階段島シリーズ最終巻の本書で大地は階段島を去る。窓の明かりが灯り「僕、やっぱり挨拶をしてくるよ」って言葉。なんだか一番感動した。でも、大地が階段島を去っても真辺は諦めない。その後は群青を憧れ続ける七草と、壊れたように真っ直ぐな真辺とが何度も何度も魔法のシミュレーションを繰り返す。安達も時任も呆れ果て、堀も諦め気味に我儘になる。いったいどうやってこの話を終わらせるのか心配になってきた残り7ページで時は進み終わりが告げられる。理由は語られない。ただ、消えた青を永遠に求め続ける物語だけが残ったのだろう。