南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

明日も嘉徳川へ行きます・嘉徳川河口閉塞解消作業

2009年01月10日 23時28分24秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
これは、リュウキュウアユを助けてあげませんか?-嘉徳川の河口が閉塞しています-の続きです。

てなわけで、ニイムラさんとふたりで行ってきました嘉徳川。
到着はお昼頃。
まずは腹ごしらえと車の中でお弁当を食べていたら、強い雨が降り出します。
車を叩く雨音に混じって、ぱちん、ぱちんと軽快な音が響きます。



判り難いとは思いますが、フロントグラスに小さく点々と見えるのは、霰(あられ)です。
温暖な奄美大島でも、2、3年に一度、こういう天気があるのです。
でも、なんでそれが今日なのさ



作業に掛かる前に現状確認です。
嘉徳川に掛かる橋の上から川を見ます。
フツーの川に見えるでしょ。
ところがこの川、通常なら中州のあたりはずっと浅瀬になっているのです。
リュウキュウアユは、この浅瀬で産卵するのです。
この写真のずっと奥のあたりで川は左に曲がり・・・



こんな状態になります。
ほとんど池ですね。正しくはラグーンというのだそうですが、オレは『池』で通します。
で、この池をカラッポにしちまおう、というのが今日の目標です。



まずは砂浜を細く流れる水路をブルーシートと土嚢で堰き止めます。
水のエネルギーを、これから作るショートカットの水路に集中させるためです。



しかし、オレたちは浅はかでした。
3時間ほどの作業で水路は海へと繋がりましたが、池はあいかわらず満々と水を湛えたまま。
水の流れには、力が集中しやすい所とそうでない所があるということが判らなかったのです。
《河川工学》が立派な学問だということを思い知らされました。



とはいえ、間違いに気付いたのは、横殴りの風が雨と霰を叩きつけ、これ以上は作業を続けられないと判断するころでした。
写真、ワリと綺麗に撮れてるでしょ?
実態はムチャクチャだったんですけどね。
寒くて天気が悪くて、ひたすら鍬とスコップで砂浜を掘りつづける外にはどうしようもなかったのです。
そんな作業の最中、吹き続ける風が作った雲の隙間から太陽が砂浜の半分を照らし、綺麗な虹が掛かります。
なべ加那さんのお墓から海へと掛かった虹は、それはそれは美しい虹でした。
なべ加那は、奄美の島唄でももっとも叙情的・謎の唄と呼ばれる《嘉徳なべ加那節》で唄われる女性。
《嘉徳なべ加那節》は、嘉徳で生まれた歌手・元ちとせさんの十八番の唄でもあります。
作業の最中に地元の方から連絡を受けた町会議員さんがやって来て、
「至急、町長に連絡を取り、できれば明日にでも町所有の小型重機の出動を要請する」
と言ってたそうです(オレは少し離れたところでひたすら水路を掘りつづけてました)。
しかし、とりあえず明日も午前中は嘉徳へ行って作業をする予定です。

ふたりとも別な予定を抱えて、作業時間は短くなると思いますが、このまま黙って引き下がるのは気分がわるい
少しでも水路を拡げて、いくらかでも池を小さくしてやろうと思うのです。

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