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救急隊と病院が「情報共有システム」 千葉市が単独市では全国初運用
産経新聞 4月1日(水)7時55分配信
千葉市は1日から、救急搬送中の患者の容体や受け入れ可否などについての状況を、救急隊と病院が★タブレット端末で★リアルタイムに共有する★「救急情報共有システム」を運用する。市によると、すでに★奈良県などが導入しているが、★市が単独で導入するのは★全国で初の試み。症状などに応じて受け入れ可能な病院が一目で確認でき、搬送時間の短縮や人為的なミスの削減につながると期待されている。
市救急課によると、従来は救急隊が患者の受け入れの可否について病院側に電話で問い合わせていたために、搬送先が決まるまで時間がかかっていた。救命率向上のため救急搬送時間の短縮が急務とされ、昨年9月からの検証事業を経て運用を開始した。
システム導入により、入院を要する中等症以上の患者について、搬送時間が約2分短縮されるという。現段階で市内18の医療機関が導入に協力している。救急隊が血圧や脈拍、容体などの患者情報をタブレット端末のアプリに入力すると、システムが空きベッド、待機医師の状況に合わせ、インターネットを介して診療に適した市内の病院に患者情報を自動的に送信する。
救急隊の端末画面上には、その患者を診療する能力がある病院が現在地から近い順に並べられる。病院が患者の受け入れの可否を返送するとその内容が表示され、最速で搬送可能な病院を判断できる仕組みになっている。県内の別の市では、2月に救急隊が病院側に行った電話連絡にミスがあり、患者の搬送時間が大幅に遅れる事例があったことが発覚したが、システム導入により、こうした人為的なミスが起きる可能性も減るとみられている。
病院側も、情報を共有することで患者の状態を容易に確認できるといったメリットがある。同課は「システムを有効に活用し、別の自治体のモデルケースになれればいい」と話す。