名瀬市朝戸方面 弐より続く。
舗装はしてあるがかなり荒れた道を登っていくと、あちこちに《NTT》の文字が入った杭が立っている。
無線中継所か何かなのだろう。
木立が切れて見通しがよくなったと思ったら、巨大な鉄塔が建っている。
どんな用途で、どれだけのエリアをカバーするものかは知らないが、奄美大島でもっとも高い地上建築物であることは間違いないだろう。
金網と有刺鉄線で囲われた鉄塔は、一般人にとっては、ただ見上げるだけの存在でしかないが、部分的にでも解放したら観光スポットとして役に立つのではないか?
金網に設けられたゲートが開きっぱなしになっているのを見ながら、そんなことを考える。
ここまでの道のりが、けっこう急な坂が多かったせいで気付かないのだが、この付近一帯は、複雑に蛇行しながらも緩やかな台地を形成している。
敷地内の小高いところに登って、台地の先を見渡してみる。
誰か、島外から目隠しをして連れてきて、
種子島のロケット基地だと言ったら信じるだろうか。
高台から、名瀬市を見下ろす。
雲が山に影を落としている。
さらに脇道もあったが、今日はここまでにしておこう。
帰り道、国道58号脇のループ橋をカメラに収める。
この項 おわり