New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

島根江津・旅館ぬしや

2010-12-22 21:12:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 九州とお別れ。これから向かう島根への中国道は雪の心配があったので、広島経由で島根県江津市の有福温泉町に午後3時到着。ここの老舗旅館「ぬしや」には古民家を綺麗に改装したコンサート会場がある。島根県へは初進出である。

 まずは温泉に。家族風呂の一つはこじんまりしたヒノキ風呂、窓をちょっと開けて冷たい透明な外気と温かい湯の組み合わせ、一人で情緒に浸るには最高だ。

 食事はお客様と同じ豪華で芯の通った味わいの懐石料理をゆっくり1時間半かけて頂く。

 木と漆喰の組み合わせの古民家や蔵では、音響器材を使わず生音で演奏、という私のピア・トリオ。とりわけ今日の会場は、最弱音も強い音も会場の隅々まで聞こえるという素晴らしい造りであった。

 以前ここでコンサートを行ったヒノテルさんが、「次はぜひグランドピアノを入れて」と女将にお願いした故に入ったというグランドピアノは、京都のピアノ教師のご遺族から寄贈されたそうだが、年数がたっているはずなのに新品のような弾き心地である。

 素晴らしい音響の素敵な会場とピアノ、見た目も美しくおいしい懐石料理、大人のお客様・・・雰囲気の良い、まことに嬉しい演奏会であった。そして若女将と女将の気配りが館内全体をスッキリかつシャンと引き締めている。

 お客様の中には、昨年の北広島「美和東文化センター」へいらしてくださったピアノの先生や、ベース池田氏の母親の出身地である隣町から親戚の方などもいらした。


ぬしや玄関


玄関下にある竜のオブジェ


ロビーの喫茶コーナー


いくつも飾ってあった古い雛人形の一つ


自然のままの中庭




演奏中


客席の様子

以下、今日の懐石料理です

















女将、若女将と



福岡八女・カフェJBL

2010-12-21 23:30:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 雨に濡れた温泉郷の朝は、しっとりと落ち着いている。朝食後、湯につかり、八女市に出発。

 いったん福岡に戻り、私のオンライン販売のCDを店頭に置いている国内唯一のCDショップ「キャットフィッシュレコード」を訪問。それが前回まで福岡での定宿であったホテルから数mのところにあったので驚く。オーナーの深堀さん、ジャズだけの見事なコレクションで頑張っていらっしゃる。
 
 福岡で昼食を食べて、八女まで1時間。今夜のライブを後援してくれた「NPO法人八女べーゼンドルファー音楽祭」の事務局長・明永寺の調(しらべ)住職を訪問する。今回のツアー、これで4人目の音楽愛好家の住職である。

 今日の会場は、長年この地で根付いているライブハウス「カフェJBL」。アップライトピアノとドラムが揃っている。オーナーの平山氏自身も演奏家だ。

 「八女べーゼンドルファー音楽祭」の後援もあって満員のお客様。ジャズ好き、音楽好きの方々が多く、演奏中に嬉しい声援が飛ぶのも顔見知りの多い地元のお客様同士だからであろうか。ホットな夜となった。

 久しぶりの盛況なライブにオーナーは感動のあまり涙している。調さんもご満悦の様子。そして今回のライブ開催のきっかけとなった牛島さんや旧大内邸の田中さんらも喜んでくださってうれしい出会いの八女であった。

 「八女べーゼンドルファー音楽祭」の今後の活動に期待したい。来年の再会を約束してお別れした。


キャットフィッシュレコードの深堀さんと


カフェJBLの前で


八女べーゼンドルファー音楽祭事務局長で、明永寺住職の調氏と




演奏風景


客席の様子


カウンターの向こうにいるのが、オーナー平山氏


皆さんと記念撮影


佐賀武雄温泉・東洋館

2010-12-20 23:06:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 主催者から「周囲に何もありませんから」と言われたというので、食料を福岡のダイエーで買いこんで、佐賀県へと向かう。1時間で到着。

 「東洋館」は1300年の由緒ある武雄温泉郷にある創業380年の旅館だ。ここで宮本武蔵が五輪書の構想を練ったという由来のある旅館だ。

 「母娘で経営している、こじんまりした宿」という印象とは大違いで、驚く。周囲にも大きな旅館が立ち並ぶ。それでも「うちは小さいので」とおっしゃるやさしそうな女将、若女将もテキパキと物事を進めている。二人とも温泉の効用で肌が白く、つやつやしている。

 すぐ近くにある楼門は東京駅を設計した辰野金吾氏のデザインだ。

 グランドピアノのある洒落たカフェが演奏会場。ここに子ども連れの若い家族から年配の方たちまで80名のお客様が入り満員となる。ワインやコーヒーを楽しみ、音楽を聴く皆さんの笑顔が嬉しい。


サービスエリアのオブジェは焼酎差しであった


12月というのにこの暑さ!


武雄温泉桜門


武雄温泉桜門2


東洋館の中庭


東洋館内のアンティーク家具と県内作家の作品


東洋館内


日本一の大きさという陶柱


東洋館の玄関


客席の様子。見えないけど左側はもっと奥の方まであります




ピアノの手前に壁があって、ピアニストは写せません


会長、女将、若女将と


鹿児島県指宿・薩摩伝承館

2010-12-18 23:24:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 鹿児島県・指宿まで2時間、昨年に引き続き、想像を絶する巨大な温泉設備の整った「白水館」に隣接する「薩摩伝承館」での演奏。

 昨年副社長だった下竹原さんはこの秋社長には就任され、さぞお忙しい毎日と思われるが、今年も暖かく迎えてくださった。
 
 昨年は伝承館内にあるイタリアンレストランでの演奏だったが、今年は「維新の間」に2百名のお客様が。高さ10mもあるような高い天井の広い室内に、この日の為にステージが用意され、グランドピアノが搬入されている。

 ゲストには16日に演奏した鹿児島市内のジャズクラブのオーナー、リレットさんがサラ・ヴォーンやベティ・カーターを思わせるダイナミックでリズム感の良いスキャットを加えて数曲、唄ってくれた。

 演奏後はおいしいイタリアンディナーをごちそうになり、温泉にゆっくりつかる。


農家民宿「后寿慶の森」のお母さんと。昨日のコンサートも来てくれました。




到着後すぐにポスターと


維新の間に通じる廊下


客席はこのように作られていた


こちらは宿泊先の白水館ロビー


夕暮時の伝承館




リレットと












客席の様子


維新の間にて