【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第22回
「君子は豹変し、小人は面を革む」(易経)
(くんしはひょうへんし、しょうじんはおもてをあらたむ)
君子(人を導くような人)は常に自分を振り返り、自己変革を意識して行動している。
小人(自分の事だけを考えて行動する人)は、表向きには改めるが、
本質は何も変わる気持ちがないというような意味合いです。
現代的には、「君子豹変」とは あまりいい意味合いでは 使われることがありません。
すぐにころころ態度を変えて反対に回る というようは意味合いで使われることが多いです。
ただ、もともとの意味は これとは違っていたようです。
「豹変(ひょうへん)」とは、豹の毛が秋になると抜け代わり、
ぶちの模様が一転して あざやかな色に変わることをしめしていて、
それと同じように、「君子」は、仮に過ちを犯してもすぐに改め、
あざやかに面目を一新していくという意味だそうです。
自分自身がどう生きたいのか? どういう自分になりたいのか?
などを常に考えながら生きている人は、常に自分自身を振り返り、
変えていく勇気がある人なのではないでしょうか。
そんな人を目指していくため、今回の言葉も身に染みて生きていきたいものです。
参考文献 『経営に生かす易経』(竹村亞希子著 致知出版社)