下巻では、貨幣、宗教、帝国、科学、資本主義などなどの視点による考察が続き、結局人類は幸せになったのかとい問いかけられ、最終的に未来へ超ホモ・サピエンスについて語られる。人類のことがこれほど様々な視点から客観的に語られる様子に圧倒されるのでした。
児童書なんだけど、なんだかドロドロした雰囲気で、日常がどんどん崩れていく様子に圧倒されました。読み始めたら止まらない。そんな物語です。さあ、ダレンはこれからどうなっていくのでしょうか。楽しみです。
久しぶりにこのシリーズを読んだ。なんと今回はタイムマシン。加速器むげんを使ってワームホールを生成しタイムマシンを作る(??)とかなんとか。さらに、量子もつれによって情報が光速を超えるのを利用してのタイムマシンとかなんとか。一方でそもそも時間とは何かとかいう根源的な疑問にも立ち向かう(かと思いきや、それほど真剣に取り組んでいる感じでもない)。いつもいつも壮大なスケールで描かれるこのシリーズだが、今回はリアリティがなくなってきたと感じてしまう。まあ、でも綿さんと沙羅華の軽妙なやり取り相変わらずよい感じでした。
なぜ受験生の亜衣たちがのんびりハワイ旅行など行けるのか。とか思いながら読み始めると、なんとここにきて時系列から外れて、過去の作品のようですね。2年生かな…。しかも、なんと夢水清志郎左右衛門との共演(?)。過去と現在の名探偵の活躍が描かれるワクワク作品でした。なんだか、かの怪盗も影で何かしてたみたいですね。
シリーズ第4弾。表題作は本当に人を殺した話かと勝手に思っていたが全然違ってて、酔って長い距離を歩く芸人志望の2人の話だった。「3分の遅れ」は教会に赤ちゃんを捨てる母親と、赤ちゃんを見つけた女性の話。「月の誘惑」はいつも遅くまで働く男がある日終電を逃して突発的に逆方向の電車に乗り、行き着いた温泉街で若い女性に声をかけられる話。「遮断機」は、自分が踏切の近くのお地蔵さんに捨てられていたと母から聞いた男の子の話。「正門警備詰所」は工場の警備員として働く年配の男のある夜あった事件の話。いずれも優しい話たちでした。
あいかわらず野崎まどさんの本は面白いですね。今回は小説をテーマにした作品でしたが、主人公の大学時代の友人との関わりがいずれ物語をガラリと変える。一気読みしてしまいました。
名探偵夢水清志郎と怪盗クイーンのダブル出演!舞台はオリエント急行、狙うのはパンドラの匣。そんで、犯罪組織「黒猫」のジェラールとジャンダンやICPOの探偵卿マンダリン、海賊のビルなどなど、いろんなキャラが登場し、もうワクワクしかない。面白かったです。
ポップな設定とライトなイラストに釣られて購入。最初はとにかくどうやって着替えるんだっけってことばかり気になっていた。読み進めると、この監禁生活になんとなく流されていく主人公の感情に寄り添えず、ちょっとイラッとしながら読んだ。でも、少しずつ明かされる過去のストーリーから、なんとなく真相が分かってきた。そして、最後には、ちょっと感動すらした。最初に持ったイメージとは少し違ったが、かなり面白かった。
火事で死にそうになったのに、なぜか助かった菜摘。でも現れた男性に「この冬君は死ぬ」なんて言われちゃう。まあ、このよく分からない設定はともかく、少しずつ自分を変えていく感じが気持ち良い。28歳の冬が一番感動する感じで、その後はこれといった盛り上がりもないまま終わった。そんな印象でした。
シリーズ第3弾。今回もよく分からない夢のような話。今回の主人公は医学部を3浪した後に文学部に入学した友哉という青年が主人公。なんだか分からないうちに日記店でアルバイトをすることになる。日記店の店長の猩子(しょうこ)は、わがままで謎だらけでしかも魅力的な女性なのです。とにかく友哉が猩子に振り回される様が次々と描かれる。そして、もう一人のヒロインとして登場する真美が、なぜか友哉を慕ってくれる感じが、またなんとも不思議な雰囲気を漂わせるのです。紀貫之の「土佐日記」なども絡み、物語は予想もしない方向に進んでいく。