ファシリティマネジャーは、自身が属する組織の「為」だけに機能すれば良いのでしょうか。
株式会社組織のガバナンスは、取締役相互にパワーバランスがとれている時には健全に機能しますが、代表取締役社長が「上司」意識のある(社員から昇進した)取締役は、牽制機能を果たす事は中々難しいものです。
ましてや、使用人社員の立場であるインハウスファシリティマネジャーからは、経営陣(特にトップマネジメントマネジメント)対し「意見・進言」する事は、真意が伝わらない場合「経営批判」的に捉えられかねません。
その結果、良かれと思って意見した事が、その後の自分自身の仕事環境に大きな影響を受けるのが「組織」です。
組織で働く多くの社会人は、そうした「日本の社会風土」を知っていますから、軽々に「義」を「発言」する事を控えてしまうのが社員心理です。
でも..... 組織に「雇用」されていたとしても仮に、トップマネジメントが「真理」にそぐわない経営スタイルを採るケースや、働く人々が元気にワクワクして働けない状況となっている場合、誰も改善提案や進言・意見をせずに黙って耐えるだけで良いのでしょうか。
私は既に組織を卒業しましたが、組織社会に対し感じている事があります。
インハウスの現役FMプロは「組織」とのアライメントが大切ですが、独立役員待遇のインディペンデントFMプロ(組織に雇用されるのではなく、社外からプロフェッショナルアドバイザーとして機能する役割) は、「真理」を見据え「社会」とのアライメントをとりながら、「組織(経営)」貢献してゆく「大義」を持つことが大切...と思っています。
また、世の中「オープンイノベーション」が話題です。
組織を超えた社会知の繋がりが、人間社会をより豊かにしてゆく活動とも言えます。
組織論理に制約を受けない「知」の交わりをプロデュースしてゆく社会「場」創り!これもインディペンデントFMプロの役割だと思っています。
そして、企業の社会的責任(CSR)!
寄付や慈善活動協力も大切ですが、本来のCSRは、自社社員を含め、社会で働き暮らす人々全てに対する「幸福」社会の実現こそが企業の責任であり、その企業の経営者に課されている筈です。
その実現支援をする役目もインディペンデントFMプロ!
社会の大義を意識したプロフェッショナル・ソーシャル・ファシリティマネジャーが求められる時代になっています。
でも、誰がこうしたミッションを担うべきなのでしょうか。
私は、組織を卒業したFMプロフェッショナルの方々が活躍できる「場」と思っています。
ライフシフトの時代です!