お遍路道中の日記は、まだ書いていない所もあるけど一旦置いといて、その他の事を紹介します。
お遍路をして得た事、 自転車の運転技術。
19日間毎日平均7時間程度を自転車で走るとさすがに技術が向上した。上り坂はこう、下り坂はこう、平坦な道はこうという風に。
上り坂の運転技術。
腕は肘を曲げないで真っ直ぐ伸ばし、上半身をハンドルに乗せるようにする。そして、腰を浮かせた立ち漕ぎで、重心を若干前において、足腰の筋肉でペダルを漕ぐような意識で、膝に負担をかけないように交互に足を下ろす。
長時間漕いでて疲れたときは、ギアを1~3速くらいにしてサドルに腰を下ろしダラダラ漕ぐ。それでもつらいときは、自転車を降り、自転車を突く。
上りの技術うんぬんの前に、これから上る山や峠の距離と高度を考えて、時間を割り出し、体力をどれだけ失うか、時間はどれだけ掛かるか等、準備計画をしておかないと、無謀な事になるので要注意。
今回失敗した事としては、峠越えする前に自販機が無く、まあ大丈夫だろうとペットボトル1本の水で峠越えに挑戦した時、予想以上に時間がかかり、のどの渇きに萎え切った事が2度ほどあった。
自転車での山上りは歩き以上に体力を使うので、水分補給には十分気を使った方がいい。しかも田舎道では想像以上に水分補給地(自販機・コンビニ・歩きお遍路さん用の湧き水{これは基本的に歩きお遍路用のサービス給水なので自転車道である自動車のお遍路道には少ない})が少なかったりするので事前準備に注意が必要。
平坦な道の運転技術。
平坦な道は高知意外は少なかったので、角度が無いストレートな道のみではなく、多少の上り下りも含めて平坦な道としての解説。
まず動作としては、尻をサドルに乗せ、ハンドルを持ち腕を多少曲げて、ひたすら足でペダルを漕ぐ。多少の上り下りはあっても、それぞれの動きをして、平然と漕ぐ。
多少の上りがあれば多少の下りがあり、下りがあれば上りが必ずある。力を入れるか、力を抜いても走れるかの違い。常にノーマルな状態で望めば、そう大差は無い。
ただ、膝の痛みには気を使うべき。ペダルを漕ぐ時間が長時間になるのが平坦な道、知らない間にいつの間にか無理して膝を痛めている。
急な上り坂では疲れたら地に足を付けるし、下り坂ではペダルを漕ぐ事はほとんど無く膝を痛める要素が少ない。平坦な道でこそ膝の痛みに注意したい。実際、平坦な道が続く徳島~高知間で膝を痛めた。
その時、改めて自転車携帯本をめくるとサドルの位置について書いてあった。急遽ながら、本に書いてある事を参考にサドルをぐぐ~んとあげて、ペダルを漕ぐ時、一番力を入れる時の膝の角度を120°位にしてみた。すると、徐々に膝の痛みが引いていった。
サドルが高いと上りの時は多少邪魔になるけども、長時間漕ぐ事になる平坦な道で一番疲労度の少ないサドルのポジションを基本にした方が良いと思う。
下り坂の運転技術。
下り坂で一番注意する事は、道の状態と自転車のスピード。
自転車の乗り方はどんな形もありだと思う。
で、道の状態が、国道など整備された舗装道では、大体の場合、車が横をビュンビュン走るので、隣を抜いてく自動車に注意。自分の荷物の横幅も計算の上で安定走行に努めたい。
車は下り坂で特にスピードを出す。山をうねるように下る国道、普通はスピードを出せそうに無い道でも地元の車は、時速80kmくらいで下ってゆく。人力の自転車なんぞお構いなし、自転車で最高速度を出している横を、いとも簡単に抜き去って行く。気を張ってないと危ない。
トラックが横を走ると身体ごと吸い込まれるので、要注意。
次に、道の状態が、一般道や農道などで路面が荒れている道では、道路自体もそうだが、道路施設(カーブミラーやガードレール、路肩等)も十分でないことが多いので注意したい。まあ、そんな道では自動車が走る事が少ないが。
山の砂利道で隣が谷川なんて所もあったので、スピード出しすぎで突っ込まないようにしないと。歩きお遍路さん用の山道はそういう道が多いので特に。峠を越えた後、疲れが取れないままそういう下り坂に入って、油断してフラフラののままあやうくダイブしそうになった事もあったし。
今回、自転車がディスクブレーキのMTBだったので、いざという時のブレーキには多少安心があったけど、ブレーキの効き具合、自転車の性能に応じてスピードには十分注意しないと、本当に危ない。
一番スリルがあるのが下り坂。楽だし気分もいい、でも気をつけるのはこの瞬間。峠越えの上りで汗だくになった後の下りは、風を受け体温が一気に下がり汗も引き最高に爽快。でも時おり凍りつく瞬間もある。万が一の怖さを十分に意識すべし。
色々と自分なりの乗り方を書いたけど、お遍路に挑む前に自転車専門の本をしっかり読んで準備しとけば楽しく乗りこなせると思う。
続きの番外編は>>お遍路を自転車で・・・36
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