ピュアな少女や少年の心を綴った5つの話。読んでいて、いつの間にか別の人の話になり、2人がそろった時に、やっと意味がわかってくる。そんな小説たちでした。面白かったです。
カエサルは3月15日暗殺される。大混乱の中、暗殺集団のブルータスとカシウス、カエサルの友人キケロ、カエサルの副官アントニウスとエジプトの王女クレオパトラ、そしてカエサルの意志を引き継ぐオクタビアヌス。様々な人たちの思惑が交錯する。結局はオクタビアヌスを後継者に選んだカエサルの勝利であったようです。
それにしてもカエサルの寛容さとは打って変わってオクタビアヌスはカエサルを引き継ぎつつも時に偽善的になり、また、非情になる様は爽快でありつつもどこか悲しい。
天国の本屋の映画の原作。恋する花火と未完の曲。天国と現実での二つのストーリーは最後に一つになり。
泣いた赤おに
椿姫
しろいうさぎとくろいうさぎ
ジンジャーブレッド・レディ
モデラート・カンタービレ
宗介と御米の日常から始まる。弟の学費に関する叔父との交渉を放ったらかしにし、積極的な行動を避けて生きていく宗介。後半になって、子供を何度も失った過去の話があり、また、学生時代の親友安井との関係の話があるが、肝心なところはぼやかされて何があったのかはっきりしない。近所に住む坂井と親しんで付き合うようになるが、心の底からは打ち解けない。坂井から安井がモンゴルへ行った話を偶然聞き、心を乱した宗介はそのことを誰にも言わずに寺の門をくぐる。そして、何も得られず帰ってきた宗介と御米との日常で話は終わる。
ついに人間シリーズ終わり。クビシメロマンチストの裏側を描いた作品。いーちゃんが大活躍するのかと思いきや、かの戯言遣いは出てこない。なんだよそれ!七々見奈波が初登場だが意外と普通なのにもガッカリ。あの頃から8年後ということらしいが、それがなんだというのか?なんともしまらない終わりでした。
S&Mシリーズ第5弾。またも不思議な箱と密室に取り憑かれた萌絵が研究室の院生や警察を巻き込んで謎に取り組む。犀川との間に大きな進展があるが、その点に関しては半信半疑ながら騙されました。事件に関わる全ての謎が解けた後、国枝助手のメールの件だけが謎として残った…と思ったら最後にちゃんとオチとして残されていたんですね。最高に面白かったです。
人間シリーズ最後の最後の一個前。呪い名6つからなる裏切同盟に狙われた零崎双識と間違えられた人識が片っ端から倒していく。そんな話でした。
シリーズ第2作目。新キャラ美空は美星の妹。前回で叙述トリックありありなのが分かっていたので騙されまいとしていたが、まあいくら警戒してもトリックを見破ることはできないものです。カフェオレの夢ってのが何のことか最後の最後に分かり、その甘そうなイメージとのギャップに驚愕。面白かったです。
人間シリーズ最後の二つ目。無桐伊織との関係っていうか、闇口崩子との関係って感じだったが、まあそんなことは良い。
ついにポンペイウス軍を倒し、残党軍にもことごとく勝つ。勝った後カエサルは敵を許しローマに戻ることを許し、そして、共にローマの改革を進める手伝いをすることを望む。このカエサルの寛容な精神は、しかし、結局カエサル暗殺へと向かっていくようだ。歴史はすでに確定しており、それを打ち破ることはたとえカエサルでも無理なのだ(当たり前だが)。さあ、次はいよいよユリウス・カエサルのクライマックスですね。