※出産レポその2が長すぎたので分割して2と3にします
外科手術の後は、ガスが出るまで食事ができないというのはよく知られています。
これがなぜなのかと言うと、腸がきちんと働いているかを確認するためです。
術後に腸が癒着を起こしていると、腸閉塞になってしまいます。
簡単に言うと腸が詰まってしまうことです。腸が詰まると下から便が出て行かないため、酷いと最後には消化器系の内容物が逆流して口から出てきてしまうのです。
私はなかなかガスが出ませんでした。
手術の翌朝には最後に食事をとったときから50時間は経過していたので、ガスが出ないのは当たり前だと思っていました。
術後は血流を良くして傷の直りを早くしたり、腸のはたらきを促したりするため、なるべく早くたくさん歩くことを要求されます。
手術の翌日、私は午前11時からスタッフの手を借りて歩くことになっていました。
ここでスタッフが操作したことにより初めて、ベッドにリクライニング機能がついていることを知りました。
ところが、立ち上がった瞬間に酷いめまいと吐き気に襲われ、嘔吐してしまいました。
60時間近くほぼ寝たきりだったので、突然立ったことにより脳貧血を起こしたようです。
ベッドのリクライニング機能を知っていたら、少しずつ体を起しておくことができたのですが…。
とにかく立てないため、11時の歩行訓練は中止となり、15時から再度チャレンジすることになりました。
次こそはと今度はリクライニング機能を使ってなるべく長時間体を起して15時を迎えました。
貧血さえ起こらなければ、歩くのは簡単でした。
まだ麻酔が効いていたのか、点滴の痛み止めが効いていたのかわかりませんが、傷の痛みと言うのはあまり感じず、トイレまで歩くことができたので、手術前に入れた導尿のカテーテルが外されました。
水だけはガブガブ飲んでいたので、この後3時間おきに自力でトイレに行きました。
しかし、いつまで経ってもガスはでませんでした。
ガスが出ないので、絶食したまま入院3日目を終えました。
この日、私は結構元気で、携帯から会社や友人たちに出産の連絡をしました。