組織社会に於いて、『ソーシャル・キャピタル』を活用し、人々を繋げ、思いを語り合い、新たな関係性を創造してゆく「ソーシャル・プロデューサー」と「ソーシャル・デザイナー」!
これからの時代は、組織社会で働く人々の幸福感を高揚させる「場」をプロデュースし、人間社会の中で「社会時間」や「組織時間」、そして「交流時間」や「自由時間」の基本設計をデザインし、働く人々のモチベーション力を意志力にまで押し上げてゆく「ソーシャルデザイン・リーダーシップ」を持つリーダーが求められています。
さて、そもそも論ですが、『ソーシャルキャピタル』とは、社会・地域における人々の信頼関係や結びつきを表す概念です。
抽象的な概念で、定義もさまざまですが、『ソーシャルキャピタル』が蓄積された社会では、相互の信頼や協力が得られるため、他人への警戒が少なく、治安・経済・教育・健康・幸福感などに良い影響があり、社会の効率性が高まるとされています。
直訳すると『社会資本』となりますが、インフラを意味する「社会資本」とは異なる概念で、『社会関係資本』されています。
私は、「ソーシャルキャピタル」とは、人々が交流する「場」に価値を認めて「資本」とみなす概念だと解釈しています。
ヒューマンキャピタルが「個」の資本とすればソーシャルキャピタルは「個々の繋がり」資本とも言えます。
人々が集まりコミュニティを形成すれば「知」がブレンドされて新しい価値が生まれます。
ブレンドの仕方で「知」の味わいや香りも異なりますが、価値創造に繋がる無形「資本」として注目されています。
「ソーシャルキャピタル力」の高い組織は、風通しが良くワイガヤ活力のある組織、とも言えるのではないでしょうか。
また、SNS自体もソーシャルキャピタルです。
FBやTwitter のように何億人ものネットワークは大きな価値を生み出しますし、オープンソースの世界は、対価を求めない「知」のソーシャルキャピタルとも言えます。
私は、「ソーシャルキャピタル」価値の源泉は、人間ネットワークであり、人間ネットワーク力を高め価値創造に繋げでゆく為には、それぞれのオブジェクト単位で、参加者にとっての「内発的動機付け」が必須要件になると思っています。
そして、「ソーシャルキャピタル」は、本来トップマネジメントが最重要視すべき経営に不可欠なクリエイティブリソースであり、「事業ビジョン」を語る前に、組織を支え価値を生み出す人々たちの「心の想い」に目を向けた「人心・人本ビジョン」として従業員にわかりやすく語ることが大切です。
私が考える「人心・人本ビジョン」とは、「人事戦略」とは異なる概念です。
「人事戦略」とは、どちらかと言うと、働く人々を「管理・監督」して経営側の思いに合わせるように仕向けるもの!とのイメージがありますが、「人心・人本戦略」は、働く人々を管理するのではなく、自律的に価値創造意欲を高める「人間価値経営」とでもいうイメージです。
キーワードは「ハピネス」!
幸福感を持って暮らせる社会の実現と、組織社会との関係性に於ける「組織時間」と「プライベート・自由時間」とのウェル・バランス!が大切です。
「働き方改革」で問われている事は、働く人々の幸福「場」つくり!ではないでしょうか。
意識変革は簡単ではありませんが、誰かが汗をかかなくては何事も変わりません。
今こそ、「場」つくりプロフェッショナルの出番です。
一組織単位での取組には限界があります。
「場」つくり(総務人事FM等)ネットワークの力を高めることが重要です。
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