ハッピーライフ デザイン

幸せな人生をデザインしてゆく「羅針盤」ブログです

進化系「コミュニティ・オフィス」を考えてみるシリーズ     その5 オフィスは組織別単位で使うもの! だけなのでしょうか⁉︎

2021-03-30 11:06:00 | 日記


社会の常識として、オフィスの区画は「共通目的」を持ってスペースを使用する、同一組織や人間集団が、他の組織や外集団とは隔離させて、限定された人々により利用されるものとの思い込みがあります。

「〇〇会社のオフィス」には、関係者以外は立ち入る事が出来ません。 それは、オフィス内には、有形・無形の「営業機密」や「秘密事項」が存在しており、関係者以外への機密事項等の漏洩を防止する事が一つの理由です。 また、自組織が不利益となる「情報」を社外に流出させない為の防御策、要すれば、物理的なスペースへの「情報セキュリティ管理」も大きな理由の一つです。まぁ、ネットワーク社会では、物理場より、デジタル場のセキュリティ管理が重要である事は言うまでもないことですが!

また、同一組織内でも、「関係者以外」に情報を開示しないケースもありますよね。この意識や光景は、当たり前であり「疑問」にも思われていないケースが多いのですが、ちょっと視点を変えてみると、組織自体の情報資産管理へのセンシティブな思い込みが、組織の「意識サイロ化」を助長している側面も否定できません。

こうした意識風土は「隔離型オフィス」を志向させる傾向がありますが、一方ではオープンイノベーションを志向したオープンオフィス概念も併存している社会の中で、オフィスの在り方を考え直して見ることも必要です。

果たして、働く場所としてのオフィスは、同一組織の関係者だけが集い、空間を占有し、時間を共有することだけで「機能」を果たしていると言えるのでしょうか。
私自身は、この問いに対する社会意識の顕れが、組織社会の共創志向やオープンイノベーション期待感を背景として、「コ・ワーキングスペース」型のオフィス提供事業が拡大しているのでは!と感じでいます。

でも、現実的には組織社会側の「期待価値」を充足させるまでには至っていないように映ります。それは、組織社会側が保守的なオフィス概念から脱却できていないことも理由の一つかもしれません。
では、どのような道筋を示せば、コワーキングが意味をなす「未来型オフィス概念」への進化適応が促進されてゆくのでしょうか。

-続く-

進化系「コミュニティ・オフィス」 を考えてみるシリーズ    その4 「オフィス」はワーカーが管理される「仕事場」でしょうか⁈

2021-03-29 13:55:00 | 日記


一般的にオフィスとは「働く場所」と認識されていますよね。

組織社会では、社員等(正社員、期間雇用社員、派遣社員、業務請負・委託社員など)を、組織が定めた「働く場所」に出社または集合させて「仕事」に従事してもらうのが常識的概念です。

そして、集う人々の働き方の形態やミッションの違いはありますが、組織に共通している点は、社員等の「仕事貢献」への期待であり、組織は社員等の「貢献」に対して「報酬」を支払う構図がそこにあります。

この組織意識の背景には、「報酬」の妥当性を評価し、「価値創出活動」が適正になされているか、そしてその行為・行動が、組織価値の向上と発展に資するものでもあるかの「判断」をするために、組織側が、働いている人々を「管理・監視」する意識構造が定着しています。

それ故に、働く場所としてのオフィスにおいて働いている人々は、上司(経営管理職階層)から「管理・監視」されるのが仕方なし!と思い込まれているのではないでしょうか。

就業時間(例えば9-17時)内では、働く誰もが、暗黙的に「仕事モード」を強要されており、就業時間中に私事をしていたり、ぼーっとしている時間は「サボタージュ(いわゆるサボリ)」と見られてしまう「組織の目」があります。 

もちろん、ルーティン仕事やエッセンシャルワークに従事している時には、自分の仕事に専念する事は当たり前ですが、創造的仕事や感性仕事など、いわゆるクリエイティブワークに携わっている人々や、エッセンシャルワーカーにとっても、ちょっとした隙間時間にリラックスワークをするのは、ある意味誰もがやっている事です。
人間は、ずーっと超集中状態でいる事などできませんからね。

管理職たる上司は、働く人々を、サボリ管理監視するのではなく、オフィスでの意識空間を、働く人々の創造力を誘発させる「心知の交流場」として、また、「暗黙知のスクランブル交差点」的な「形式知の創発場」としての企業等組織の「場」つくりをしてゆくことが求められます。

更に、人間集団としての組織が醸成してきた「良き文化や風土」は継承しつつ、「悪しき慣行や文化」そして体育会気質的な「根性風土」は適正に改善してゆく事も、管理職のミッションではないでしょうか。

組織のリーダーや企業等経営者は、働く人々が集うオフィスを「新価値共創に向けた実験場」としての視点を考慮しながら、働く人々が「遊びの如く働く」、謂わば、ホモルーデンスの集合としてとらえ、「創造性を高める幸福なオフィスの在り方」を探求してゆくことが私は重要と思います。

-続く-

進化系「コミュニティ・オフィス」を考えてみるシリーズ  その1

2021-03-28 20:41:00 | 日記


新シリーズのスタートです。
「未来のオフィスの在り方」を、私流に提言してゆきたいと思います。

第一回は、
「ワーク・トランスフォーメーション」(WX)!

日本社会では、「仕事」に対する意識と「働く事」への向き合い方が少しずつ変わり始めています。

人命との引き換えに、「働き方改革」の社会気運が高まり、2019年4月1日からは、現代労働事情に即した「労働関連法規」が見直しされ、「労使双方」にとっての「働くことの意味と意義」を再考させてゆくきっかけとなっています。

中でも、長時間労働の問題は多くの組織に影響を与え、日本の社会意識の象徴ともいえる「勤勉さ」を超えた「働き過ぎ」問題が改善の兆しが見えていたところに新型コロナウィルスが人類に試練を突きつけました。

コロナパンデミックは、社会意識を劇的に変えることとなり、人々の経済活動のスタイルや社会常識感を変えてゆく変節点となり、働き方自体も大きく変わり始めています。

オフィスに出社して、長時間労働を強いられていた時代から、新型コロナ感染を制御することを目的として、オフィスに出社しない「在宅テレワーク」の働き方が定番化しました。

一見、良かった!

と思われたこのシステムも、働く人たちの在宅執務環境問題や、心身疲労などの精神的負荷、そしてオンライン仕事の限界が露呈しつつあり、単純在宅テレワーク・リモートワークの見直し気運が醸成されつつあります。

社会では、サードオフィス構想やワーケーション・ワークスタイル、そしてコ・ワーキングやコ・クリエイション型シェアオフィス、そしてバーチャルオフィスなどに代表される、多様でフレキシブルな仕事スタイルに移行始めています。
私は、この流れを「ワーク・トランスフォーメーション(WX)」と名付けました。

この結果、「決められた時間と決められた場所で、人間が集合し交流しながら働く場所」としての「オフィス」の在り方や価値評価が大きく変わり始めています。

一部の企業経営者は、WXとデジタル・トランスフォーメーション(DX)を掛け合わせれば、「物理場リアルオフィスなどなくても、在宅ワーク等を組み合わせて仕事はできる」との経営判断する企業経営者もいます。

資本主義下の経営者にとって、「オフィスの費用」は、「大きなコスト」との意識を持つ傾向があります。「コスト削減」に直結するオフィス空間スペースを減床させる「誘惑」に、多くの経営職階の人たちは直面しています。
既に、現行オフィススペースの面積を半減させる方針を示している大手企業もあり、日本社会での「オフィスの概念」は正にパラダイムシフトの渦中にあると言えます。

果たして、この潮流は私たちにとって良いことなのでしょうか?

日本社会や人類にとってウェル・ビーングを醸成し「幸福な社会」や「幸福な組織」、そして「幸福な家庭」をベースに、全ての働く人々にとって「幸福で豊かな人生を体感できる社会」を共創してゆくことになるのでしょうか。

本シリーズでは、この「問い」を考えてみたいと思います。
今まで社会が思い込んできた常識感の中で、オフィスの在り方、そしてオフィスを利用する人の視点から、先ずは、人生における「働く」と「生きる」を人間の在り方を考えてみたいと思います。

-続く-

進化系「コミュニティ・オフィス」を考えてみるシリーズ    その2 オフィスの在り方と人間の在り方 「働く事」と「生きる事」 

2021-03-28 14:22:00 | 日記


「オフィスの在り方」を考えるには、「働く人々」の意識を慮り「人間の在り方」を考える事が大切です。

言うまでない事ですが、オフィス機能の一つは「働く」場所です。
そこで「働く」のは人です。
組織とは、人が目的を持って集まる概念的な「器」であるとともに、人が相互知的交流を通じ「集合知」をを創り出し、イノベーションや付加価値を創出してゆく「場」です。

「場」に集う人々が「働く」とは、人間が持つ「脳力」や「能力」である「付加価値創出力」と「新価値創造力」の創発的活動により、幸福社会を希求し実現してゆく行動、行為です。

私は、この「行動・行為」をベースとした活動は、人間が人生を「生きる事」そのものしてとらえてみると、仕事で「働くこと」と、日常の暮らしや生活してゆく事、つまり「生きる事」は、人生の中で同じ時間軸でとらえるべきと考えています。

「働き方改革」とした、過剰労働の是正化の流れの中で、適正な仕事時間と暮らしの時間を「均衡」させる「ワークライフバランス」なるコンセプトが社会に浸透しつつあります。
でも、「仕事時間」と「生活時間」が明確に区別出来ない働き方をしている方々も多く、「仕事時間」と「生活時間」を「調和」させてゆく「ライフ&ワークハーモナイゼーション」との認識をすべき時代の流れを感じています。

この視点で、「オフィス」を考えてみると、働く為の空間・時間に限定された「仕事場」だけではなく、人間が充実して豊かな人生を創造してゆく為の「人生の暮らし場」的な観点をもあって良いのではないでしょうか。

ただひたすらに「働く」を問うオフィスではなく、暮らし時間の中での「遊びとゆとり」を意識しながら「活動」する「仕事場所」としてのニューオフィスコンセプトがこれからの時代に問われてくると予想しています。

- 続く-