「ワーケーション」を社会システムとして実装定着させてゆくには、さまざまな視座で考察してゆくことが必要です。
1.法令や社会制度等「公」の視座、
例えば、労働関連法規や税法解釈、社会保障諸制度との関連を整理し、社会システム化するのに「制約・制限・不可」となる課題を認識すること。
この作業には、弁護士をはじめとすると「士業」の専門家の関与も不可欠です。
2.組織・団体等の視座
「就業規則」を始めとした規程類は、法令遵守された体系の中で、組織等の「経営方針」が反映されています。
経営側(雇用者)は、上記1の視座を踏まえながら、組織で雇用されて働く人々(各種社員・職員、従業員、労働者等さまざまな呼び方がありますが...) が、それそれの「人生時間」を適正かつ的確にセルフデザインし、ハッピーライフを実現することで、仕事でも「最高のパフォーマンス」を発揮できる「やる気創出経営」の在り方を人事部門が事務局となり真剣に検討してゆくことが必要です。
3.働くことの再定義と「個」の視座
組織等に「雇用」されて「働く」人々、そして個人事業者(フリーランス等)や家族・小規模経営者などは、全て「価値創造活動」に従事・関与する『人間』です。
何を今さら!の話で当たり前のことです。
人間が「働く」とは!
私は、人類一人ひとりが、心豊かにわくわくした人生時間を過ごしながら、家族や仲間、友達、そして親しい他者との交流を通じ、社会(コミュニティ)生活を豊かに、そして幸福意識を醸し出してゆく「物」「事」「機会」そして「夢」を創り出す「価値創造活動」こそが『仕事』の本質と思っています。
人には、それぞれの「得意と分」がありますから、分業・分担は不可欠であり「協業・協働・共創」してゆく合理的な「手段と器」が「組織・集団」ととらえています。
「個」は「組織・集団」に支配管理される!と思いがちですが、本当にそうでしようか。
雇用者も被雇用者も同じ「人間」です。
人間の尊厳は平等ですから、「ワーケーション」を考察する上で「個」の視座はとても大切です。
以上の3つの視座を軸としながら、派生的な視点、例えば「資本主義の視点」「SDGsの視点」「教育の視点」「福祉の視点」...などを、学際融合と知者の融合・統合をプロデュースし「社会システム」として実装してゆく志向も「ワーケーション」思考といえるかもしれません。
-続く-