土の音(食育のグリーンノート&土の音工房)

「食と健康セミナー」(食養料理教室や講演会)の開催中。
「土の音工房」で、オカリナ製作販売・演奏・教室(初心者~)を主宰

生活技術の粋(すい) と イノチの連鎖(^^)v

2016-02-15 | 食と健康
生活技術の粋(すい) と イノチの連鎖(^^)v

夜が明けて

針を通しつ

今日の夢♪

富山で講師をしていたオカリナ教室生から突然の電話があり、送ってきた大きな段ボールを開けると、隙間なくキチンと畳んだほぼ新品の衣類がドッサリ(゜ロ゜)

中でもお気に入りでスペイン研修でも着た黒のジャケットを久々に着ようとするとボタンがゆるゆる~(*_*)

中学家庭科の時から使っている裁縫箱の古い針に糸を通しつつ、横井庄一さん小野田寛郎さんを思い出す。

二人とも 太平洋戦争終結後30年近く日本に復員できず、外地で衣類の裁縫から野外での食糧調達や調理等々、自活の全てを実践した。

頂いた衣類を大切に直して今日に活かし夢を描くのは当然(^^)v
機械万能、使い捨てと飽食を謳歌する架空の豊かさは続くだろうか…

生活技術の粋(すい)を伝える事こそ、自然なイノチの持続的な連鎖が可能になるのでは!

地球環境時代に古くて新鮮な「応量器(おうりょうき)」

2016-02-15 | 食と健康
地球環境時代に古くて新鮮な「応量器(おうりょうき)」

僧などが食事に用いる、入れ子にできる、大きさの違う鉢、箸やさじが一組になっている器の存在をご存じだろうか。

入れるものの量に応じた大きさの鉢を用いることから「応量器」の名があるという。

托鉢(たくはつ‥米や金銭を乞うて歩く修行)にも用いるもので、古くは、鉄鉢(てっぱつ)、また 禅の宗派によって、持鉢(じはつ)や自鉢(じはつ)、或は 応器ともよび、大きな器に飯(粥)を受け、定められた器に汁、香菜(こうさい=漬物)、副菜を受ける。

かって 材質は鉄または土が本則とされたというのは、想像に過ぎないけれど、鉄や陶器なら時間を経た食物のお布施でも火に通すことが…。

よく知られる入れ子人形の マトリョーシカのルーツに驚いた。
箱根ろくろ細工の“入れ子七福神”をロシア人修道士が自国に持ち帰り、ろくろ師によって1890年に初めて作られたものという。

さらに、入れ子七福神を辿ると 1844(天保15)年頃の挽物細工“十二たまご”が元。その源流が“応量器”であるとの説が信憑性に篤い。

日本の木造文化と空間や素材の無駄のない活用、食文化を含めた もったいないの心、簡素なライフスタイル…今の時代に欧米から日本文化に未来のヒントを求めて来る人たちが後を絶たない理由が見えるようだ。

写真の、三つの応量器で戴く 玄米ごはん・具沢山の味噌汁・漬物 をよく噛んで、満腹・幸せ感は十分(^-^)
最後にお湯を戴き、漬物をたわしのように回して洗い、布で拭いてご馳走さま。

金沢市の曹洞宗大乗寺に暫く入門させてもらった二十歳代の時は、夕食に六品ほどあったかもしれない。充実体験だった…けれど、「あれっ♪小さな帆掛け船で太平洋を航く時の食生活に似ている」と感銘した思いは今なお新鮮だ。