おもしろ本棚の会員が昨年読んだ中から
マイ・ベストに選んだ本をご紹介する
怒涛のベスト本シリーズ。
特に、昨年発行された本などの制限はなく、
とにかく読んだ中で一番好きだった本について、
数回に分けてコメント付きでご紹介していきます。
『劇団42歳♂』 田中兆子 双葉社
男5人で劇団再結成。42歳で「シェイクスピア・オセロー」に挑戦。
大学卒業後、20数年たった男たちの人生と
「オセロー」上演の考案、解釈がいろいろ出てきて楽しめた。
『極夜行』 角幡唯介 文藝春秋
2018年「Yahoo!ニュース
本屋大賞 ノンフィクション本大賞」受賞
寒い暗い冷たいが大嫌いな私は、冒険家がこれでもかと
極地やエヴェレストで辛い思いをするノンフィクションを
読むのがだあいすき。
白夜は小説やドラマのネタになるけれど、
朝も昼も夜もないただ暗い極夜ってどんなもの?
不規則に動く月を呪い(キャバクラのナンバーワンに翻弄された経験を重ね合わせ)ながら
真っ暗な未踏の原野を歩く。
そこで死んじゃってもたぶん誰も見つけてくれない。
そして春分、太陽が少しずつ姿を現す。
その不安と絶望感の後の復活の喜びを私が追体験できることは
つまらない小説(『〇磁海岸』とか)を読むよりはるかに豊かなひと時でした。
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