実現できるか?彼のジャーナリストとしての直感は、まずイオス星のドース・ヴェナビリに焦点が当てられた。

83
 ハニスさん。この場所にご案内いたしましたのは、他でもありません。生前のアルカディアが眠っている場所でもあり、そのアルカディアが彼女の生涯、夢にも見た因縁の場所だからですよ。ここにご案内すれば、わが盟主ダニールも、「さぞ、ハニスさんも、日頃の疑問も四散するのでは」と言ってました。

 ドースさん、その盟主って、もしや、「不死の従僕ダニール・オリヴォー」ではないでしょうね?

 おっしゃる通りです。ハニスさん、流石、元ミスター・ジャーナリスト!

 ちょっとした映像をご覧下さい。あなたに今後の期待をいたして。450年前にこの部屋のホノグラフをお見せいたします。
 そう、ウオンダ・セルダンの死の床の場面です。部屋の陰ですすり泣きしていますのが、恥ずかしい限りですが、「わたし」です。

 そうしますと、その時に、あなた様の隣には、例の「従僕」が!!

 ハニスさん、相変わらず、感が鋭いですね。ダニールから直々に指示されておりますことをお伝えいたします。
 ダニールはこう言っております。
 神妙にお聴き下さい。
 「ジスカルト・ハニスには次の銀河の命運は残念ながら見せられないが、わたしの盟友ジスカルトの役割を担って貰う、たぶん彼(ハニス)はこのことが彼の名誉だと察しできると十分確信する。
 あのプリーム・パルヴァーに協力したベイル・チャニス※の孫のジスカルドだからな。

yatcha john s .

※ トランター以外にも、第二ファウンデーションの拠点は存在した。その中でも、シリウス星系にもっとも近い星として、「コンポレロン」があげられるが、ここの人々はここが人類発祥の地と呼んでいた。ベイル・チャニス(Bail Channis)はプリーム・パルヴァーのもとから、後に、ダニール・オリヴォーによってコンポレオン(Comporellon )に匿われていた。チャニス(Channis )はコンポレロンのハニス(Hannis )の意味である。

 画像は、ハリ・セルダンを自分の機能停止を覚悟で、必死で守った500年前の美貌のタイガー・ウーマンのドース・ヴェナビリ。


ミーターの大冒険 エピローグ 第11話 「レアアース」

2022-04-27 20:57:57 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 エピローグ 第11話 「レアアース」

あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガールの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 ジスカルド・ハニスはミーターの巧みな誘導によって、ジスカルド・ハニスがジスカルド・レベントルフ由来の命名であることに気付かされ、オリンサスが今の携わっている図書館改造に真摯に向き合う決心をする。ハニスの外遊が始まろうとしている。が、第2ファウンデーション及びまだ隠されているもうひとつのグループに会合できるかは、未知数であった。

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ハニス ミーター君、「変移」とは意味深い言葉だね。
 『児童のための知恵の書』にも「日々新たなり新たなり」という人類の誕生の「人としての本義」の教えがあったのを思い出したね。
 そして移動とは「精神の冒険」であり、あえて「異種」の文化と親密になること、「新たな材料」をすすんで摂取することを忘れてはならないんだね。

 もうミーター君はアルカディアなしでしっかり独り立ちできるっていうことだね!

 ところで、ミーター君、オリンサスさんの仕事が今、頓挫してしまってる。
 ブック・フィルムのバーチャル化には大量な希土類元素が必要なのだが、ここターミナス星は皆無だから。この星の地盤は花崗岩が主だ。奇妙な星だな!
 オリンサスさんをなんとか助けたいんだ。
 
ミーター ハニスさん、それならトランターに山ほどありますよ。心配いりません。トランターには銀河全体から集積された貴重な鉱物が500年前から放置されたままですからね。レアアースが、トランターのマイコゲン地区にはレアアースの集積場所がありますよ。そこに行けばなんなく手に入るはずです。
 スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、リウム、ユウロビウム、ガドリニウム、テルビム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム
が今でもある、って記憶しています。

ハニス ミーター君、君がたまにロボットであることを忘れてしまってる。ハッハッハ!
 それにしても、今、全銀河を維持しているターミナスにないものが、既に過去の遺物であるトランターにあるっていうのは、大いなる皮肉だな!
 有難い。しばらく留守することになるね。ついでにニュートンに隠してあるファー・スター2世号の修理部品も調達してくるよ。

ミーター ハニスさん、ファー・スター2世号?

ハニス もう一つの探索もある。
 
ミーター もう一つの探索?
 
ハニス ミーター君、第二ファウンデーションともう一つのグループを!

yatcha john s.


Life

2022-04-27 04:19:10 | 壮大な宇宙史
夢と希望は陽電子から生まれる

陽電子を光らせるのはジスカルド
第零の法則はダニールが引き継ぎ
ハリが心理歴史学を完成させる
ウォンダは極素輻射体で遊び

いよいよガール・ドーニックはふくよかな顔つきでニヤリと呟く
「微細心理歴史学が有効だ」

500年後の未来よ
20000年前の人々よ

ファー・スター2世号に乗って
自分の規(のり)を超えよ

そのとき地球と銀河はお前のものだ
お前の手には紫の指輪が輝いている

それはよみがえりの命だ

https://youtu.be/3kjuJjOWVC4

yatcha john s. 「 LIFE 」