前作と似ているが、ちょっと違う。まず1章ごとの話の長さが半分くらいになった。そして、前作と比べると歴史に話が向くことが多くなった。そして全体的に重い話が多くなった。解説にもあるように、フツウであることに満足できなくなった男たち=日本の指導者たちへという思いが込められているのかもしれない。
まあ、それはともかく、第62章「善と悪」は秀逸でした。善とは現状を維持しようとすること。悪とは現状を破壊しようとすること。なるほど、善とか悪とか絶対的な基準はないとよく言われるが、それを定義としても良いのかもと思った:。