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9月15日朝、大沼のキャンプ場を出発し函館に向かう。10時発の青森行きのフェリーに乗り、4時間かけて津軽海峡を渡る。今日は天候も問題なく無事に乗れた。青森→函館は真夜中だったので、すぐに寝てしまった。でも今回は昼間だし、ちょっと雲は多いけど見晴らしも良いのでいろいろ探索へ。とりあえずお風呂に入ってみる。外が見える展望風呂を期待していたのに、窓ひとつ無く外は見えない。しかもシャワーしか使えず、なんとなく残念。
甲板に出る。風が心地よい。僕は内陸で育ったので、海にはあまりなじみが無い。こんなふうに海から日本を眺めたのは初めての経験だ。こうしてのんびり眺めていると、日本も海に浮かぶ島というか単なる陸でしかないことが良く分かる。上に乗っているものの違いで日本と定義され区別しているだけ。いろいろ近代的にデコレートしたところで、本質はただの陸地。いつか船で世界を旅してみよう。きっと思いもよらない感覚が生まれるだろう。
船に乗るとこうもセンチメンタルな気持になるのは何故なんだろう。津軽海峡って場所のせいなのだろうか。広い船内、結構人はいるけれど、みんな何故か無言。船のエンジン音しか聞こえない。なんだか乗客の大半が暗い過去を背負った人に見えてきた。甲板に一人で海を眺めている女性を見ると、きっと何か訳ありなんだろうと勝手に失礼な妄想をしてみたり。なんてことはない、甲板に出ると風が強くて、しかめっ面になるってだけの話。だからみんなちょっと物思いにふけったような表情になるんだね。