お遍路を始めて8日目、写真はへんろいしまんじゅう前の水路。
28番大日寺を参拝、29番国分寺へ向かって田舎道を西に向かっていた。途中で舗装道が無くなって、田畑の間の砂利道を通ったりしながら走っていた。大きな橋を渡って川の堤防をずっと走って、また畑に挟まれた農道を走った。そうこうのらりくらり走っていると、昔、宿場町だったような古い田舎町に着いた。
「へんろいしまんじゅう」という看板が目に付き、走るのを止めて、自転車を降り、写真を撮った。
「へんろ~」看板横の水路の上には石橋の水路が掛けられ、水路は四方に伸び、その水路沿いに道が続き、その道沿いに商店街が造られている。
石橋の水路の見た目は、新しいか古いか、高価か安価か、デザインは斬新か一般的か、有名か無名か、で言うと全部が後者に当てはまる内容だけど、風景と一体化していて綺麗だった。
雨が降り始めたので、へんろいしまんじゅうを離れて、29番国分寺へ向かう。
雨足が強くなったので、大型店舗の軒下でしばし待つ。地図を確認すると、もうすぐその先に国分寺がある事がわかり、少し小降りになったのを見計り、国分寺へ向かった。
29番国分寺は、田んぼの真ん中にあり、昔、大和朝廷が土佐の治めと定めて造営した、恐らく高知で最古のお寺。建築物は再建されたものだろうが、屋根が茅葺で厳かなお寺だった。
山門前の、シャッターが降りた土産物屋の軒下に自転車を停めて、山門をくぐった。
既に17時になろうとしてたので、参拝前にご朱印を貰った(※17時過ぎると納経所が閉まるので)。小雨の中、広い境内を走って本堂・太子堂と参拝した。
参拝が終わると、雨の中、さぁ家に帰るか、と安堵しながら自転車を跨いだ。まあ1時間も走ればつくだろうと思っていた、地元だし、と。
雨具を着た方がいい事はわかっていたが、小雨だし、たいした距離ではないと高を括って走っていた。しかし、日も暮れる中、ここまで濡れたら今更雨具着けても意味ない、ってぐらい勢いを増して雨は降り続けた。
ずぶ濡れになりながら国分川を渡り、地図を見て、ここまで辿り着けば多分知った道になるだろう、と目指すポイントを定めて先を急いだ。
田舎の一本道ならただ進むだけだが、田舎とはいえ高知市内、道は四方に伸びるようになり、道が別れる度に「これだ!」と道を決めて進んで行くと、さらに複雑な道に入ったりして、これは迷う、と思った時にはじめて地図を見て、道を転換したりして走った。
29番国分寺
またふらふら、とにかく西へと、来た道を戻ったり右往左往と苦戦して走っているうちに、雨がまた強く降ってきた。雨を避けようとコンビニの前で休憩していたら、雑誌を立ち読みしている中学生がずぶ濡れの自分を不審そうな目で見ている。
雨が小降りになり、なんだか、やるせない気持ちで再び夜道を走っていたら、ようやく知った道路に辿り着いた(夜道じゃなければここまでこんなに迷わなかったとは思う)。
その勢いで実家に向かった。道なりに走って、大型スーパー前で実家に連絡を入れて、それから30分後くらい、19時過ぎにようやく実家に到着。
実家では、カツオのたたきを用意してくれてて、雨に濡れた衣服を着替えた後、晩飯に食いついた。屋根の下がこんなにありがたいものか、と感じた夜だった。
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