New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

熊本あさぎり町・やったろ館

2010-12-17 23:02:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 途中、人吉の「森のホール」を訪問。オーナー小川さんのこだわりを感じさせる木造のホールは、演奏会の他ギャラリーとしても使われている。

 ホール入口は小さなお店になっていて、これまで展示会を開催したアーティスト等の作品が販売されているし、奥の喫茶室では健康的で美味しい食事やコーヒーを提供している。

 いつかここでの演奏を実現したいですね、と小川さんと話をし、ランチとコーヒーを頂いてから人吉の古いお茶屋さん、立山商店へ。

 立山商店の一角は古い建物が並び、味噌蔵見学などもできてタイムスリップをしたような町並みである。ニューヨークではなかなか手に入らない番茶をたくさん仕入れて、いざ、今日の演奏地・あさぎり町へ。

森のホールにあった瓢箪のランプシェード


立山商店内にあった球磨焼酎の数々


立山商店内にあった十二支の人形と茶器


立山商店


こちらはみそ、醤油の釜田醸造


 あさぎり町の「やったろ館」は、米蔵だった石倉を改造して作られた会場で、普段は町の人たちが公民館のように使用したり、子どもたちがクラブ活動の合宿に使ったりしている。

 そんな地域の人たちにとって身近な場所での演奏は、昨年に引き続き2回目。昨年は全席にテーブルを配置して飲みながらの演奏だったのが、「もっときちんと音楽を聴きたい」という声に応じて、前方は椅子席、後方はテーブルで飲みながら、というしつらえになっている。

 子ども連れ、若いカップル、年配の人たちまで町の人々で一杯の会場で、ミュージシャンの間近で演奏に耳を傾ける人、後方で一杯やりながら楽しむ人、と各人各様にジャズの調べに酔っている。クリスマスの電飾が綺麗だ。


 演奏後は町営温泉に直行、宿泊は農家民宿后寿慶の森(こじゅけいのもり)である。


これがやったろ館






手元が見えないけど、エレピを弾いています


客席前方はこんな感じ


客席後方は一杯やりながら



鹿児島・リレット

2010-12-16 23:27:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 今日でドラムが福森康から長谷川明彦にバトンタッチ。送り迎えをするために福岡空港へ。博多駅から三上は単身、電車で鹿児島中央駅へ。九州新幹線のシートは家具のようで、きれいだった。

 長谷川、池田は福岡空港から車で4時間かけて演奏地のジャズクラブ「リレット」に到着した。

 広い公園に面した店内、リレットの娘さん・エミリーが歌で参加。澄んだ歌声は母譲りのようだ。

 ジャズ好きの方からはリクエストもあり、またクラシックピアノの先生には「ジャズは自由で、次の展開が予想外だったりして面白いわね」との感想を頂けて嬉しい。




九州新幹線の家具のようなシート


ゲスト歌手はエミリー



福岡筑紫野・風のくら

2010-12-15 09:25:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 宿泊先ホテルの福岡市内から30分。「風のくら」は古民家を改造して、実にモダンに変身させる住宅建築会社ハウスランドのモデルハウス。ここにピアノを入れ、今後は小さなライブ空間としても活用していこうという趣旨である。

 室内の各所に年月と共に円熟した木材と新しい建材との融合が見られ、お洒落なデザインとなっている。外の緑が見えるお風呂は、さぞ気持ち良く入浴できるだろうな。

 ハウスランド社の会長の名前が私と同名、三上邦比古(みかみくにひこ)さんなのであった!そして今回窓口となってお世話くださったのが弟さんで社長の三上信比古さん。

 今日はとても寒かったのに、満員のお客様。玄関外では暖炉に火がたかれているので、外でお酒を楽しみながら聴いている人たちもいる。

 料理コーディネーターである三上兄弟の妹・鈴代さんを始め、スタッフ手作りのしし汁とおにぎり、漬物等の出された食事も、コーヒーやお茶も美味かった、のは料理の腕前に加えて「この土地自慢の美味い水」が豊富だからだ、という。お客さんにもしし汁でがふるまわれ、十分暖まって開演を待ってくれた。

 50年の歴史あるピアノが、抜群の音響効果をあげるように設計されている高天井の室内に快く響く。

 今日が最後の演奏で明日東京に帰る福森康。彼のドラムは風のよう、バラードでは優しく包む「そよ風」、テンポのある曲になると歯切れの良い鋭角的な「つむじ風」、でも決してピアノの音を邪魔しない。


これが「風のくら」


玄関にて


会長・三上邦比古さん、社長・三上信比古さんと


入ってみたくなるお風呂


電気のスイッチは陶器製


みごとな天井の梁




演奏中


MC


客席の様子


お客さんの帯は音符柄


NYの知人、川瀬さんご一家と


終了後美味しいお茶で一服


会長の三上邦比古氏から説明を受ける


記念撮影



福岡朝倉・時季のくら

2010-12-14 00:31:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 長崎から4時間、福岡の朝倉市に到着。暖かい冬である。

 「時季のくら」は庄分酢の経営するレストランである。周囲の自然と調和した最高に素敵な建物は著名建築家フランク・ロイドの作品を思わせる。

 昨年はここで「飲む酢・ゆず」を購入、ニューヨークで大切に飲んだ。

 今年も実に美味しい食事、音楽と共に皆さんに楽しんで頂けたようだ。

 高橋社長の「良い原料を時間をかけて醸造した酢造り」というモットーは、「ジャズ・ミュージシャンは時間をかけて熟成すべき」という私の考えと一致する。レストラン全体に手を抜かず、真摯な姿勢でお客様に対する、という主張が貫かれている。

 さて今日は七尾の「J・Road」で知り合った発明家である大瀬九一博士考案の音質向上シール」を貼って頂いた音源モジュールを使う。音質が鮮明となり、力強さが加わったようで効果がある。CDプレーヤーなどの音質も向上するというから、これはすごい発明に違いない。


今年は長崎も「竜馬伝」効果があったそうだ

以下、写真ではすべてが伝わらないが、この素敵な建物のショットをいくつか。。。











これはレストラン隣の建物






帰り際に店内のクリスマスツリーの前で

長崎・水辺の公園レストラン

2010-12-13 00:05:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 今回で5回目の長崎コンサート。会場の水辺の公演レストランはホテルから歩いて3分。

 午後1時半からの1回目は雨にもかかわらず満員。午後7時からの2回目のコンサートには、会場の定員以上のお客様が。

 これもひとえに「前回よりも一人でも多くの方に音を楽しんでもらいたい」という尾上さんと実行委員会のメンバーによる並々ならぬ努力のおかげである。感謝。

 それにしても長崎は雨が多い、5回のうち3回までが雨である。リクエストも「長崎は今日も雨だった」なんて声もあがった。

 しかしここの皆さんは、雨で「行くのが面倒になる」のではなく、「窓外の枯葉を眺めながらの、雨の午後のコンサートも風情があって良い」とおっしゃる。

 本当に一年に一度のこのコンサートを楽しみにしてくださっていることを実感する。

 そして、早々に来年のコンサート日程まで決まってしまった!
 
 打ち上げでは、秋に体調を壊したが復帰して参加できたというN女史の手作りチラシ寿司もふるまわれた。

 新たに参加した若い方たちにも喜んでいただけたようでうれしい。




窓外の様子1


窓外の様子2


夜の会場は満杯


打ち上げ1


打ち上げ2