人生をひらく東洋思想からの伝言

様々な東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら一緒に人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第60回「無事」(仏教)

2022年11月05日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】 

第60回

「無事」(仏教)


無事(ぶじ)という言葉、実はこれも仏教の言葉になります。

一般的には、挨拶の中で「ご無事ですか」などと日常会話で使われています。

この時の意味としては、何事もなく、災いもなく、

お元気ですかという意味合いとして使われています。

お身体は大丈夫ですか、仕事が順調ですかというニュアンスになります。

一方で、仏教語としては、身体的というよりも、精神的な一面の事を現しています。

わずらいがないことで、すべてのもとに こだわりを持たずに、

ひっかかりがない心の状態を現しています。この心の状態にあり、

人間本来の姿に徹して生きている人、悟りに達していて

何もなすことがない人のことを「無事(ぶじ)の人」というそうです。

また、「無学(むがく)の人」とも言われるそうです。

一般的には、無学とは文字が読めない、教育がなく、

教養がないという意味合いとして言われますが、

仏教でいる無学とは、もう学ぶことがなく、

なすべきことを すべて終えたということだそうです。

これを知ったときには、言葉の本質とは本当に深いなと感じました。


無事とは、求めるべきものもなくなり、行うべきこともなくなった境地の

まさに悟りを得た達人の域の事をいうということになります。

まだまだ、私自身は無学の人という域には程遠いので、じっくり学びを深め、

実践を重ねながら、この過程を楽しみながら少しでも近づいていけるよう

精進していきたいと思います。


参考文献
『ブッタの教えがわかる本』服部祖承 大法輪閣

 


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